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NO.1

 数日前とは打って変わって、青空に覆われた東京。上京して6日が経つ。こちらの生活にも徐々に慣れてきた。


 さて、ここ最近よく飲んでいるものがある。サーティーワンアイスクリームのポッピンブルーソーダだ。ソーダに好きなアイスを一つのせられるのだが、毎回ポッピングシャワーにしている。やはり、ポッピングシャワーは不動の人気を誇るだけの、強者。既に魅了されている。このドリンクを頼むのは、ポッピングシャワーが理由ではない。ポッピングシャワーが食べたいのなら、シングルでアイスだけを頼めば良い。わざわざドリンクにして、値段を上げる必要は無いのだ。ドリンクを頼む理由はただ一つ。氷だ。ドリンクには氷が入っている。この氷目当てにドリンクを頼んでいる節はある。

 上京してきて思ったこと、感じたことを話そう。まず、第一に自分自身がひどく貧しい人間になっているということだ。ランチを求めて飲食店の看板を見ても「高いな…」と感じる。しかし、どれも1000円を超えないものが多い。つまり、ランチの値段としては適正価格であり、相場価格である。ではなぜ、高いと感じるのだろうか。それは、自分の余裕の無さだと思う。一人暮らしの食費の平均について調べてみたら、2.5万円ぐらいだそうだ。現状、財布が乾いている訳でも無いし、生活に困窮している訳でも無い。これに関しては、親に感謝している。こちらに越してきたとき、知り合いが安くて量があって、うまい店を何軒か紹介してくれた。また、フードコートの場所や安いスーパーも教えてくれた。それも相まってか、自分の中で「安く済ませるべき」という潜在意識があるのかもしれない。安いことがすべて、安さこそ追い求めるべき理想。そんな洗脳を受けたのかもしれない。しかし、それではまずいと思った。このままでは栄養失調で倒れるのも時間の問題だと思った。財布の紐が固すぎて、一日一食に近い生活になっていた。家で料理するといっても、肉うどんか袋麵。栄養価で言ったら、完全に野菜不足。野菜ジュースを買おうにも、なんとなく高いな、この値段だったら他のものが買える、そう思ってしまう。

 その次に、治安だ。現在住んでいる家は街の栄具合に対して、物件の家賃が安い。街のスーパーや商業施設に行くと、かなりの割合で外国人とすれ違う。大家さんの話によると、今の物件も実質家具付きだが、そのことは物件情報には記載していないという。なぜなら、家具付きと書くと外国人ばかりが来るからだという。実際、ポストの表札をみると、半数近くが外国人名だった。家賃は治安に比例する。家賃が高い物件の周囲は治安が良く、逆に家賃が低い物件の周囲は治安が悪くなる。これを肌で感じている状態だ。また、町の人々を見ていても思うことがある。スーパーには、お客様の声という匿名意見書がある。8枚ほど掲示されていたが、そのうちの半数以上がクレームだった。店舗入り口でのセールスがうるさいという意見が多かった。店長からの回答を読むと、セールスしているのは店舗と契約している店である、ご意見がある度に店と打ち合わせをしているという。入り口でのセールスはそこを通り過ぎれば終わりな話であって、なぜ意見箱に入れるほどの案件になってしまったのだろうか。ここからは推測だが、意見を投じた人の自己中さが表れたのではないかと思う。自分が害だと感じたものは必ず排除しろというスタンスなのかもしれない。誤解のないようにもう一度記しておく。これは推測です。

 駅のすぐ近くに学生の味方である「サイゼリヤ」がある。以前ランチの時間帯に行ってみたら、店先で何組かが待っていたので、断念した。今回は夕方ということもあり、並んではいないだろうと踏んで、サイゼリヤに向かった。店内に入ると驚く程の話し声。一気に察した。オワッタ…、と。店内を見ると大学生と思われるグループが散見された。一人客も多かったが、彼らは学生ではないと思われる。案内された席は奥のほうで、近くには大学生のグループが鎮座していた。いつもどおりアーリオオーリオとブロッコリーのくたくたをチョイスし、呼び鈴を鳴らし、店員さんが来るのを待つ。その間もそのグループは盛り上がりを見せていた。そして、自分自身ここに長居するのは危険だと思い、ブロッコリーのくたくたを諦めた。店内に入る前はドリンクバーを頼み、一時間ほど長居するつもりだったが、この状況を見ると、それは賢明な判断とは言えない。そう感じた。

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