【熱中症ケーススタディ】なぜ友人は熱中症で救護室に搬送されたのか【夏コミ】

前回のnoteに書いた、熱中症で救護室に搬送された友人の件、ケーススタディ案件にできそうだったので、本人の許可を得て、今回の顛末をまとめました。なお、友人はコスプレ参加者のため、コス状態で島巡りをする方や、コス売り子の方には特に参考になるかと思います。


<基本情報>友人はどのような状態でコミケに参加したのか

・パーソナルデータ
 女性、20代
・当時の服装
 ビニールレザー生地のコスプレ衣装着用
 バストサイズ調整のため胸つぶし着用
 ウィッグ未着用(自宅に忘れたため)
・前日の睡眠時間
 8時間程度
・水分補給の手段
 緑茶のペットボトル(500ml)を凍らせて、市販のペットボトルホルダーにて持ち運び。20分/回程度の頻度で一口ずつ飲んだ

<状況推移>友人はいかにして熱中症になったか

1. コスプレ先行入場組だったため、開場前に入場し、着替えを済ませた

2. 開場後は西3→西1の順でサークル巡り
開場直後の西ホールは例年にない密度で、身動きを取るのも難しいほどだった

3. 買い物を終えた後、帰宅するため更衣室に向かった
※午後から別の用事があったのと、ウィッグを忘れてしまったこともあり、コス広へは行かなかったとのこと

4. 更衣室入室前にスタッフに声をかけられ、そのまま救護室へ
※本人は無自覚だったが、相当顔色が悪かった模様

5. 救護室にて検温(37℃程度の微熱)、熱中症の初期症状と診断され、そのまま救護室にて応急処置を受ける
※友人曰く、検温後に経口補水液を摂取したところ、美味しく感じられたそうです

6. 約1時間半後に筆者到着。症状が改善したため、救護室から退室。筆者付添で着替え、そのまま帰宅
※スタッフの計らいで着替えのために個室スペースを貸していただきました。救護室の件も含め、この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。


<原因考察>なぜ友人は熱中症になってしまったのか

1. 水分補給の間隔、分量が適切でなかった
 別記事でも言及したとおり、コミケの過酷な環境下では、緑茶は水分補給の手段には向かない。また、当時の状況を踏まえると、水分補給の頻度も分量も足りていなかった可能性が高い。

2. 風通しが悪く身体に密着する衣装を着用し、胸部も圧迫していたため、体温が上がりやすい状態だった
 今回友人が着用していた衣装はビニールレザー100%(裏地付き)、かつ比較的身体に密着するタイプの衣装だった。更に胸つぶしを着用していたため、胸部が圧迫され、身体からの熱を逃がすことがほぼ困難な状態だった。
 西ホールが例年にない高温多湿状態となったことで、予期せずサウナのような状態になったものと思われる。

 ※今回はウィッグ未着用だったが、ウィッグを着用していた場合更に重篤な症状となっていた可能性がある。
 ※元々友人は体質的に、体内で発生した熱を外に逃がすのが苦手なタイプだった


<教訓>我々はいかにして明日のコミケを乗り切るべきか

1. 水分補給と休憩はマメに行う。
 5分おきに1口とかでもよいので、とにかく水分補給をマメに行うこと。水分補給は体温を下げる効果もある。そして休憩も定期的に。欲しい本があるのは分かるが、焦ったって自分が倒れちゃあ意味がない。西館は今回ジャングル状態なので、休憩するなら屋外の日陰。汗をかいてる場合は一緒に塩飴や塩タブレットも定期的に摂取すると尚可。

2. 体温を上げないための工夫をする
 今回の友人のように、衣装の都合上どうしても熱がこもりやすい場合は、うちわやハンディ扇風機、保冷剤等で体温を上げないようにする。コス広に出るレイヤーさんは、こまめに日陰に移動して、直射日光に晒される時間をなるべく少なくするとよいと思う。こまめに汗をふくのも忘れずに。

3. 周囲に具合の悪そうな人がいたら、遠慮なく声をかける
 もし声をかけても反応がない、明らかにヤバそうなのに「大丈夫です」とか言われたりしたら、迷わずスタッフを呼ぶこと。大丈夫じゃない奴ほど「大丈夫だ」って言うのは死亡フラグってのは、オタクなら理解できるはず。コミケはスタッフもレイヤーも一般も全員が参加者。参加者同士助け合いましょう。


以上です。
質問等ありましたらTwitter( @esr_orz )まで。お答えできる範囲でお答えします。

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