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【海外】なぜ台湾にどハマりしたのか考えてみよう

私は台湾が好きです。
こんなこと言うのもなんですが、正直、最初は全く興味がなかったんですよ。

というのも、私が海外に目が向くきっかけになったのは「ハリーポッターシリーズ」だったので、とにかくイギリスに行きたくて、イギリス文化に興味が湧いて、あの世界観を作り上げたJ.K.ローリングさんの環境ってどんなところだろうと強烈に心持っていかれたんです。

だから、台湾に興味がなかったというか、イギリス以外に興味がなかったというのが正しいですね。
そして、しばらくしてイギリスだけではなくヨーロッパの街並みにトキメクように。

私は20歳になる誕生日をロンドンで迎えました。
初めての海外旅行で、社会人は休みが取れないイメージだったので最初で最後のイギリス旅行になるかもしれないと思って、思い切って飛び出しました。
その後、ひょんなことから台湾に繋がったのは25歳の時です。

オーストラリアでワーキングホリデーをしていたつながりで、台湾で働ける人を探していると聞いたのがきっかけで、オンラインで面接を受け(この時は「どうせ受からないだろう」と本気で思っていましたが)、採用と言われてしまったものだから「よく分からないけど台湾行くか〜」というくらいの気持ちでした。

当時の私は、台湾に特別な感情もなく、中国語も「你好」「謝謝」のふたつしか知らず、自分が働く環境がどんなところなのかも知らないまま渡航しました。
みんなには驚かれますが、オーストラリアで海外生活を大満喫していた私は気分的に無敵状態だったので、知らない環境に行くこともたいしてなんとも思っていなかったんですね。

この時の無双状態には自分自身でも感謝しています。
いろいろ考えて怖気付いていたら、英語圏ではない台湾に渡る決心はできなかったかもしれません。

さて、全く特別な感情もなく渡った台湾が、どうしてこんなにも大好きなところになったのでしょう。
もう帰国して何年も経ちますが、パンデミック前は毎年台湾へ遊びに行っていたし、パンデミック明けの旅行も台湾にしました。
約10日も滞在したのに全然足りませんでした。

人が優しい

これに関しては「聞き飽きた」と言われそうですが、本当に人が優しいんですよね。
「日本人は親切」とよく聞くんですが、日本人の親切よりもはるかに上をいく優しさだと思います。

まあ、上下をつけるわけではありませんが…
人懐っこさでしょうか。

台湾で困っている時に無視されて自分でなんとかしないといけない環境になった…ということ、私はありがたいことに1回もありません。
少なくとも助けを求めて手を差し伸べられなかったという事態は起きたことがありません。

しかも、言葉が通じなくてもです。
1人目に声をかけた人が日本語も英語も分からない場合、私は中国語ができなかったので共通言語がありません。
それでも、さらに近くの人に声をかけたり、翻訳機能を駆使して理解しようとしてくれたりして、見捨てずに助けてくれます。

こちらから助けを求めなくても、荷物が大きかったりして「大変そうだ」と感じると手伝ってくれる人がたくさんいます。

基本的には自分のキャリーケースは自分で運べる範囲の重さに留めていますが、手を貸してくれる人の多さに本当に…感謝がとまりません。

キャリーケースだけではなく、支払う金額が分からなくて困っているときも小銭を選ぶのを手伝ってくれたり、降りるバス停が近づくと「ここよ!」と教えてくれたり。
旅行でも台湾生活でも本当にたくさんの人が優しくしてくれました。

コミュニケーションから逃げない

私が話している中国語って感覚的に「世界の果てまでイッテQ」の出川イングリッシュに近いものがあると思うんですよね。

あのコーナーでも「分からない」とその場を立ち去る人がいますが、何を言っているのか分からない人を相手に話すのって本当に大変なことですよね。
しかも、友達でもなんでもない人です。

でも、台湾人って本当にどうにかしようとする人がたくさんいます。
「あなたの言っていること分からないからバイバイ」とすぐに立ち去ってしまう人が本当に少ないんですよね。
だから、こちらもちゃんと伝えたいと思って頑張ります。

私はちまちま台湾華語の勉強を続けています。
(サボりも多くて大して上達はしていませんが、これから一気に上達予定です)

漢字で意味がつかめる気がする

すでに簡体字で中国語を勉強している人には難しく感じるのかもしれませんが、私はゼロだったので日本の旧字体に近い繁体字は「発音は分からなくて読めないけど意味は予想できる」ものが多かったです。

だから街中の看板を見て「台湾も歯医者多いんだな」と思ったり、ドラックストアで「パックほしい…これは多分モイスチャー系かな」と商品を選んだり……
言葉が分からなくて困ることもあるけれど、漢字の知識を駆使してどうにかなったりもしました。

ご飯も漢字のメニューで肉系、魚系、スープ、炒め物…予想ができるので基本的には食べたいものに近いものが注文できます。
毎日が漢字連想ゲーム!

