目の前の手で宙を掻く
これ以上何を失えというのだろう
向こう側には憐れみでもなく佇む姿がある
目の前にいたってわからなかったよ
君がそこにいて僕もそこにいて
二人の立つ場所が並んでいて
君が出した両手の片方が呼び込む
片方の手がまだ探してるんだろう
それ以上なんてないんだろう
気だるそうな日々が否応もなく走って消えていく
何かが言えたって変わらなかったよ
今さここにいたきりがなくなって
際限なくループを繰り返して
意味がないとかさ 日々を飲み込む
片方の手が余ってたんだろう
言葉にすれば収まるな
空いたすき間に敷き詰められた
無重力の面影
空っぽがいいんだな手持ち無沙汰だな
邪剣なことを言ってまたはぐらかす
じゃあな夕飯にはまだ間に合うかな
どこから来たにせよ縦横無尽だな
かけがえのない日々はいつか終わるけど
明日には今日は終わった日だ
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