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記事一覧

骨格筋は加齢により静かに消えていく

自然の摂理だから仕方がない。 こんな理由で加齢による衰えを無視するのは簡単です。 よく「◯歳を超えるとガクッとくる」などと身体の変化を感じる瞬間を表現されることがあります。加齢による運動器の衰えは緩やかにではなく、ある年齢から加速度的に、まさにガクッと進行します。 今回は、そんな変化の裏で運動器に何が起きているのかをまとめます。 いま読まれている9割以上の方には直接的に必要のない情報だと思っています。 これまでは、読んでくださっている方に役立つものをテーマに書いてきたつ

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プロテインに関する10の取説

「マッチョが飲むもの」というイメージだったプロテインもアスリートだけでなく、一般の方まで広く摂取されるようになりました。 そこで今回は、プロテインの基礎を中心に筋肥大に対する反応などを簡潔にまとめていきます。 では、さっそく。 ── そもそもプロテインって何なのか? おそらく記事を読まれている方でプロテインを飲んだことがない方は少ないのではないかと思いますが、大前提として。 まず「プロテイン」は、タンパク質を意味する英語で、成分的にもただのタンパク質です。ひと昔前は

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ケーブル種目を制する「3つの力学的ルール」

「正しくケーブルマシン使えていますか?」 普段トレーニングをされている方も何が正しいのかを明確に理解できている方は、非常に少なく、1割にも満たないのではないかと思います。 ・なぜ、ケーブルマシンで行うの? ・なぜ、その高さにプーリー(滑車)をセットするの? ・なぜ、その姿勢で行うの? これらの背景には、学術的な理由が存在しています。一般的に”力学”というと複雑な計算が含まれていたり、慣れない単位があったりと苦手意識がある方も多いと思いますが、ここでは難しい計算は必要あり

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【オリジナル】トレーニーは知っておきたい「横紋筋融解症」

「筋肥大と筋肉痛に相関はない!」と言われますが、それでも筋トレ翌日の筋肉痛は嬉しいもので、そこで達成感を感じる方も多いのではないでしょうか。 そんな方に知ってほしいのが「横紋筋融解症」。 一般的には、あまり馴染みのない言葉かもしれませんが、この疾患は文字通り”筋肉が溶ける”という恐ろしいことが起きます。 今回は、この疾患とトレーニングにどんな関係があるのかを考えていきます。 ■ 横紋筋って何?まず、横紋筋は、上腕二頭筋や三角筋などの個別の名称ではなく、骨を動かす「骨格筋

【オリジナル】 平行筋と羽状筋って何?

筋肉は、身体を動かす「エンジン」としての役割を担っていますが、このエンジン(筋肉)には、タイプ・特徴があり、それぞれ構造が異なります。 これは、速筋や遅筋のような性質の違いではなく、筋線維の配列そのものに大きな違いが存在しているのです。 今回は、筋の形状による機能解剖学的特徴を考えていきます。 ■ 「スピード型」と「力型」の筋配列筋線維の配列により「スピード型」と「力型」の2タイプに分けられます。 筋肉といえば、イラストのように中央部が太くなっているイメージが多いと思い

筋トレでつけた筋肉は使えない!?「筋肥大」と「競技動作」のギャップを考える

「アスリートの筋肉=機能的で使える筋肉」 高い身体能力と競技力を兼ね備えたサッカーやラグビーなどのアスリートの筋肉は非常に高機能なイメージを持つ一方、筋肉の美しさを競うボディビルダーは見た目だけの筋肉で、機能的ではない「見せ筋」などと言われることがあります。 なぜ、同じ筋肉でもマイナスイメージになっているのか。 今回は、筋肉を軸に、筋肉の質的違いから、競技動作と筋トレ動作の違い、それらの背景にある学術的理由について考えていきます。 ■ 筋肉の質に違いはあるのか一般的には、

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【動画の前に読んで欲しい!】チキン先生の解説に出てくるトレーニング用語12選。

久しぶりのオリジナル記事になってしまいましたが、今回は「チキン先生の解説に出てくる用語12選!」ということで、頻繁に使われる用語とその意味をまとめていこうと思います。 ほとんど一般的にトレーニング用語として使われているものですが、動画の中でも無意識に略して使っていたり、解説が少なかったりする部分があると思いますので、その辺りも確認いただければと思います。 ① コンセンこの「コンセン」は、コンセントリック収縮の略です。 コンセントリック収縮は、筋収縮の1つで「筋肉の長さを短

オリジナル 『トレーニング時の呼吸』で何が変わるのか

神秘的に語られることも多い呼吸ですが、呼吸の違いで「トレーニング効果が何倍にもなる!」ということはありません。 普段、絶えず行なっている呼吸とトレーニング時のそれは、どのような違いがあるのか。それによるメリットやデメリット、ウエイトベルトの意味、ドローインの有効性など。 今回は、トレーニングで対象とさせる筋以外の要素がどのように関わり合っているのかを考えてみたいと思います。 ■ なぜ、負荷を上げる時に息を吐くのか まず、最初は呼吸のタイミングについて。 通常のトレーニング

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オリジナル 『筋肉は、どのように縮む?』

「筋肉は縮むことしかできない」 これは変わることのない事実です。 しかし、1括りに「縮む」といってもいくつかの種類が存在します。 今回は、大きく3つの筋収縮を解説していきます。 筋収縮については、動画で詳しく解説していく予定ですが、筋肥大の仕組みやトレーニング動画の解説でも、このあたりの話が出てきていますので、先にざっくりと紹介しておきます。(詳しい内容は動画をお楽しみに!) 筋収縮は、非常に複雑でなので、筋肉の長さの変化に絞って考えていきます。 ■ 3種類の筋収縮

オリジナル 『腹筋は高回数』という都市伝説

YouTubeの動画で腹直筋のパートがすべて終了しましたので、動画の内容から少しだけ掘り下げて、腹直筋の特徴や効果的なトレーニングについて考えていきます。 ※動画を見てない方も読み進められる内容にしています。 ※この記事内で腹筋という言葉がたくさん出てくるので、使い分けています。 筋肉を指している時には「腹直筋」、腹筋運動を指している時には 「腹筋」にしていますので、ご注意ください。 ■ 腹直筋を解剖するまず、”腹筋”と呼ばれる「腹直筋」について少し触れていきます。 腹

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オリジナル『関節は磨耗し、消耗する』

これまで筋肉を視点にトレーニングを考えてきましたが、トレーニングを行えば、筋肉と同じように関節にも負荷がかかります。そして、その関節は筋肉と違い、めちゃくちゃ治りにくい。 『関節は磨耗し、消耗する』 今回は、関節を守りながら安全にトレーニングしましょう、という話です。 ■ 使用重量と筋肉にかかる負荷は、比例するものではない A君とB君は、2人ともスクワットをしています。 ・A君 100kgのバーベルで浅く下ろしている(クォーター) ・B君 50kgのバーベルで大腿部が

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【機能解剖学】オススメの本を紹介

以前の動画内で「オススメの書籍はありますか?」というコメントが付いました。現在の知識レベルが分からないので、具体的な書籍名などは上げず、ふわっとした返信になっていました。 そこで今回は、機能解剖学の動画をつくる上で、参考にしている本を紹介します。 本来、僕とCHICKENさんで1冊ずつ紹介できれば良かったのですが、二人とも同じ本を読んでいるので、1冊だけ紹介させてもらいます。 ■ 1冊での筋肉を網羅!『身体運動の機能解剖学』この本を参考に機能解剖学の動画を作成しています