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介護のプロに必要な集中力

事故防止のための集中力


介護をしていると「事故防止」が重要事項の1つとして挙がってくる。

介護業界の職員として現場に入って1か月半ほど経つが、指導係の先輩からはまだ1人で身体介助を任せるのは不安と言われている。その理由の1つとして、1つのことに集中しすぎて、周りが見えなくなりがちであることを指摘された。

例えば、施設内で1人のご利用者の食事の介助をしている時に「もし他のご利用者が食べ物を喉に詰まらせていたらどうしよう」「ご利用者の口元ばかりに注目しすぎて下半身が不安定だったら、椅子からずり落ちてしまわないだろうか」というように、広い視野で様々な危険を予測しなければ、事故につながってしまうのだ。

事故を起こしてしまえば、ご家族に謝るのは上司であると考えると、とても申し訳ない。また私も早く1人で仕事を任せてもらえるプロになりたい。
こういう訳で、今回は「介護業界で事故が少ない人の集中力とかどんな集中力なのか」を考えてまとめてみようと思う。

結論

事故防止に必要な集中力は「あらゆることに反応できるような分散的な集中力」である。
補足:そのときどきで何に集中すべきか適切な優先順位を付けられるようになれば事故を減らすことができる。

運転で必要な注意力


介護で必要な注意力と言われても馴染みがないため、より馴染みがる「運転」でどんな注意の仕方をしているか考えた。
意識してみると、運転している時は前だけに視線を向けているわけではない。例えば交差点を曲がると、前から直進の車は来ているか、横断歩道を渡る人はいないか、横からバイクは来ていないか、など多くのことを注意しなければならない。熟練している方はほぼ無意識にやっているかもしれないが、視線は絶えず動いているだろう。

補足に「そのときどきで何に集中すべきか適切な優先順位を付けられるようになれば事故を減らすことができる」と加えたのは、介護に必要な注意力に加えて事故防止に必要な2つのことを書き残したかったからである。

1つ目、運転中に注意すべきことが分かっていても、それらに一度に注意を向けることは難しい。運転中の時を想像すると、交差点を曲がるまでにまずは幅寄せの前にバイクが来ていないかを確認し、その次に歩行者が来ていないか確認し、という順番で見ている。また、もしも歩道に子供がいたら、「子供は何か予想外なことをするかもしれない」と意識的または無意識的にそこに意識を集中させる。このことから、事故を防ぐために、どこに危険がよくあるのか、どこに危険がありそうかを察知して次々と意識を集中させるポイントを移していくことが必要だと分かる。

2つ目、交通事故が起こる要因の1つとして「考え事」が挙げられることがある。悩みなどの考えごとは本来の注意すべき業務と別のものであり、業務時の優先順位は低い。しかし悩みなどを抱えていると意図せずに頭に浮かんできてしまう。これが事故の原因になりやすい。日ごろの悩みを解消することも事故防止につながりそうだ。

まとめ


事故防止のためには、過去の事故例を学び、また自分で経験を積みながら、意識すべきこと、そしてその優先順位を体に染み込ませていくことが必要だ。

事故が命取りとなるパイロットは、注意点を紙にまとめているようだ。介護でも、体に染み込むまで注意点を紙にまとめておけばより間違いがなくなる。


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