世にもお粗末な恋愛弱者#06 恋愛に振り回されちゃいけない

自分の学習能力の低さに愕然とすることがある。

たとえば、恋愛に振り回されることだ。私は大学生のときにできた初めての彼氏に夢中になりすぎて、いろんなものを捨てた。いろんなものを捨てなきゃ付き合えない相手だったわけじゃないと思う。たぶん。でも、私は初めて自分にだけ向けられる愛情を受け取るのに必死だったし、少しも逃したくないと思っていた。この人と一緒に死ぬのならいいのかなあとか思っていた。

今思えば、最低な男だったと思う。でも、その判断さえつかないのが「はじめての恋人」の怖いところだ。いかんせん、判断するための比較材料がない。友達とは往々にして状況や彼氏の性格、そして自分の性格やライフスタイルがほぼほぼ違って参考にならない。

とはいえ、そんな夢から醒めた今。恋愛に振り回されすぎちゃいけない。よく恋愛メディアが言うのだけれど、相手に合わせて予定を組んじゃいけないと。私は、自分がきちんとイニシアティブを持って、恋愛をコントロールできるのならいいと思う。out of controlになると、また恋愛は怖いものになってくる。

私はイニシアティブを持つために、いまお付き合いをしてくれている人には伝えてある。私がLINEを通じて言ったことは深読みしないでほしいと。前の恋愛ではそれにつかれたからだ。相手が深読みするのもいやだったし、自分が深読みするのもいやだった。たとえば疑い深い人は「明日か明後日、空いてない?映画行きたいんだけど」とLINEしただけで、「この2日のオレの動きや予定を把握するためにLINEしてきたんだ」と思うらしい。面倒この上ない。

でも私も、普段こまめに連絡を取らない恋人から「飲み会行ってくる」と言われたら「今までそんなこと報告してきたことないのに急になんだ?え、逆に浮気?いつもと違う行動だし、わざわざ飲み会とか言ってくるの怪しくない?」と思ってしまうかもしれない。そうなると、お互いの本心や真意が不在のまま事態が展開してしまう。それは御免だ。

私は、付き合っている相手にはできるだけハッピーでいてほしいし、「おれって愛されてるなあ」って思いながら、ホクホクした気持ちで生きていてほしい。相手の浮気を疑いながら付き合うような恋愛はしてほしくない。だからこそ、私は全力で愛情表現をする。でも、それがあまく見られる原因なんだろうな。

話を戻すと、恋愛に振り回されて周りが見えなくなったり、自分の夢が見えなくなったり、やるべきことが手につかなくなったりするのはダメだってことだ。これは自分に言い聞かせたい。恋愛なんて、こんなことを言うと誤解が生じるかもしれないけれど、あとに残らない。本当に。終わったら何も残らない。実のある何かをもらった、深い愛情をもらった、とかはもういい。そんなものはあってもなくても、今となっては自分の人生にどう影響を与えたのかわからない。ただ、恋愛は終わってしまったら消えてしまう。そこに残るのは、何も持っていない自分だった。


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