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あなたの好きを好きなまま【UT×YOASOBI 「SING YOUR WORLD」】

YOASOBIとは、コンポーザーのAyase(ボーカロイドプロデューサー)、ボーカルのikura(シンガーソングライター幾田りら)からなる、“小説を音楽にするユニット”。全ての楽曲は小説を原作として制作。2019年にデビューし、書籍化や映画化などのカルチャーミックスも話題になるなど、音楽界を席巻しています。曲ごとに異なる世界観は、クリエイターが手掛けるミュージックビデオによってビジュアルに。その象徴的なシーンをグラフィックで表現した、新しい音楽を着るワクワク感をお届けします。ーUT×YOASOBIスペシャルサイトより引用

YOASOBIにとって2回目となるライブパフォーマンスとなる【UT×YOASOBI「SING YOUR WORLD」】。7月2日から全国販売されたYOASOBI UTのコラボ記念して、7月4日(日)19時より一夜限りの生配信で開催された。
有明にある、UNIQLO CITY TOKYOのオフィスにてYouTubeのYOASOBIチャンネル(Ayaseチャンネル)から世界へと発信され、同時接続者数は27万人を超えた。
また、今回は大阪桐蔭高校吹奏楽部172名とのコラボレーションもあり、ファンの想像を遥かに超えるスペシャルなライブとなった。

ライブ開始

小型ドローンがエントランスを進んでいく映像からスタート。
この映像が自分自身がライブ会場に入場していくような感覚で、この時点でもうすでに泣きそうになった。
会場は想定の範囲内。でも、こんなにオシャレで素敵なオフィスだと思っていなかったのでとても驚いた。ライブラリーで本に囲まれている感じが昨年の紅白歌合戦を思い出させた。

M1.三原色

ドコモの新プラン「ahamo」のCMソング、原作小説を「RGB」として制作されたこの楽曲は、3月30日のスペシャルショートMV公開からリリースを心待ちにされていた。満を持して、7月2日(金)に各種ストリーミングサイトで配信が開始され、フルMVはライブ前日の7月3日(土)20時にYouTubeプレミア公開となった。

まさか、この曲がトップで来るか…。
正直、私はそう思った。今回は無料ということでより多くの人の目につくのだから最初は「夜に駆ける」から始まると思っていた。
そして、旧友との再会テーマにしたこの楽曲は、またライブで会おうという意味も込めて、終盤に披露されるだろうと踏んでいたのだ。(真逆だった、、、前回のライブから今回のライブで再会…ということか)

ikuraさんは伸び伸びと元気いっぱい歌い始めると、2番の冒頭にあるラップパートも難なく歌い上げた。

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M2.ハルジオン

エナジードリンク『ZONe Ver.1.0.0』とのコラボ企画への書き下ろし楽曲。YOASOBI初となるプロの小説家とのコラボで、橋爪駿輝による書き下ろし短編「それでも、ハッピーエンド」を原作として制作された。

正直ここの記憶が一番ない。
良すぎて見入ってしまったし、当日の私のメンタルがこの曲に一番寄り添ってもらいたいようなものであったから、「最高(語彙力なし)」で許してほしい笑

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M3.もう少しだけ

めざましテレビテーマソングとして、お題:「おはよう」で小説を公募し、見事選ばれた「めぐる。」を原作として制作された。

ikuraさんは原作小説「めぐる。」を体で表現するかのようにオフィス内を歩き回りながら、クルクルと回ってみたりと遊び心がありつつも、背中を押すように励ますように一言一言に思いを乗せて歌う姿が本当に印象的であった。

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M4.たぶん

夜遊びコンテストvol.1で大賞に輝いた「たぶん」が原作。
原作小説である「たぶん」は2020年11月に映画化された。

UTがたくさん吊るされているトンネルのような場所をメインに電球がついた瞬間は感動した。
奥でikuraが歌っている姿が見え、そこを移動しながら歌っていく。時折、愛おしそうにUTに触れる姿は、物語の中の登場人物を思い出させるように感じた。
最後、一人でピアノを弾くAyaseのもとにikuraが歌いながら入ってくるシーンは個人的にグッときた。
「たぶん」の静かな雰囲気に合わせるように優しく歌いあげ、最後は指パッチンで電気を消してみせた(笑)

