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【選挙ウォッチャー】 NHKから国民を守る党・動向チェック(#471)。

 せっかく宮古島に来ているのに、わざわざ宮古島のカフェで、反社会的カルト集団「NHKから国民を守る党」の情報を集め、記事を書いているのもどうかという話ですが、東京都知事選の告示日まで1週間を切り、周辺の動きが活発になっていますので、皆様に最新の動向をお届けしたいと考えております。


■ 「つばさの党」黒川敦彦は獄中立候補

東京都庁で出馬記者会見をする外山麻貴(立候補するのは「つばさの党」の黒川敦彦)

 告示日まで1週間となった6月13日、「つばさの党」の外山麻貴が東京都庁で記者会見を開き、黒川敦彦の『獄中立候補』を表明しました。肝心の候補者である黒川敦彦は勾留中のため、街頭に立つことはできませんが、その代わりに、外山麻貴、山本武彦などの「つばさの党」の残党たちが街頭で訴えることになります。
 ただし、残党のメンバーたちが、かつての東京15区のような選挙妨害を展開するかと言われると、その可能性は極めて低いと考えます。残党たちは逮捕されないように慎重に行動しており、とにかく「やり過ぎない」ことを心掛けているからです。選挙を荒らされる心配については、ほとんど考えなくていいのではないかと思います。


■ 破産管財人がN国側に流される深刻な話

破産管財人を丸め込むことに成功しているとみられる立花孝志と村岡徹也(引用元リンク

 6月13日に尊師・立花孝志がアップした動画は、極めて深刻です。
 何より「政治資金収支報告書に書かれていること」が否定され、不透明なお金の流れが、よりによって破産管財人によって正当化されようとしていることがわかりました。
 この現状を簡単に言うと、破産管財人は「立花孝志の主張をそのまま鵜呑みにして、大津綾香が政党を乗っ取り、破産をさせた極悪非道の人間だというストーリーで話を進めている」ということになります。しかも、立花孝志が印象操作でやっている「破産詐欺罪」みたいな話を、破産管財人がそのまま主張してくる可能性まで出てまいりました。
 こうなってくると、この話は非常にややこしいことになります。
 この大本営動画は、公開から12時間ほどで10万回以上も再生されるほどのヒットコンテンツになっています。N国信者たちは、ついに大津綾香が窮地に追い込まれると大喜び。かつてColaboが謂れのない不正を指摘されて悪者のように扱われた時と同じことが起こっています。
 しかし、Colaboと決定的に違うのは、Colaboにはたくさんの弁護士たちが弁護団を結成して反論し、裁判に勝訴することで、次第に名誉を回復することに成功しましたが、大津綾香党首には弁護団のようなものはなく、このままでは立花孝志の主張がそのまま通ることになりかねません。
 例えば、立花孝志が党から3億5000万円ほどのお金を借りていることは「政治資金収支報告書」を見れば明らかなのですが、このうちの1000万円が「ドッグランの土地購入費用だった」と言っても「背任」を問うことがなく、「返金をすればOK」ということになり、残りの3億4000万円のうち、1億4000万円分の支払いが不透明であっても、「組織対策費だった」ということで処理され、政治資金収支報告書には確かに「貸付金」と書かれているのに、あとから名目が変更して、立花孝志が個人で借りたお金の返済まで認める可能性が出てきました。
 こうなってしまうことには理由があります。
 最も大きなことは、立花孝志自身が「債権者」となっていることです。
 破産管財人は、債権者のために仕事をするものであり、立花孝志自身が債権者である以上、大津綾香に対しては、どれだけ理不尽にお金を取り立てることがあっても、立花孝志が不利益を受けるようなことがあっては、破産管財人の評価が下がる可能性があります。また、わざわざ「債権者委員会」なるものを作り、この委員会そのものには特段の効力がないものの、債権者たちが「立花孝志を追及しないでほしい」とお願いをしているため、債権者がそう望むのであれば、破産管財人が追及しなくても債権者から責任を問われないこと。また、立花孝志の責任を追及したところで、破産管財人の評価に1ミリも影響しないどころか、マイナスになる可能性があること。
 こうした仕組みから、今後、立花孝志の8000万円の詐欺既遂事件についても、破産管財人の手によって不問に処される可能性が高いこと。1000万円のドッグランに使ったという「背任」についても、刑事的に追及することは破産管財人にとって何一つメリットがないどころか、マイナスでしかないため、これもまた不問に処される可能性が高いこと。一方で、政党助成金から借金を返済することはできないが、「返済したところで被害を受けるのは大津綾香個人なので、知ったことではない」ということで、債権者たちに分配する可能性が高いこと。
 つまり、立花孝志がこれまでにやってきた不正の数々が、こうして記録に残されても、刑事的にも民事的にも「不問」にされ、立花孝志が「お金にクリーンな人間だった」というお墨付きが与えられ、今後、ますます正義ヅラで大津綾香に対する印象操作を繰り返し、さらには、立花孝志の不正を追及してきた人たちに裁判を仕掛ける可能性があるということです。
 こんなことを許していいのかと思うかもしれませんが、こんなことが現実に起ころうとしており、今のところ、発信力の差によって、世論が立花孝志の味方になりそうです。これは非常に忌々しき事態です。

