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動物愛護センターから保護ねこを引き取りました

我が家のねこ状況について

↑先代ねこ、おにぎり君

我が家には2020年7月〜10月まで、ふらっと運命的な出会いを果たした「おにぎり君」というねこが住んでいました。 詳しい経緯は省きますが、妻の出産直前、リモートワーク勤務が主な生活スタイルに変わったタイミングでの出会いということもあり、それはそれは大変な愛情を持って接してたものの、圧倒的致死率で早期発見も難しく、さらに罪も無い子ねこにかかりがちという最悪な病気「猫伝染性腹膜炎(FIP)」が運悪く発症して、生後半年、出会って三ヶ月、体調を崩してからわずか十日で天国に行ってしまいました。

出会った瞬間からめちゃくちゃ私達に懐いてきて、これから娘も生まれてくるし、にぎやかになるぞ〜と思って生活していた矢先の出来事だったので私達夫婦は大きな絶望と喪失感に打ちひしがれてしまい、そこからどうしても新たなねこを迎え入れる気持ちを整えることが出来ませんでした。

幸い娘が大健康でスクスク育ってくれていることもあったため、育児の喜びと幸せで失った悲しみをほぼ上書きすることは出来ました。ただ、心の中には「ねこでしか埋められないねこ型の穴」が空いていたような気がします。ねこを失ったことがある方全員が使ってる表現ですが、これしか言い表す言葉はありません。

ひょっこりあらわれた野良ねこ

そんな感じで過ごしていた近頃の2022年7月はじめごろ。特にねこに関する話題も夫婦間でほとんどしなくなったある日、ふらっと野良ねこが現れました。

ねこの一番かわいい部分「金玉袋」が無いのでメス

我が家の庭先にふらっと現れたこいつは、人に対して警戒心が強く、最初のうちは威嚇したり距離を取ったりしてあまり容易には触らせてもらえませんでした。耳が欠けていることもあったのでご近所さんに話を聞いてみるとどうやら地域猫(近隣住民の同意と理解が得られている野良ねこ)のよう。

近隣トラブルも特に聞いたことがなかったこともあり、適切な量の餌やりとうんちおしっこがあれば後始末する、去った後はしっかり手を洗うなどを心がけつつ、少しずつご飯をあげてみることにしました(※私の住んでいる場所は木々が茂りまくった山や畑に囲まれていて9割顔見知りの近隣住民とも距離がかなり保たれており、TBSやフジテレビも最近になってようやく映りが良くなった程度の田舎なので、ある程度のことはご容赦ください)。

大雨が降ったあとにもほとんど濡れていない状態でケロっとやってきたりして、どこかに雨宿りも出来る定位置があるんだろうなと思いつつ交流を重ねているうちに、「こいつ…おにぎり君のきょうだい関係だったらどうしよ?」と都合良く思うようになりました。確かに毛並みは似ているし、もしおにぎり君が生きていたらこれくらいの大きさになっていたかもしれません。調べる術は無いので全てが絵空事なのですが、何かしら運命めいたものを感じてしまったのは事実です。

朝起きて雨戸を開けるとそこに待ち構えている、撫でられるようになる程度に顔見知りになってきたのですが、ある日を境にほとんど来ることは無くなりました。そんな…。この気まぐれさ、やはりねこ。

そして、私達夫婦に「ねことの触れ合い」という久々過ぎる行為を毎日のように与えてくれたことでそれが呼び水となり「そろそろ…いいのでは?」という気持ちを芽生えさせてくれました。娘もようやく2歳。こちらの言うことを理解してコミュニケーションも取れてきた上、ほとんど手のかからない超絶お利口さんであることも重なって、数奇なご縁により、その決意は固まりました。

保護ねこセンターに行こう

ねこと暮らし始める方法は多々ありますが、やはり様々な境遇の果てに身寄りのなくなってしまった保護ねこが良いかなと思い、神奈川動物愛護センターで譲渡してもらう方法で進めてみました。

自宅から車で行ったら小旅行した気分になれる距離

↑の神奈川動物愛護センターでの譲渡までの流れは
【1】保護犬、保護ねこを譲渡するための講習会を受講
【2】講習会受講証を発行してもらい、見学する
【3】心に決めた犬ねこを指名して、面談
【4】検討の末、譲渡

という感じ。

【1】の講習会は昨今の影響でオンライン受講もできるようになり、YouTubeで30分程度の動画鑑賞後に「見たから受講証発行しちくり」という連絡を入れればOK。その連絡の際に動画を見て心に残ったことを書きましょう。講習会の内容はかつて保健所で処分されていたプロセスの紹介をはじめ、動物とともに暮らすことの心がけや発生するであろうトラブル、最期までともに暮らす責任を持つことが出来るかなどの確認など。この動画を見るまでに至った人にとっては全てにおいて覚悟は出来ているので問題ありませんでした。

