【暦の上では冬の最後の日】
(約900字)
犬の話です。何の例え話でもありません。
秋田犬を長いこと、飼っていました。
縁があった大型の犬はあまり吠えませんでした。
同じ犬でも小型犬は体の大きな犬に対して恐怖を感じて、吠える場合があります。
秋田犬はあまり吠えないから、子供の頃から一緒にいることが多く家族同然でした。
あたたかい陽気には秋田犬が寝そべっているところで胴体に頭をのせて、枕がわりにしてウトウトした日もあります。
割と大人しい気性で散歩を好み、他の犬と喧嘩をしませんでした。
嫌なことがあるときも、毎日、朝晩の散歩を欠かさず、それが1日の始まりと終わりの日課でした。
別の犬や動物の気配を感じると、静かに緊張し、威嚇して、牽制します。
散歩していても堂々としていて、私が元気がないときは機嫌を察してくれました。
散歩の前、最初はリードを持つ私の前に、その場でぐるぐると回って喜びを表し、私が元気が出ないときには喜ぶ気持ちを控えめにして歩を緩めるような速度になるのでした。
だから、お互いが気を遣い、その関係が親和性を高めました。
優しい気持ちはペットから伝わります。
話すときは「さん付け」でしたから、散歩する相手に敬意を表したわけです。
秋田犬たちが死んでしまったとき、3年はペットロスで泣き続けました。
病で亡くなった犬の知らせが入ったときは、仕事を早退しました。
その日の仕事を続けられませんでした。
もう10年以上経ちますが、写真を見て思い出すと泣けてきます。
でも不思議なことに、悲しみは段々、薄れてきます。思い出は消えずに、感情の濃度は薄まります。
辛いことも、時間が経つにつれて、日常に紛れていきます。
1/30~2/3 二十四節気の第三候『鶏始乳』
節分は立春の前夜、2/3、4頃。
柊・・・モクセイ科。鋸歯がある常緑小高木。
別名、「目突柴」、「目突茨」、「鬼刺」、「痛痛」、「鼠刺」、「鼠茨」とも。
樒・・・シキミ科。柊の代わりに用いる。
香気があり、「仏前草」とも呼ばれる。
海桐・・・庭木にもする常緑低木。花はいい香りだが、葉・茎・根に悪臭があるため、節分の夜に疫鬼を追い払うため、「とびらの木」ともいう。
暦の上では、節分が明けた2/4からが春です
#暦の話
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