大腿筋膜張筋の機能解剖学
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今回は、大腿筋膜張筋の機能解剖学をまとめていきます!
■ 大腿筋膜張筋の起始・停止・機能
起始:上前腸骨棘
停止:腸脛靱帯としてガーディ結節に付着
機能:股関節屈曲、外転、内旋
大腿筋膜張筋が起始している上前腸骨棘は、骨盤の前方にある隆起した部分で、そのすぐ下には下前腸骨棘があります。そこから腸脛靱帯として脛骨の外側(ガーディ結節)に停止しています。この腸脛靱帯は、大腿部の外側に位置し、大腿部外側の中でも膝よりを触ると少し張りのある組織があると思います。それが腸脛靱帯です。
他の筋と異なり、解剖学的には靱帯として骨に付着するという珍しい筋肉です。
骨盤の前方から脛骨の外側の距離が近づくことで股関節屈曲や股関節内旋が起き、大腿骨外側を走行するため、股関節外転する機能を持っています。
■ どんな時に使われる?
この大腿筋膜張筋は、歩行時にも使われます。
歩行時には、股関節を屈曲する筋肉である腸腰筋や大腿直筋、縫工筋などが働きます。この中の腸腰筋と縫工筋は、股関節を外旋する機能を持ち合わせているため、その作用を相殺するために大腿筋膜張筋が働き、つま先の向きを調整しています。
大腿筋膜張筋は、股関節内旋位での股関節屈曲で貢献が高まるため、スポーツ動作では、サッカーのアウトフロントキックなどでは使われます。また、ランニング時にもつま先の向きの調整や股関節の屈曲で働いています。
■ ストレッチの方法
このような形で股関節内転+屈曲+外旋することでストレッチが可能です。
腰を横に突き出してしっかり内転させることを意識して行なってみてください。
■ トレーニングの方法
① レッグレイズ
股関節屈曲作用のある大腿筋膜張筋は、レッグレイズで鍛えることが可能です。
レッグライズは、いわゆる「脚上げ腹筋」です。ベンチに仰向けになった状態で、脚を上げる(股関節屈曲)ことで腸腰筋を鍛える種目です。部活動などでは、床に仰向けになった状態で、頭の上でパートナーの足首を掴んで、脚を上げる、という動作で行われることが多いと思います。
② ケーブルマシンで内転・外転
プーリーが上下に稼働するケーブルマシンでプーリーを下げ、足首に巻きつける専用のアタッチメントを取り付け、股関節の外転を行うことでトレーニング可能です。
③ 自重で内転・外転
横になった状態で股関節を内転・外転するトレーニングがあります。強度が低く、負荷を工夫する必要がありますが、これでもトレーニングは可能です。負荷は、パワーアンクルなどを利用することで安全に行えます。
■ お知らせ
大腿筋膜張筋の機能解剖学は、以上となります。ご覧いただきありがとうございました!noteでは、機能解剖学だけでなく、トレーニング実技やYouTubeチャンネルで公開していないオリジナル記事も公開中です!※一部有料
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