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Kakato

仕事の癖か、これまでの人間関係か、
話しすぎるのはよくないと思っていた。

会話の7割相手が話したら営業はうまくいくって聞いてたし、羊飼いのように後ろからついていって行く路を守れ、という言葉も大事にしてきた。それは根深く、奔放な自分の性格を自覚しつつも、行動規範の中に刷り込まれていた(そもそも、末っ子長女(兄・兄・私)は、生まれながらのお姫様だったのに、4月生まれだったばかりに物心つく頃から何度も学級委員をしてお姉さん役をやらなきゃいけなかったり)。

「オモシロイと思ったことをもっと聞かせてよ」

と言われたのは恥ずかしい半面、やっぱり嬉しかったかもしれない。「何となく、いま好きなことを話してるちいちゃんと、普段のちいちゃんがずれなくある方がいい気がするけどね」という声がやけにクリアで、どこであれその声が聞こえたら、カカトを叩く、とおまじないを決めた。

とりとめないけど、よし話すぞー!って思っていて、そう思うにいたった話を今日はする。
すごいことは書けないけど、少し距離が遠くなった友達に日々の発見を話せたらと思う。

二度とは戻れない、に憧れる

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今年に入って、好きなことを好きなだけ、めいっぱい話していい時間を作りたいと思った。それがいまの自分に必要だと私の嗅覚が訴えていた。

前職の研修で出会ったコアクティブコーチングは、自分自身がコーチになってみたいとも思えたし、受けてみたいと思うのに十分な衝撃を与えてくれた。ネガティブな意味ではなく、私はコミュニケーションの可能性をないがしろにしてきたと思った。自分は一人よがりだったという反省にとどまらず、もっとクリエイティブに人と人の関係は変えられると腑に落ちる感覚があった。

そんな中、研修でワークした人が「一緒にやれて良かった」と蒸気した顔で言ってくれたことが、とても嬉しかった。たった2日の中で発見があり、自分ではない誰かの世界の、その手触りを確かめて、意識し、眺めることはこの上なく愛おしかった。

誰かの発見が、その眼に映る景色が、世界を立ち上げる。

それは私の言葉で言えば、人生の「トラウマ」であり、元に戻ることなど二度と叶わない「化学反応」なのだ。それが誘発し続ける場所を私は「カオス」と呼ぶ。カオスに身を置いていたい。二度とは戻れない化学変化を仕掛けて、自分すら変えられてしまいたい。そんな業の深い気持ちはいくつになっても変わらない。笑

よし、変わってしまおう。
そう思って、コーチングを受けてみることにした。正直、とても楽しい。

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嵐に背を向け、亀のように身をかがめ、大切なものを守って進め

そう、それで結局前置きが長くなったし、本当はここから同僚の最近の話をしようと思ったんだけど、長すぎるから今日は所信表明だけにします。
つまり、オモシロイことを、教えてよってコーチがいってくれたから、「最高だなっ!」てことを日々、なるべく書き留めておこうと思ったんだ。

前にも書いたけど、ここ1年くらいの私はなんだか日々が停滞して感じられ、仕事へのモチベーションや信頼がどこかで失われる感覚があった。でもグズグズしてるのは好きじゃない。

私は、オイディプス王やスサノオやギリシャ神話の登場人物がそうであったように、常識の枠(安定的な日常)をぶっちぎって反逆を貫く英雄たちが大好きだ。そんな英雄たちに習って、自分の「内発的な衝動」に素直になることにしたい。それでも強固な日常や世界にわがままを言いたい。

もっと現状に即した言葉で言えば「悪いことすんなって言ってんじゃないの。ダサいことすんなって言ってんの」っていう大好きなセリフを地でいけないなら、そんな自分にすがるのなんてやめちまえって心から思ったのだ。

なので、納得のいかない会議はその事を言葉にすることにした。
仕事とは関係なくとも読書会をして組織を離れて発言する場を提案した。
アート以外の方法で自分たちの目指す姿を描いてたいといって畑を開墾し始めた。

相手の気持ちにかかわらず、自分の気持ちに素直になった方が、ずっとずっとチームメイトを信頼できる気がした。信じられないと思ったのは、自分の想いとうらはらな行動をして、折り合いのつかない自分に対してだったのだ。

そういえば、学生の頃の私はアイデアマン的立ち回りが多かった気がする。

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[写真:ピザ焼いてたらヒゲできてた。いい写真]

というわけで書けるときはなるべく書いてみます。くだらないことを。
今日は長い前置きコーナーなので、一言だけ。

瀬戸内に来て、一年経ちました!
秋をすぎると、海風がめっちゃ冷たくて、暗くて静かな山が、2月にもなるとモコモコといろんな色の緑になり始め、海の中まで美しい色合いに変わり、温かい風が吹く日が増えて、最近は草がぴょんぴょこしてさ、猪の親子とか歩いてる。それを見ているとね、1日の空の変化より、ここ最近の人間関係より、ずっと長いスパンで、円環を信じられるようなったよ。ちゃんと戻ってくるんだと思うと安心した。

大丈夫だよ。何にも問題ないよ。 どうせ明日も世界はあっけらかんとして、こっちの事情なんてお構いなしに、めちゃくちゃきれいで、いたずらが成功した子供みたいな顔して笑ってくるんだよ。その様に少しうんざりするかもしれないし、最高だなと思うかも。





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