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M5.怪物

TVアニメ「BEASTARS」2期オープニングとして、原作漫画の板垣巴留先生が書き下ろした「自分の胸に自分の耳を押し当てて」を原作小説として制作された。
同作品のエンディングもYOASOBIが担当し、その「優しい彗星」という楽曲の原作も板垣先生の書き下ろしとなった。

この曲で一番最初に言いたいのは、今年2月に開催された1stライブでも感じたがやはりこの曲はライブ映えする。
少し不気味でどこか引き寄せられるような1stライブとはまた違ったアレンジがネオンで彩られたオフィスに流れ出す。
書類が撒き散らされたオフィスは何者かに荒らされたような雰囲気を醸し出し、曲の途中でikuraさんが机を撫で上げるような仕草をしたこともあり夜の集会、嵐を思い出させるようなダークなイメージを感じさせた。
小型ドローンによる配信だからこそ見せることのできるカメラワークが光った1曲であった。
(1stライブでも今回のライブでも怪物の演出が一番好きでした...本当に最高です。)

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M6. Epilogue~アンコール

原作小説は、「世界の終わりと、さよならのうた」。
今年1月に発売された1st EP「THE BOOK」に収録されている。

これが流れ始めたということは...!!
儚い雰囲気を纏いながらも優しく芯のあるikuraさんの声で「明日世界は...」と歌い始まるアンコール、涙腺を刺激する。一つ一つの言葉を大事にするように歌う姿にここまで堪えていた涙が溢れた。

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M7.夜に駆ける

YOASOBIのデビュー曲。原作は「タナトスの誘惑」。
7月2日には英語版「INTO THE NIGHT」も配信リリースされた。

さすがとも言える歌唱。
もしかしたら2番英語版くるか?!と期待してしまった。
デビューからともに駆け抜けてきたこの楽曲は歌うたびに表現力や歌唱力のレベルアップを感じる。

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M8.ハルカ

TOKYO FMの音楽ランキング番組「JUMP UP MELODIES TOP20」にゲスト出演したことをきっかけにコラボプロジェクトが決まり、鈴木おさむさんが原作小説「月王子」を書き下ろした。

上空からikuraさんとAyaseさんが映し出され、その後現れたのは大阪桐蔭高校吹奏楽部172名であった。ホールのような会場でスペシャルコラボが披露された。
日常にそっと寄り添ってくれるような温かい楽曲が高校生の奏でる優しくも明るい音でよりアツみを感じた。
高校生のキラキラとしたエネルギーが懐かしくも素敵であった。

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M9.群青

ブルボン「アルフォートミニチョコレート」のCMソングで漫画「ブルーピリオド」とのコラボでも話題となった。原作は「青を味方に。」である。
また、この曲はikuraさんが所属(2021/8/13卒業)しているぷらそにかがコーラスで参加していることでも話題となった。

「あとは楽しむだけだ」をきっかけとして大阪桐蔭高校のオリジナルイントロから始まったラストソング。吹奏楽部員が演奏とともに振りをしていたことにも驚いた。この歌の詞は、本当に青い。未熟で完璧でなくても足掻いてもがいて何かを掴み取ろうとそんな気持ちになれる。
ラストソングでこの曲を聴くと、またここから頑張っていこう!と言われている気がして明日に希望を持てる。

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追記

YOASOBIに限らず、好きなアーティストのライブを見ると必ずと言っていいほどいつも思うことがある。
世界には新しいが溢れているということと、夢を見ることは悪いことじゃない、何事も諦めてはいけないということだ。
アーティストごとに魅力は違うし、ライブごとに見える景色は違うが、全てアーティストたちが諦めなかった結果を共有してくれていると感じるのだ。
今回も言葉では表すことのできないような“あたらしい世界”を魅せてもらった。

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