【2】は、【1】で「受講証発行しちくり」という連絡をした後に1週間程度で発行されるので、現地で受け取るか、郵送してもらうかのどちらかを選んで受け取ることが出来ます。ここでは現地でもらうのが賢明です。なぜならそのついでに実際に動いている保護犬・保護猫を間近で見ることが出来るから(見学は予約無しでも可能)。サイト上に掲載されていない新米くんもいるので、行って損はありません。

見学の際に職員の方に伝えると、ある程度人馴れしているねこがたくさん暮らしているねこカフェのようなゾーンにも入れてくれるので、お気に入りのねこが見つかるかもしれません。そこで私達にめちゃくちゃすり寄ってくるねこと出会い、私達はハートを撃ち抜かれてしまいました。

【3】心に決めたねこを指名して、後日面談。面談にあたっては「自分は65歳以下である」「もし飼えなくなった場合、周りに65歳以下の人はいるか」「居住空間の写真提出」「譲り受けるねこの特徴や体調について」などを職員と30分程度の話し合い。その後、もう一度よく考えて譲り受ける覚悟が出来たら連絡してください、という流れ。ここまで来て落とされる人はほぼいないと思います。

妻からの提案

そんな感じでもろもろの手続きを終えて妻と話し合い、一日経過したところで、妻から一言。

「二匹でもいい…?」。

ほよよ?

聞いてみると、心に決めた一匹を譲り受けるつもりだったものの、ねこカフェ的ルームでのおさわりタイムで肩に乗ってくるほど懐いてきてくれた別のねこがいたらしく、それが一晩経ってもどうしても忘れられない…とのこと。ただそうすることで専業主婦の身だし経済的に負担にならないだろうかとか、満ち足りすぎて子ども二人目が遠のいたりしてしまわないだろうか(今の娘も不妊治療をけっこうやってようやく授かった経緯もあり)…?という逡巡もあるらしい。

ふむ…。


いいよ!!!!!!!

一度の面談で二匹まで譲り受けられることは聞いていたので譲り受けるなら絶対に同じタイミングの方がいいし、お金なんてどうにだってなるし、おにぎり君が急に家族になった時も生活スタイルの急変にすんなり適応できたことを経験している、子の二人目についてもそもそも𝑬𝒕𝒆𝒓𝒏𝒂𝒍 𝑳𝒐𝒗𝒆なので授かってもそうでなくても𝑬𝒕𝒆𝒓𝒏𝒂𝒍 𝑳𝒐𝒗𝒆に変わり無し…。と、楽観的な私は妻の思いを尊重しつつ朗らかに「いいよ」と返事をして、二匹を譲り受けることになりました。

うちにやって来た

ということで、こちらがそのねこ。白黒の「ごましおくん(6ヶ月・♂)」



三毛の「ツナマヨちゃん(2歳・♀)」です。


どちらも去勢済みで、猫エイズ・猫白血病は陰性。先代に引っ張られての、おにぎり具材由来の名前…。

収容された経緯は色々あるので省きますが、体調や体の弱さなどはやはり平均より少し下で大健康というわけではないので普通サイズになるまで半年くらいは手厚いケアは必要とのこと。そして猫伝染性腹膜炎が発症する可能性もゼロではないということも。それでも夫婦二人で決めた思いは変わることはありませんでした。

おにぎり君のこともあったので出来るだけ健康なねこと長く暮らしたいという思いはありつつも、初めて出会って触れ合った時の喜びは何物にも代えがたいものがありました。不幸なことになってしまったら、その時はその時。出来る限り健康状態には気を遣いつつ、そうなってしまう可能性も頭に残した心構えは持っておこうと思います。


引き取ってから1週間程度は一つの部屋で自分の居場所を作ってもらい、そこから少しずつ新しい環境に慣らして家の中の活動範囲を広げていくことになります。ごましおくんは家に連れてきて数分でもう自分の家みたいに振る舞って部屋のあらゆる場所を探検する冒険好き。一方ツナマヨちゃんはやや緊張してるのか、帰宅後はキャリーケースから出ずご飯もあまり手を付けず、数時間してようやく出てきて部屋の中を恐る恐る探索して居場所を探す…という感じの対照的な初日でした。少しずつ慣れていけるといいな。


そんな感じでこれから一気にワイワイしそうな予感なので、皆様も彼らの健康と幸せをお祈りいただけますと幸いです。また時折この二匹の日記でも書こうかな。それではまた。

敬具

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