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ねこのおにぎり君に関するお知らせ

こんにちは。いつもありがとうございます。

こちらのnoteの有料マガジンにてその暮らしぶりを報告させていただいた、突然私たち家族の前に現れたねこのおにぎり君なのですが、2020年10月11日午前11時ごろ、天国へ旅立ってしまいました。生後半年足らず、私たちと暮らし始めて3ヶ月足らずというわずかな時間です。

先週から1週間ぐらい体調が悪く、病院にかけあって薬をいただいてもなかなか良くならず、今朝本格的に弱ってしまったので少し大きめの動物病院で診てもらったところ、「猫伝染性腹膜炎」という病気の可能性が極めて高かったようです。確定ではないのは、検査をするうちに死んでしまう可能性があったからです。

この病気は生後6ヶ月ごろから3歳ぐらいにかけて起こる珍しい病気で、有効な治療法もなく極めて致死率が高いそうです。また原因もねこの体内にある特に害のないウィルスが原因不明の突然変異を起こして悪さをしてしまうため、獣医師さん曰く「不運としか言いようがない」とのことでした。診てもらってる間にも心停止をおこしたので緊急措置を行い、この人工呼吸器を外せばそのまま旅に出るという状態にまで陥りました。

あまりにも突然のことで頭が真っ白になりつつ、妻を病院に呼び、様々な言葉をかけていただき、かろうじて呼吸器につながれた姿を見ながら、妻と手を取り合いおにちゃんの手を握るなかお別れの決断をさせていただきました。あまりにも、あまりにも突然過ぎる別れでした。人目もはばからず二人で号泣しました。

その後、白い布にくるまれて寝てるみたいに動かなくなったおにちゃんを連れて帰宅。生前可愛がってくれた義父母、叔母、従姉妹も駆けつけてくれました。埋葬の方法は皆で相談して、一番最初に出会った場所に近い私有地内の庭先に埋めることにしました。窓から見えて思い出の場所も見えるところです。妻と二人で無言で穴を掘ってる間は気が紛れましたが、適度な深さになってくると「このままずっと掘り続けていたい」と思ってしまいました。そうすることが出来たらお別れのことを考えなくていいからです。でも穴はとてもきれいに掘れました。

花屋さんで花を用意し、いつの間にか冷たく固くなってしまったおにちゃんを抱いてその穴に入れました。花を添え、寂しくならないように、いつも遊んでいた毛のボール(くわえすぎてめちゃくちゃクサイ)や妻手編みのヒモ、何故か格好の標的となり視界に入る度に攻撃していたシルバニアの赤ちゃん忍者、もっと成長したらつけようと思っていた赤青ストライプの首輪、投げたら犬みたいに追いかけてくわえて戻ってくるプラスチックのボールも一緒に埋めてあげました。これで向こうでも遊びには困らないでしょう。最後に、ここ数日なかなか食べることが出来なかったカリカリを思う存分詰め込んで、二人で号泣したあと、埋めました。


実は今まで書いていたおにちゃんの日記では何となく恥ずかしかったのと、急にねこに狂い出したと思われたくなくて一回も「可愛い」と書いたことがありませんでした。でも、この世の中でこれほどまでに可愛い存在はいない、と常に思ってました。親バカ補正ではなく、本当にそう思います。

おにちゃんは両足に白い靴下を履いたような白に、茶色い毛並がそんじょそこらのねこなんかより段違いに整った、とても可愛い子でした。

おにちゃんは毎日我々が夜寝る時には毎晩妻の隣で眠る人懐っこくて寂しがり屋な可愛い子でした。

おにちゃんは毎日娘を沐浴させている時や、風呂を洗う時にちゃんと洗ってるか監視してくれるねこには珍しい水好きの可愛い子でした。

おにちゃんは風呂に入れても全く暴れない、本当に手のかからない可愛い子でした。

おにちゃんはケージ内に設置した水はあまり飲まず、粉ミルクを冷やす水や風呂の扉の縁の水を好んで飲む、水にはこだわりのある可愛い子でした。

おにちゃんは毎朝私が起きる時に一緒にリビングについてきてごはんをねだり、食べおわったらまだ寝てる妻の元へ戻り二度寝し、妻に抱かれながら起きてくる可愛い子でした。

おにちゃんはテレビの真ん中に陣取って眠り、リモコンの受信部を邪魔してチャンネルが変えられなくさせ、おもむろに立ち上がって佇みテレビの邪魔をするアピール好きの可愛い子でした。

おにちゃんは良い子だったけどやはりねこなので、ソファーで爪を研いだり、レースのカーテンに登って家具を傷つけたり、スマホの充電ケーブルに戦いを挑むわんぱくで可愛い子でした。

おにちゃんは動くものは興味がありますが娘がうごうご動いててもそこまで攻撃せず、テンションが爆上がりしたとしても決して怪我をさせずに抱きつく優しいお兄ちゃんでした。

おにちゃんはキッチンやテーブルに登ったらダメよと注意しても、全く聞かずにぐんぐん高みを目指し続ける少し困った可愛い子でした。

おにちゃんは家にやってくる人全てに興味津々で人見知りをしない可愛い子でした。水道のメンテナンスでやってきた知らないおじさんにも近づいていって一緒に水道の不具合を確認して「かわいいねこですね」と言われるほどでした。「そうなんですよ」と全く謙遜しませんでした。本当に可愛かったからです。

おにちゃんに出会う人はみんな笑顔になる、元気いっばいの可愛い子でした。


思い返すと、ここには書ききれないくらい幸せな思い出を私たちに与えてくれました。そして、娘が産まれる1ヶ月前にふらりと現れたことを考えると、私たちに「親になること」の心の準備と成長の機会を与えてくれたんだなと思うようになりました。そして、娘が悪い病気にならないように、自分が引き受けてくれたのかもしれません。これは私たち夫婦が都合の良いように解釈したに過ぎませんが、もしそうだったとしたらなんと素敵なことでしょう。本当に最高で幸せな3ヶ月でした。

私と妻はこれからも娘と手を取り合って暮らして行きますが、おにちゃんと過ごした時間のことはいつかしっかりと娘に伝えようと思います。しばらく私と妻は心にぽっかりと穴が空いたように空虚な期間を過ごして、時間が解決してくれることを信じつつ、娘の健康を心から願いながら前を向いていきます。今まで月額課金にてご支援してくれた皆様、いつもいいねをくれた皆様、影ながら応援していただき、本当にありがとうございました。

しばらくは日常のことあるごとに思い出してわんわん泣きます。

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