ご飯が口に合う

「生活」となると大事なのが食事です。
旅行でも楽しみのひとつですよね。
私は八角もそれほど苦手ではなかったみたいで、入っていてもあまり気になりません。
パクチーも適量であれば大丈夫です。
まあ、パクチーに関してはちゃんと伝えれば抜いてもらえるところがほとんどなので、日本人がはじめの方に覚える中国語に「パクチーいりません」がランクインしているのではないかと思うほどです。

一般的なローカルフードは比較的お財布にもやさしくて、毎日外食生活でも大丈夫です。
毎日料理しなくていいというのが本当に楽で最高でした。

フルーツも美味しくて安い。
もう、言うことなしですよね。

食事に関しては、本当に困ることがなくて、毎日何を食べるか考えるのが楽しかったです。

町中にあるドリンクスタンドもメニュー豊富で飽きがこなかったのでワクワクしました。
台湾生活の1年間は水はペットボトルのものを購入していましたが、他の飲み物はドリンクスタンドで購入していました。
それくらい、お茶からジュースまで豊富でした。

また、日本食も簡単に手に入ります。
スーパーなどでも売っていますし、日本人が経営しているレストランもたくさんあります。
「海外なんじゃこれ日本食」も楽しみのひとつにはなりますが、本当に日本味の日本食を欲しているときは「なんじゃこれ」では
満足できませんよね。

国によっては日本食が少なくて、日本食が全然食べられないところもありますが、台湾は大丈夫。
よほどのど田舎に行かない限りは慣れ親しんだ日本食も簡単に食べられます。

暖かくてご機嫌に過ごせる

「台湾は冬がない」と言った人は大いに反省して欲しいのですが…
それでも本当に寒い期間は東京よりも短いと思います。

私は寒いのが苦手なので、比較的寒い日が少ないのはご機嫌に過ごせるひとつの要因です。
夏は本当に暑いですが、休憩できるエアコンがあるところは多いですし、緑も東京より多く感じます。

気候が合うのは大事なことですよね。
自分でコントロールできることじゃありませんし。

ただ、また台湾に住む機会があるとしたら、家のエアコンに暖房が付いているのかは確認しておきたいです。

周りの人の目をほとんど気にしなくていい

日本では多くの人が周りの目を過剰に気にしているのではないでしょうか。
そして、自分とは違う人に突っかかる人もいますよね。

台湾もマスク着用などは日本と同じように周りの人の目をとても気にしているように感じます。
そういう意味では日本とよく似ています。

でも、どんな服を着るのか、化粧をするのかしないのか、何を食べるのか……
こういうことは他の人がつべこべ言うことが少ない気がします。

会社にサンダルで行っても、問題ないのであれば何も言われません。
どすっぴんで会社に行っても誰も気にしません。
1日3食脂っこいものを食べていても、基本的には個人の勝手です。
もちろん、体調を気にして声をかけてくれる人はいますが、いきなり批判的に攻撃されることはほとんどないと思います。

また、外国語環境で生活するということは適度に情報を受け流せるということでもあるのです。
私の場合はそもそも理解できていないので、ほとんど全部スルーしているのですが、分かることがあっても適度に外国人であることを利用して距離が置けます。

私にとってはいい環境なんですよね。

過剰な「迷惑をかけてはいけない」呪縛から解き放たれる

日本では「他人に迷惑をかけない」という考え方がベースにありますよね。
これはこれで日本式の相手への思いやりだと思います。
でも、一方で極端にあれもこれも迷惑なんじゃないか……と迷惑センサーが働いていませんか?

例えば、台湾では小さい子供が電車で大泣きしても「迷惑」ではないと思います。
子供ってそうだよね〜と。
仮に電車で気分が悪くなっても「人間そういうこともあるよね」という感じ。

もしかしたら、故意に何かをした場合は違う反応かもしれませんが、わざとじゃないんだし仕方ないよね〜が多いような気がします。
そして、その程度のこと気にしなくてもよくない??と、日本とは基準が違います。

それが、心地いいんです。
私も許されているし、私も大抵のことは受け流せると。

サービスが緩いのも完璧すぎなくていいですよ。

以前乗ったバスでは、車内で雨漏りが発生していました。
日本ではこの時点で一悶着ありそうですが、そこに座ったお客さんは周りの人の危険にならないことを確認してから車内で傘をさしていました。
車内でも傘さしておけば濡れないし〜と対応できてしまうところにクスッと笑みがこぼれます。

民間レベルでも企業レベルでも、許し許され、適度に流しているのでしょう。
私にはこれくらいがちょうどいいです。


今後も台湾を楽しむべく(1番の理由は他にありますが)、本腰を入れて台湾華語を勉強することにしました。
次に行くときは、さらに楽しめることを期待しています。

またいつか……台湾に住めたら、違う楽しみも発見できるかな?

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