アホのN国信者向けに「お金を使い込んでいる」と言い出す尊師・立花孝志(引用元リンク

 尊師・立花孝志は、まるで大津綾香党首が不正にお金を使っているかのような話をしていますが、お金を使っているのは当然で、そもそも事務所の家賃やコピー機のリースなど、通常、政党を運営するのにかかるお金があるわけですから、「1円も使われていない」と考える方がどうかしています。
 ましてや、尊師・立花孝志は「破産の前」「破産の後」かを話していないので、とにかくお金が使われていれば「使い込んでいる」という話になってしまい、うだつの上がらないN国信者どもは、どいつもこいつも社会人として生活できないレベルのアホばっかりなので、尊師・立花孝志の言うことをそのまま受け取り、「大津綾香ガー!」です。
 ちなみに、この中で一番ヤバいのは、「大津綾香は詐欺をしている!」とホザいている隣で、「ふんふん」と頷いて否定もしない無能弁護士の村岡徹也なんですが。


■ 立花孝志の大津綾香から回収するロジック

アホのN国信者を喜ばせるためのリップサービスを本当に実行するのが立花孝志(引用元リンク

 尊師・立花孝志は、まるで大津綾香が個人で責任を負わなければならないような話をしていますが、実際は、あくまで「党の借金」に過ぎず、大津綾香が借金を背負わなければならないという性質のものではありません。
 では、どうして立花孝志は大津綾香が個人で責任を負わなければならないような話になるのかと言えば、「詐欺破産をしている」という前提に立っているからです。
 しかし、実際のところは、大津綾香側は破産管財人に会計データを提出しており、現在も党の運営を継続しているものの、資産を隠していたりするわけではありません。それでも大津綾香個人が困窮することを望んでいる立花孝志は、おそらく「詐欺破産をしている」という前提に立ち、刑事告訴を試みたり、はたまた、アホのN国信者の債権者たちに「大津綾香個人に対して請求をする裁判を起こす」ように仕向けることでしょう。つまり、大津綾香側は、立花孝志の攻撃によって、お金がいくらあっても足りないという状態に追い込まれているのです。立花孝志の嫌がらせは、これ以上なく成功していると言えます。


