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30代で心筋梗塞になった男の体験 6 退院後の生活編

30代で心筋梗塞になった私の体験を綴っています。同じような事が起こった人の参考になるように。健康な人が増えますように。

8日の入院を終え退院

心筋梗塞発症後、5日は絶対安静で入院したが、5日目に集中治療室を出て、8日目に退院となった。ようやくいつもの生活に戻れた。ただ、まだ何も治療はしていないが。

退院時に決定していたことは次のことである。

心臓バイパス手術を別の病院で受けること。その後、除細動器(ICD)を入れる手術も行ったほうがいいこと。心臓リハビリを受けること。

この3点である。

バイパス手術と除細動器(ICD)

心臓バイパス手術は、開胸手術である。自分の別の部位の血管を心臓につなげる。2週間程度の入院が必要だ。

医師は、最後までステント手術の可能性を模索してくれた。ステントはカテーテルで筒のようなものを血管に入れ、広げることで治療する。カテーテルのため、部分麻酔で行える。入院は数日で済む。ただし、広げてもまた詰まることもあるらしい。

最終的には、ステントで行うには難易度が高いこと、すぐにまた詰まる可能性、先の長い人生を鑑み、バイパス手術となった。

除細動器ICDは、小型のAEDのようなものを体に埋め込む。心臓が止まったときに作動し、電気ショックを流すものだ。10年くらいで電池交換をするらしい。そしてIH機器に近づくと壊れるらしい。

バイパス手術は、やりたくなかった。開胸なんて考えただけでウンザリである。

ICDというものには驚いた。一体どんな仕組みでそんなことが可能なのだろう。だだすでにiPhoneもiPadもiPodも持っている。もうiは十分ではあるが、まぁ残機が増えると思えば悪くはない。

ただ、我が家はオール電化である。キッチンはIH。あまりに近づかなければ大丈夫、とのことではあるが、いざと言うときに壊れてました、では成仏できない。そんな事想定して家建ててないので、こちらは考えものである。

退院後の生活

コロナ禍で面会が一切できなかったので、家族と会えた時は安堵した。ここにきてようやく、子どもの事を考えることができた。それまでは、自分のことで一杯だ。

退院後の生活は、大きな不便はなかった。

仕事はデスクワークのため、すぐ再開しても大丈夫と言われていた。体調的にも問題はなかったが、会社のご厚意もあり全ての手術が終わるまで休ませてもらうことになった。

日常生活では、階段は2階まで、あまり重いものを持ち上げない、速く走らない、といったレベルの制限だったので、運転もできたし、買い物も行けた。

週1〜2回、心臓リハビリに通った。リハビリ時以外は、なるべくそーっと動くようにした。

問題は子どもである。2人の男児、言って分かる相手ではない。抱っこは避けられない。あとは受け身の技術を駆使しながら体への負担を軽減した。

バイパス手術へ

そのまま約1ヶ月、自宅療養を続けた。何も症状は起きなかった。朝、心臓が動いていることに感謝して始まり、夜、心臓が動いていることに感謝して眠る。今まで思ってもみなかったことだ。心臓が動いていれば、それでいいじゃないか。

今回の出来事は、価値観が変わるには十分すぎるものであった。

そして退院から1ヶ月、次のバイパス手術を行う病院への紹介状が届き、いよいよ次のステージへ進むことになった。



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