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心の隙間

春を前に持ち上がった配偶者の引っ越し騒ぎもおさまり

娘は春休みで実家へ

時間ができたわたしはまた心の隙間なんてことを考え出す

40歳の孤独を埋めてくれた音楽に加え

5月6月と夢のようなライブチケットが「ご用意された」とのこと

心を満たす音楽に囲まれているこの幸せな現状で

なぜまた隙間を埋めたくなるのか

隙間はあるのか

もう埋まっているのではないか

お金があれば埋まるのか


きっとこの性格である限り

財産の有無は関係なく

わたしが死ぬまで永遠の問いになってしまうのではないか


心が隙間だらけでも

風通しが良いならばそれでいいではないか


そう思えるほどの楽観主義者であればどれほどよかっただろう


隙間を埋めたがっている人はわたしだけじゃなくて

十人十色

様々な形の隙間をどうにか埋めようと

もがき がんばっている人はたくさんいる


隣の芝は青いけれど

青いだけの芝を持っている人はそうはいない

青の裏側を思いやれる人でありたい


まとまりのないひとりの夜が更けていく

明日のお弁当は卵焼きを入れよう






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