■ 東谷義和への2億円と迂回の疑惑

立花孝志が個人の通帳を出し、東谷義和への2億円の支払いを証明した(引用元リンク

 尊師・立花孝志は、とても頭の悪い方法で、ガーシーこと東谷義和に対する2億円を払っていたことが明らかになりました。なんと、政党から弁護士に直接支払われるのではなく、わざわざ立花孝志を経由し、立花孝志から東谷義和の弁護士に対し、お金が支払われていたのです。
 立花孝志は過去に「暗号通貨で支払った」という発言をしたことがありましたが、通帳を公開したことで、党から立花孝志、立花孝志からアトム(高橋裕樹弁護士の事務所)にお金が流れ、東谷義和の借金返済に充てられたということになります。
 通帳を見れば、実際にそうなっているのは事実なんでしょうけど、だとすれば、なぜ迂回させる必要があったのかということになります。当時、東谷義和は「暴露系YouTuber」として活動しており、YouTubeで多大な収益を上げていました。立花孝志は東谷義和に対し、あくまで「借金」だとしていました。なので、返済されないことを念頭に置きながらも、返済されることを前提にしていたと思われます。もし東谷義和から返金があった場合には立花孝志個人に返金されることになり、立花孝志が党に返済するまでは自由に使えるお金が手元に生まれることになったのではないでしょうか。
 立花孝志は、今になって「組織対策費だった」ということで処理しようとしていますが、立花孝志を迂回し、東谷義和に「借金」という名目で支払われたものを政治資金から支出するというのは、大きな問題ではないでしょうか。


■ 約1億5000万円の使途不明金

 長らく公開されてきませんでしたが、ようやくガーシーこと東谷義和に支払ったとされる2億円が、高橋裕樹弁護士を通じ、支払われていたことは証明されました。
 ただし、この2億円の支出が「反社ではない人に払われたのか」については不明なままです。なにしろ、東谷義和は「ギャンブルで借金を作り、BTSに会わせる詐欺をして、ドバイに逃亡していた」という人物です。もし本当に借金を返済しようとすると、ギャンブルで生じた借金を払うことになりますので、当然、良からぬ所にお金が流れているのではないかということは疑われることになります。
 しかし、問題はそれだけではありません。立花孝志は、残りの約1億5000万円のうち、1億3500万円については「2019年の参院選で供託金やポスター代などに使った」としていますが、立花孝志は当時、個人の借金が7500万円で、残りのお金は地方議員による130万円ずつの寄付と自腹イレブンと呼ばれるN国信者の自腹分で賄っており、しかも、ポスター代や人件費には1500万円しかかかっておらず、これらの集めたお金の中で十分に支出できていることを説明しています。

立花孝志個人の借金が7500万円であることを説明している立花孝志(引用元リンク

 2019年の参院選は、立花孝志個人の借金で戦ったわけではありませんでした。その年の4月の統一地方選で当選した地方議員たちに1人130万円の寄付を強要し、これに反発をして払わなかった沓澤亮治や佐々木千夏を除名し、二瓶文徳に対しては脅迫までやって、「懲役2年6ヶ月・執行猶予4年」の有罪判決となっております。

 当時の詳しい話は、僕の本にも記録を残してあります。
 参院選で1議席を獲得し、国政政党になってからは、寄付をした地方議員たちに還元をしてきましたので、このお金がなかったことになって、まるで立花孝志個人のお金で参院選を戦えたかのような話になっている時点で、破産管財人に対して「虚偽の説明をしている」と言わざるを得ません。


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

 尊師・立花孝志は、3億5000万円のうち、3億4000万円近くのお金を、今になって「組織対策費」だと主張していますが、大津綾香が代表に就任した時には、政治資金収支報告書においても、あくまで「貸付金」ということになっていましたので、大津綾香党首は「実質的な借金は3億円以上少ないはずだ」と認識していたはずです。
 しかし、破産した後になって、立花孝志の「本当は『組織対策費』だ」という話が認められてしまうと、政治資金収支報告書に書かれていることさえ嘘だったことになり、大津綾香党首が背負う債務が不当に大きくなってしまうのではないでしょうか。
 今、立花孝志とは1500万円ほどの返金で和解が進みそうだという話になっているようですが、本当にそんなことがまかり通るのでしょうか。これは非常に大きな問題だと思います。

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