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ケニアでいま起きていること

ケニアにこの夏旅行を予定している方々から、ニュースを見て心配になって状況教えてくださいというメッセージを多数いただいています。そんな方々のために参考になりますように、少し状況をお知らせしますので興味ある方はお読みください。
多くのケニア人にとって大切な観光業、しかもそのピークシーズンが影響を受けているので、困っている観光業者がたくさんいます。むやみに恐れて旅行を中止する必要はありません。サファリドライバーやガイドなど観光業者はお客様の安全を守るために常に情報交換して万全の対策をしていますから安心してください。

【いまケニアで何が起きているかについて・2024年7月現在】
ケニアで、増税案が数多く盛り込まれた2024年財政法案に反対する抗議行動が首都ナイロビをはじめ、全国各地で実施され、治安部隊との衝突が起きています。今回の一連のデモは、GEN-Zと言われる若者世代が中心になってSNS等で呼びかけが行われているもので、現状では火曜日と木曜日が中心。
これまでにケニアで度々発生してきたデモやそこから発展する暴動とは様相が違っていて、貧富に関わらず幅広い生活層の若者たちが参加しているのが大きな特徴です。なので過去の暴動からのイメージでは衝突はスラムが中心になっていると思われがちですが、今回はそうではなく、デモ隊が目指しているのは国会議事堂、大統領官邸、大統領執務室、市役所や地方行政の役所などで、CBD(街の中心地)やそこに至る道路上などが主な衝突場所となっています。
ナイロビだけではなく、ナクル、キテンゲラ、エマリ、モンバサ、キスム、キシイ、ケリチョーなど、ケニア全土で同様に抗議行動が行われていて、その際にロードブロックなども起きているので、その時々の最新情報を得ながら危険が想定される場所を避けながら移動する計画を立てて移動すれば大丈夫です。
SNSで情報をフォローしていれば、随時情報が入ってきます。
今回は政府に対して多くの民衆たちの不満が爆発していて、特にケニアでは人口比率的にも若者たちが多く、政府内の汚職や腐敗構造、度重なる生活費の上昇や増税などからの困窮に対してもう我慢できないと改革を目指して抗議をしています。今のところこの解決策はめどが立っておらず、抗議行動は今後も続くと思われます。多くのケニア人が自分たちの国のあり方に疑問を発し、変革を求めて立ち上がっている真っ最中で、平和に抗議行動を行おうとしているものの、治安部隊との衝突が起き催涙弾が投げられたり放水車が出動しています。また、その混乱に便乗する泥棒が多発しています。
ケニアの一般の人々がどんな変革を求めるのかなど話は聞いてもらいたいものの、そのデモ現場に外国人が興味本位で近づくことはより混乱を招くことになります。ケニアの人々が今後何を望みどのような道に進んでいくのかを見守りつつ、観光客の方々はデモ隊の場所には興味本位で近づかないようにしてください。人々は真剣に自分の国民の未来のために抗議行動をしており、多数の死者も出ている事態になっていることをご承知おきください。


【ケニアに旅行を予定している方々へ】

●旅行会社が送迎やホテル手配などもしてくれている形での旅行で来る方は、旅行会社の指示にしたがっていれば問題ありません。

●自力で旅行をする方々で旅慣れていない方は、安全な場所に宿泊を確保して、その宿の方に詳しく安全状況を聞きながら行動していれば問題ありません。

●私と永松真紀さんが実施している「マサイの伝統文化体験スタディツアー」は、デモの影響がまったくないエリアに行きますのでむしろ安全、安心して楽しんでもらえます。現在募集中の日程については次の投稿でお知らせします。

●キベラスラムのスタディツアーに関しては、曜日により実施できない日があります。これについても、次の投稿で実施日をお知らせしますので参加希望の方はお知らせください。

●ドゥルマの伝統文化体験スタディツアーに関しては、実施希望があれば日程を設定できますのでお知らせください。

●日本国外務省が、安全情報をメールでお知らせしてくれる「たびレジ」に登録してください。

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