見出し画像

【語源で覚える】タンパク質の検出反応

高校化学に出てくるタンパク質の検出反応、言葉の力を借りて覚えちゃおうよ。みたいなノリの記事です。
・何かに関連付けて覚えたい受験生
・知識に飢えてる人
向け。
教科書の内容がちんぷんかんぷんな人には難しいかも、、。
指摘や質問等はコメントやTwitter質問箱まで。
(記事中に出てくる断りのないリンクを踏むと私の語源解説ツイートへ飛びます。)(Twitterのスレッドをまとめたものです。)

前提として知っておいた方が良い知識とか

・タンパク質とはアミノ酸がペプチド結合によっていくつかつながった物質である。
・ベンゼン環を⌬と表記する。
・構造式は部分的に省略できる
  (Hは基本省略、Cも文字を省略して角や末端で表現)
  もっとわかりやすいpdf(名城大学)


ビウレット反応[biuret reaction]

ペプチド結合が2個以上あるようなタンパク質を検出する反応。
NaOH水溶液を加えた後CuSO₄水溶液を少量加えると赤紫色となる。

【語源】
biuret <「2」bi +「尿素」urea
尿素が2つ繋がったような化合物biuretが示すような反応を(トリペプチド以上の)タンパク質も同様に示すことから。
ペプチド結合が2個以上ってのと関連付けて覚えるといいかも。

余談だけど中和滴定で使う「ビュレット」はburette(フランス語で小さい花瓶)。


キサントプロテイン反応[xanthoprotein reaction]

ベンゼン環を持つアミノ酸やタンパク質を検出する反応。
濃HNO₃を加え加熱して黄色沈殿生成(ニトロ化)、冷却後塩基性にすることで橙黄色に変化。

【語源】
xanthoprotein<「黄色」xantho-  +「タンパク質」protein
(<ギリシャ語の「黄色」ξανθός 、「第一の」πρῶτος)
(πρῶτος、プロパンの語源でもある、、。)


「ベンゼン環のニトロ化」と「黄色」は関連付けやすいので助かる。(↓参考画像)
余談だけどトサキントの色違いはちょっと黄色っぽい。(参考)

画像1

         図1 ニトロベンゼン(wiki)


せっかくなら、ベンゼン環がついているアミノ酸も語源で↓

チロシン[tyrosine]
リービッヒが乾燥させたチーズから単離。
名前はギリシャ語の「チーズ」τῡρόςに由来。
(ギリシャ語のチーズといえばブタンとかも、、。)
ベンゼン環と関連付けできないので下の画像で覚えるといいかな(無理やり)。

画像5

         図2 チーズっぽいチロシン


フェニルアラニン[phenylalanine]

phenylは「フェノールphenolの語源でもあるベンゼンの別名pheneから。
alanineは同名のアミノ酸アラニンから。(<アセトアルデヒドacetaldehyde)
アラニンにベンゼン環(phene)くっつけたって考えれば覚えやすい
↓。

画像4

       図3 フェニルアラニンとアラニン

※注意
https://twitter.com/flat_face_tribe/status/1303311006483886080
⚠実際はすごく薄くしか呈色しないみたいです、、。⚠


ニンヒドリン反応[ninhydrin reaction]

アミノ酸とタンパク質を検出する反応。
ニンヒドリン水溶液を加えて温めると赤紫~青紫色に呈色。

【語源】
ninhydrin<ドイツでの商標名Ninhydrin<(ここから勝手な想像)「9(炭素数)」nine +ギリシャ語「水」ὕδωρ + in(化合物で頻出)

(追記:「水」は1,2,3-インダントリオン一和物だからでは、との意見をフォロワー様より頂きました。確かに。
https://twitter.com/Sgt_00/status/1303328938102370305)

元も子もないことを言うけど、
私はニン(人)ヒド(人)リンと構造式(倒れた人っぽい)を関連付けて覚えてた。↓参考

画像2

           図4 ニンヒドリン


硫黄反応

硫黄を含むアミノ酸、タンパク質を検出する反応。
酢酸鉛(Ⅱ)水溶液を加えると硫化鉛(Ⅱ)の黒色沈殿が生成する。

反応名はそのままなのでスルーして、硫黄を含むアミノ酸↓


システイン[cysteine]

cystineが由来。これはギリシャ語「膀胱」κύστιςが由来。
膀胱→おしっこ→黄色→硫黄
って連想で覚えてもいいかも。(参考画像↓)

髪にウェーブをつけられるのは、毛髪に含まれるケラチンってタンパク質のお陰。ケラチンにはシステインが含まれていて、システイン同士でジスルフィド結合が生成することでくるんくるんする。

画像5

           図5 硫黄(黄色いのイメージ)


メチオニン[methionine]

由来は「メチル」methylのme + ギリシャ語「硫黄」θεῖον(theion)。
theionはチオールとかの語源でもある。
構造式見たほうが速いかな↓(硫黄(チオ)にメチル基(棒))

画像6

            図6 メチオニン


終わりに

暗記も語源を交えながらすれば楽しいかな、と思ってこのnoteを書き始めました。書いてる途中で「果たしてこの範囲に困っている受験生はいるのか、、?」と不安になったりはしましたが、ここを書いてる段階では「受験生じゃなくても知識欲満たせるならいいかな」って気持ちです。

スキ、フォロー、コメントくれたら喜びます。

あ、他にも化合物の語源をまとめた記事があるのでそちらもよろしければぜひ。↓


参考文献 etc...

断りのないリンクはOEDの該当項目。(ログインしてないと見れない)

ビウレット反応
  biuret,burette,卜部吉庸「化学の新研究」三省堂(2013)p.688

キサントプロテイン反応
  xantho-,protein,卜部吉庸「化学の新研究」三省堂(2013)p.689 tyrosine,phenylalanine,phene,alanine

ニンヒドリン反応
  ninhydrin,卜部吉庸「化学の新研究」三省堂(2013)p.675

硫黄反応
  cysteine,cystine,methionine,卜部吉庸「化学の新研究」三省堂(2013)p.689,691,江頭和宏「元素の名前辞典」九州大学出版会(2017)p.40


Amazon購入用リンク(アフェではない)↓
元素の名前辞典(誰にでもおすすめ)
化学の新研究(反応機構の矢印とか怪しい所もあるけど受験生にはおすすめ)

またね!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?