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『かきフライ』の話


1ヶ月ぶりに実家に帰ってきたおにぃが『かきフライ』について 村上春樹の「雑文集」の中に書かれていた話を持ちかけてきた。

村上春樹の「雑文集」の前書きには、

原稿用紙4枚で自分を表現するとすればどうするかを悩む読者に対して
村上春樹は、原稿用紙4枚で自分を表現することは難しいが、かきフライについてなら原稿用紙4枚で収めることができる。また、その『かきフライ』との相対関係や、距離感から、自分を表現できるのではないか。と答えていたらしい。

オシャレな自己紹介じゃない?笑

最近、MBTI診断なるものが流行ってて、
16個の分類に当てはめて
”お前はこんなやつだ!”って決めつけられる感じに寂しさを感じてた。

なんか、めっちゃ当たる占い師に、全ての運命を言い当てられるようなかんじ。
決まってるなら私じゃなくてよくね。生きている意味なくね?って笑

性格がきつい、怖い、社会不適合、尖っている、変わっている、プライド高い、根暗、オタク、デブ、バカっぽい
と言われたこともあるし、
優しい、オシャレ、かわいい、面白い、真面目、明るい、頭いい
と言われたこともある。
また、誰かには記憶に残らないかもしれない。
どこで切り取ってもその人にとっての私だと思う。その評価は全然1つじゃない。
やっぱり16種類では決めつけられないはず笑

ちなみに、村上春樹は目の前の『かきフライ』に対して、
自分が輪廻転生を信じないことに感謝する
と思うらしい。。。

私は、目の前の『かきフライ』に対して
牡蠣嫌いの父が『かきフライ』だけ好物で、そんな父と食べた『カキフライ』の思い出を重ねるかもしれない。

私が目の前に対する牡蠣に対して、昔の記憶で父と食べた牡蠣を重ねること。
すなわち、昔の牡蠣と目の前の牡蠣は違うにも関わらず、目の前のかきを”かき”
という種類に分類して同一視しているのではないか。
『かきフライ』に対して『かきフライ』とはこういうものだって決めつけという。目の前の『かきフライ』に対して私が不満を感じていた行為をしているのではないか。

自分自身を表現することについて考えると
私と『かきフライ』とMBTIには矛盾を発見して
ダメだなぁって思うけど、それもこれも人間らしさってことでかわいいと思って欲しい笑



おわり。






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