はじめての編み物で挫折しないために 【1】いちばん大事なこと3つ
編み物ことはじめ第一回のテーマは、「はじめての編み物で挫折しないために」です。
はじめて編み物をする人が完成までたどり着けるよう、chicotのふたりがいろいろな視点からアドバイスします。
ふたりとも、今までたくさんの人に編み物を教えてきました。お役に立てることがあれば幸いです。
このテーマは数回に分けてお送りします。
まず第1回目は、私たちが思う、初めての編み物で挫折しないために「いちばん大事なこと3つ」です。
①自分がほしいものを編む
当たり前のようですが、これがいちばん大事です。実は、挫折する大きな原因は「途中であきてしまう」ことです。
初心者だからと、とりあえずやすい糸で欲しくもないマフラーを編んだら確実にあきてしまいます。
挫折しないためには、完成までモチベーションを維持する事が大事です。そのために、自分がほしいと思えるものを編みましょう。
②まずは見本の通り編む
たとえば、編み物の本から作品をえらぶ場合。作品に使用している糸の名前、色番号がのっています。これを指定糸といいます。
最初は指定糸をつかい、見本のとおり編んでみましょう。とくに、多色づかいの作品の場合は、色も同じにするのをおすすめします。
デザイナーさんは糸の質感、色、かたちなどを総合的に考えてデザインしています。指定糸は高いから…と安い糸で編むと別物になってしまう事もあります。
毛糸と編み図がセットになっている「編み物キット」を買うのもおすすめです。
※古い本だと、指定糸がすでに販売されていないケースもあります。代替え糸の探し方は、別の記事で説明します。
③ゲージをはかり、確認しながら編む
ゲージとは、かんたんにいうと「編み目の密度」のことです。
おにぎりと、お茶碗にふんわりよそったごはん、重さはいっしょでも、おにぎりのほうが見た目は小さいですよね。それと同じで、毛糸もぎゅっと編んだら小さくなります。ふんわり編んだら大きくなります。
見本と同じサイズに編むには、編み図に記載されているゲージと合わせる事が大切です。いきなり作品を編まずに、まず試し編みをしてゲージを確認しましょう。
基本的なゲージのはかり方はこうです。まず15センチ角の試し編みをし、アイロンで形を整えます。10㎝あたりの目数、段数を数えます。編みたい作品と同じゲージになっているか確認します。合わない場合は針の号数で調節します…文章で読むと、すこしわかりにくいですよね。
動画で説明をしていますので、ぜひ参考にして下さい。
ゲージを確認したら、作品を編みはじめます。ゲージを編んだ時と力加減が変わらないように、気をつけながら編んでいきます。
そして、正直に言います。この「ゲージを合わせて編む」のは上級者でも難しい事です。
でも、人の力加減は、機械のようにダイヤルで調節できるものではありませんよね。変わってしまって当たり前なんです。
最初は特に、ゲージを合わせるのが難しいかもしれませんが、「ゲージを確認して、気をつけて編む」だけで十分です。それに、すこしサイズが小さく(または大きく)なってしまっても、あとでリカバリーできる場合もあります。
※リカバリーの方法も別の記事で説明します。
ゲージってよくわからない、面倒くさい…という話をよく聞きます。でも、はじめて編み物をする人にこそ、ちゃんとゲージを取ることをおすすめします。挫折する確率がぐんと減りますよ。
以上が、はじめての編み物で挫折しないために「いちばん大事なこと3つ」でした。
私たちは、せっかく編み物をはじめるのならば、まずはひとつ完成させて達成感を味わってほしいと思っています。技術的なことは「完成させたい!」というモチベーションがあれば、だいたいなんとかなります。細かい事はあまり気にせず、とりあえず編んでみましょう!
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