Dr.STONEを見て思ったこと

Dr.STONE 第3期アニメを見て色々な矛盾を考えていた。

最初に、思い浮かぶのは、織機を作った時にミシンを作らなかったこと

ミシンなんて、織機よりも簡単な工作で作れて、足ふみ式のものが昭和初期まで主流だった。

手作業で縫い合わせるよりも針に糸を通して裁縫するよりも何百倍も効率が良い。

次に、麻の繊維をほぐすのに石を転がして繊維をほぐし巻取り道具もガイドを設けたドラム式に改良すれば良いのに、原始的な手法で糸を紡いでいる。

麦畑の労働で一番欲しいものは、トラクターとコンバイン。

開墾するのに、くわすきを使って田畑を開墾するのには時間も掛かるし、重労働の上に労働者の不満が起きる。

現代のように機械化された農業であれば、腰痛の負担も少ないので、老人でも農業を持続できる。

動画のようなマルチャーと呼ばれるマルチ農機具が存在し、スコップ型のすきくわを取り付けて二人で引いて使う事で、簡単に開墾作業ができる。

またコンバインのように動く人力型のバインダーが昭和初期は使われていた。

稲藁を刈りある程度の量が溜まると縛って一まとめして運ぶというのが、効率的で作業が捗る。

車を作れるのに、こうした農機具を食料生産で活用してない。

モーターボートが作れるのに、農業の農作業を疎かにしてる。

直面する問題の重要度を余り深刻に考えてないのが、描写から理解できる。

農作業というのは、朝早くに始めて午前中の日が昇り始めた時間帯に作業を止め、夕方の涼しい時間帯から明るい時間の間で終わらせるのが、一般的な農業の効率的な時間の使い方。

昼間の暑い時間帯は、倉庫などの作業で脱穀したり袋詰めを行う。

スイカやメロンなどの箱詰め作業や磨く作業なども暑い時間帯の日除け作業時に行う。

Dr.STONE の農作業は、2週間も続けたら作業者の殆んどが潰れて使い物にならなくなる。

現実的ではない?ということ

ミシンの仕組みとシンプルな構造や人間の知恵が分かる動画です。

実際に機織機に掛ける前の前工程の殆んどが省かれてる訳だけど、気密性の悪さで言えば、気球を作る布としては雑過ぎる。

柿渋なり樹液に浸して繊維の密着度を上げないと気球の布としては強度も足りないし、糸の太さのばらつきもある。

更に、重さの点でも520kgという風に計算してるけど、実際には7.8mの直径では浮き上がらない。

動物の皮革を使って熱を送り込む部分を作る際に、なめして皮を伸ばす作業なども必要。

色んな意味で、熱気球を飛ばすのには無理な要素しかない。

麻ひもを使ってロープを作るにしても、油分に浸しておかないと乾燥したロープは簡単に引きちぎれる。(水に濡らすだけで強度が増す)

漁船などでは、過去にコールタールに縄を浸して繊維の強度不足を補う加工を施して、数十キロメートルの縄をはえて漁業を行なった。

そういう部分が全て省かれてるのが、漫画の世界だったりする。

食料問題が最初の課題なのに、意外と食料問題を簡単に片付けているのが、アニメの世界観だったりする。

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