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pop magic × 全曲セルフライナーノーツ

2009年リリースの自主制作アルバム『pop magic』、現在ボーカルを新録しつつYouTubeで順次公開中です。
当時のことを思い出しながら1曲1曲エピソードを書いてみたいと思います。
※まだYouTube公開前の曲も含まれています。

1. overview

アルバムを作るなら1曲目はインストでしょ!」と、某てつやさんの影響をもろに受けていた若き日のちよです。

中盤で登場する『眠り姫ループ』という曲のモチーフやメロディを使いながら、深夜のつぶやきから始まるoverview→朝昼(popやワナビー)→夜(かすかな星)→深夜(眠り姫)→そしてまた朝(高架線)そしてそれ以降も日々を繰り返す…という時系列で曲を並べていった覚えがあります。

2. pop magic

自分の実体験に基づくストーリーですが、実は当時から「自分が作った曲」と「シンガーとして合う曲」のギャップに悩んでいたような覚えがあります。
曲そのものは大好きです!

表題曲なのにかわいいトラックを作る経験が皆無だったため、あまりにも楽器は少ないし、間奏では困って鼻歌(ステンレス)でごまかしているのはご容赦ください…。

やってみたかったけど当時うまくカタチにできなかったことが、もしかしたら今ならできるようになっているかもしれないなぁ…と思いながら、今回は当時の面影をなぞるだけにとどめておきました。

あとこの曲は当時FMたちかわさんでもよくかけていただきました、ありがとうございました!

3. ワナビー

作った当時は社会人1年生が終わる頃でした。
浪人組も就職していく中で、学生の頃の夢と違ったフィールドでも頑張っていく友人たちを思いながら書いた曲です。

某コンテストにエントリーした曲でもあるので、この曲をきっかけに知り合った方も多かったのかな。

少しブラックなテイストを入れてみたいと思って、同主調転調(DマイナーとDメジャーを行ったり来たりする)、厚めのコーラス、オルガンとエレピ使いなどを工夫した覚えがあります。

4. promise / kiss

2・3曲目から急転する鬱展開…実体験から歌詞を書いたはずですが「当時のわたしはこんなにこじらせていたのか…」と苦笑いで読み返しました。

メロディに洋楽の習作感があったり、楽曲提供するとしたらありえない音域設定(2オクターブ半ぐらいですかね、笑)なのですが、トラックがめちゃくちゃかっこよくてびっくりしました。

弾き語りライブの時の同期オケ用に録ってもらっていたアコースティックギターが眠っていたので、この機に追加してみました。

当時の歌唱は「自分が思いついたメロディ+トラック」に遠く追いついていない表現力と技術でしたが、歌い直してみて、少しはこの曲を乗りこなせたような気がしています。

5. かすかな星

わたしは首都高の喧騒が毎晩聞こえる街で生まれ育ちました。
そしてこの曲を書いた当時も今も、トーキョーが大好きです。

風景描写、距離感、空気感…大人になったつもりでいたけれど、本質的なところは良くも悪くも何も変わっていないんだなと久しぶりにこの曲を聞き返して思いました。

某M社長(当時)へのプレゼンでこの曲を弾き語らせてもらったのも、今となっては若き日の良い思い出です。

6.眠り姫ループ

「ピアノ弾き語り」というスタイルで音楽活動を始めたけれど、やっぱり四つ打ちの曲が好き。
踊れない四つ打ち」と自称する持ち歌の中で、眠り姫が一番大好きだったかもしれません。

シミシという3音リフのループでトラックの大部分を引っ張ろうとする根性は今振り返っても苦笑いと拍手が半々という感じなのですが、おそらく幼い頃、眠れない夜、風に乗って聞こえてきた甲州街道を走る救急車やパトカーのサイレンが無意識のうちに頭の中にあったんだろうな。

歌詞は幼くて古いです。iPhoneが開発されたかどうか、という2008年夏に作った曲なのでガラケー感が出てます。

7. 高架線より愛をこめて

高校・大学の7年間、JR中央線の国立駅を利用していました。
東京都のちょうど真ん中あたりに位置する場所です。
その年月を通して変わりゆく国立の街並みを自分なりに歌ったという非常にローカルな一曲です。
ちょうど中央線の高架化工事も行われていた頃だったと記憶しています。

ものすごく鬱屈とした「きみ」が出てきますが、誰なのかは皆さんのご想像のままに。

8分の6拍子(ハチロク)の曲なのですが、わたしは当時23歳にして「もうこれ以上のハチロクは作れない」と思ってしまいました。
それぐらいに歌詞もメロディもトラックもやり切った曲です。
個人的にはオルガンがめちゃくちゃうまくてびっくりしました。
確かに自分が弾いたはずなんですが…爪が割れるのが嫌で最近オルガンの音色使わないけど久しぶりに弾いてみようかな。

さてさて、子どもたちはそろそろ出会えている頃かな。


8. ミスレイン

missとkissで韻を踏む」という、すごくシンプルながらもキャッチ―な歌詞とメロディが気に入っています。

当時から「風景や感情がイメージしやすい歌詞を書きたい」と思っていた気がしますが、皆さんにはどんな情景、あるいはご自身の経験が思い浮かびますか?

アレンジも世界観に寄り添うような優しい音色ばかりを選んでみた記憶。

ちなみにわたしはハイソックスもルーズソックスも日替わりで楽しめたトレンド移行期のJKでした。

9. 瞬

2007年の春、某オーディションの最終選考に落ちてしまった時に、自暴自棄ぎみに書き殴るように作った曲がこれです。

負けの原因が自分自身にあることをなかなか認められず、他者のせいにしまくっていたような記憶があるのですが、それでも「チャンスが何度も来ると思うな、一度でしとめろ」という曲を書いていたのですね。

10. wannab -acoustic reprise-

3トラック目の「ワナビー」のピアノのモチーフを基に、ピアノ弾き語りでテンポもぐっと落として、まったく別の曲に生まれ変わらせました
当時は本当に嫌だったんだろうけど、大人になった今は「月曜の憂鬱」を感じなくなりました。

実はあの頃、バラードを作るのも歌うのも好きじゃなかったけれど、今のわたしならどんな風に歌うんだろう。
(この文を書いている時は、まだ歌い直していないのです…未知数すぎる!!!)

追記(2022.08.12)やっぱり歌い上げる感じのバラードというよりも、ひとりごとみたいな歌い方をしてしまいますね。好き嫌いは分かれるかもしれないですが、これがナチュラルちよでございます。

11. きのうのあした

「終わりもインスト!」と1曲目と同じ動機で作りました。
たぶんこちらは本当にさらさらっと1時間ぐらいで作った気がします。

10曲目の日曜深夜から月曜早朝にかけての余韻を吹っ切るかのように「ほれ、月曜日ですぞ。さて、出かける準備してー!」というきのうのあした=今日というトラックでございました。

以上11曲でした。
もしいいなという曲があれば、各動画のコメントでも教えてくださいね。

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