日本の政治家に見せたい大秦賦というドラマ

大秦賦(始皇帝天下統一)で演じられる呂不韋が相邦(相国しょうこく)を辞める際の引き際の言葉をそのまま老齢の政治家に考えさせたい。

呂不韋の「功成り 名をげれば 退しりぞくことこそが天の道」というセリフ。

諺では、「功なり名を遂げて身退くは天の道なり」
※ 意味は、功績を残し名誉を得てのちに、その地位を退くのは天の道というものである。

いつまでも地位や身分にしがみついてはならぬ、という教訓。

この老子のことわざをドラマに使うあたりが、中国のドラマらしいよね。

おそらく、習近平や共産党政権への皮肉なんだろうけど…

政治家や宰相などを務める者は、長く権力の地位にしがみ付かずに、後を追う者や志のある者に思想や理想の託して去れという戒め。

今の70歳くらいの人多達が生まれてから日本が戦争を行なった事は、一度もない。

相手を懐柔し話し合い、交渉相手との落しどころを探り合って有利な条件を得る。

時間というのは、一人の人達が独占すれば利権の形が出来上がり、世の中が不正の温床に傾いて行く。

政治的利権にしがみ付く官僚や政治家が、富を得る目的で利権の構造を作り上げる。

今の官僚達の多くは、宦官かんがんのような人達が定年退職まで勤め上げ、最後に利権で作られた特殊法人や団体職員などに就いて、民衆から富を奪う資格制度が蔓延してる。

税を支払っている人達が無償で国家資格を得るのは当たり前の事だろう。

公務員を目指す者は、老後は生活保護に頼るという仕組みにして、「富は得られないが、民衆の為に尽くす」というこころざしの公務員は殆んど居ないだろう。

そもそも実務経験のない者達が国の運営に携わり、大学を卒業後組織に入り、国の重要な機密事項を取り扱う訳だから、社会の仕組み自体がおかしくなる。

米国(海外)のように徴用されない時は、大学教授やそれぞれ企業役員や企業シンクタンクに居るような人物達が、6年前後の登用期間を与えられて官僚機構を運用するのであれば、汚職も蔓延しないだろう。

余計な利権構造を作ることもない。

政治には、色々な駆け引きがある。

公共工事などを見ると、住人とのトラブルが尽きない。

たった二つの事を怠るだけで、モンスター・クレーマーへ豹変する人達が大勢いる。

トラブルを回避する為の策を事前に想定して対策を立て、こういう事が起きた場合にどう処理すれば良いのかを理解してる業者と公共工事だから仕方ないで終わらせる業者がいる。

住民説明の時に、住人が通行止めで出入りできない場合、当然だけど駐車場への出入りなどが出来ないケースが発生する。

長期間、水道関連の土木工事などを行う場合、必ずと言って良いほど住民トラブルが発生する。

工事車両を少しの間だけ動かせるのであれば、15分前後の時間を止めて動かせば済む話だったり、長時間動けなくなる住民の車庫の車を別の駐車場を借りて仮置きするスペースを確保するなど、気の利いた事業者は対策を講じて工事を行う企業もある。

水道局の工事の場合、市の水道局などが直接現場に車を止めるケースもある。

県の護岸工事など、更に治水と絡めた内容になるので、緊急性の高い工事に対し、住民が通り抜ける道を使えないだけでクレームを言い出す人達が居たりする。

根回しができるかどうか、民衆が感じる不満をどのように受け止め、どのように対策しどう対処したのかにより、民衆が感じる不満は大きく変わってくる。

庶民感情というのは、そうしたものでしかない。

揚げ足を取る人達の多くは、単に憂さ晴らしの人が多いので、緊急性もなければ被害を被っている訳でもない。

ほんの少しの説明が至らないだけで、一般の人達は怒りだす人達が大勢いる。

不満があっても許可を得て作業を行う以上、住民との無用なトラブルを避けるのがセオリーである。

そうした民衆へのケアがされてない政治を行なえば、民衆は不満だけを口にして国の計画を潰しに入る。

事前に起こり得ることを想定して対策を立て、イレギュラーが起きた場合にどう対処するのかを理解の可否が大きくトラブルを左右する要因になる。

不満を感じるけど仕方ないと理解できる一般の人達、きちんと説明責任を事前に果たす事でトラブルを避ける事業者、今ある出来事が突然のように起きる事で怒りだす利用者。

同じ政治家が長い時間を務めれば、国民からの不満が出てるように老害という話が出てくる。

自分が必要とされているという勘違いと選挙民を組織が抱えている事が、今の政治の悪い部分だったりする。

どの政党も関係する組織や組合など、自分達の政策や主張を通す為の組織を作り上げてる。

話し合いというのは、妥協しか生まない事を理解してない。

肯定か否定で決定するのであれば、政治家個人の考えの方が大事なのに、組織という概念が、政治を曇らせるキッカケになっている。

人一人の存在など小さく、大勢が集まる事で尊大な態度を取る人達が生まれる。

一人で何でもできる人など、世の中に存在しないのにね。

人をまとめ上げる力と一つの目標に向かって力を合わせるのが、人が何かを作り上げる力になっている。

そういう意味でも、このドラマは面白いよね。



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