【葬送のフリーレン】Anytime Anywhere〜Can you hear me?
私が「葬送のフリーレン」でいつも気になるのは、エルフのフリーレンが勇者ヒンメルを好きだという感情を持っているかどうかだ。
今回はアニメ本編ではなく、主題歌から探ってみたい。
Anytime Anywhere は、miletが歌う葬送のフリーレンのエンディングテーマだ。この曲は3段構成になっている。
1段目 後悔
ヒンメルが亡くなり、喪失感が重くのしかかる様子が描かれる。Can you hear me? と語りかけるように歌われていく。
もう一度、ヒンメル(の思い出)に会うために、同じ旅路をたどる(たどらざるを得ない)気持ちが表れている
2段目 成長
再度旅をするうちに、各地にヒンメルが残した思いを知ることになる。前回の旅でフリーレンには分からなかったことが、今回は少し分かるようになり、彼女が成長していく様子を表している。それにしても、1000年前に師匠のフランメが残した言葉や、約50年前にヒンメルがとった行動にハッとするとは。
3段目 確信
フリーレンがいくらヒンメルの影を追いかけても、ふたりが共に生きた時間は取り戻せないことを改めて悟る。
一緒に過ごした日々は取り戻せなくても、思いはヒンメルに届いているはずとフリーレンは確信する。もしかして、いつか天国の女神様のもとで再会できるのかも。
ラスト
lullabyは子守歌と訳されることが多いが、おとぎ話と訳しているファンのコメントを見つけた。なるほど!長寿のフリーレンにとって、ヒンメルと過ごした10年間は一瞬で、数百年後に振り返ればおとぎ話のようなものなのか。
ヒンメルがまたフリーレンのもとへ帰って来られるように、彼と過ごしたおとぎ話を口ずさんでいる。思いは想像もつかないほど長い間つづき、いつか実感の伴わないおとぎ話のようになっても、フリーレンの記憶は残り続ける。各地に残る銅像よりも長く。
フリーレンがヒンメルに抱く感情は、どうやら恋愛を超越しているようだ。
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