だから僕は音楽をやめた


ジャンカラ三条河原町店の4階でしたあの時のオールカラオケの音。

大学に馴染めるか不安で、やるべきことも分からないで右往左往してた18の僕が見ていた製図室の景色。

ずっと好きだったあの人に彼氏ができたと聞いた帰り道の悔しさ。

スタップの講義で話が分からずGoogle翻訳と横の友だちと仲良くなった土砂降りの2号館1階。

大学生っぽいことをしたくて意味もなく夜を明かした次の日の倦怠感。

全部過ぎ去った過去だけど、間違いなく僕の中にある。
この曲を聴くと、メロディに乗せて、その時の景色が、音が、気持ちがまるで今目の前で起こってるかの如く再生される。
再生されることで、この記憶は、思い出は、僕のものなんだという実感と、自分を形成しているコアの感情を感じることができる。

そうやって自分が付けた足跡を辿ると、たくさんの今までの僕が大事にしてきたものと出会えて、変わったこと、変わらないことそれら全部をひっくるめて僕なんだと思える。

こんな夜をこれからも過ごそう。

それにしてもこの曲は、当時のことを鮮明に思い出せるランキング上位かつ、思い出した記憶が胸をギュッとさせるランキングもかなり上位なのでこんな文章を僕に書かせてきます。曲ってすごいね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?