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「ファンが広告をだす!?」推し活の現状を解説します

この記事は2022年3月22日Universal OOH寄稿記事の全文転載です。

今、話題の「推し活」事情

2021年の新語・流行語大賞にノミネートされた「推し活」。

推し活とは、自らの「推し」を応援する活動のことで、その対象はアイドルやアニメキャラやYoutuber、声優、俳優、スポーツ選手・・・と人によってさまざまです。

長引くコロナ禍でコンサートやリアルイベントは中止を余儀なくされ、推しに会う機会も減り、さまざまなものが制限されている中、

「推しのチカラで憂鬱な生活を乗り切りたい」
「こんな時だからこそ、もっと推しを応援したい!」

と、ファンの熱量は高まっています。

「推しが尊い」「推ししか勝たん」という言葉にも表れているように、「推し活」とはまさに日々の生きる活力なのです。

推しに直接会うことができない今、
どんな「推し活」をしているのでしょうか。


SNSで「#推し活」「#推しのいる生活」といったハッシュタグの投稿から、最近の推し活事情を知ることができます。

#アクスタグラム#アクスタのある生活

これまではお部屋に飾ってインテリアだったアクリルスタンド(アクスタ)。

最近はお出かけ時に持ち歩いて、写真を撮ったり、
常に推しを身近に感じることができるアクスタは推し活のマストアイテムに。

#本人不在の誕生日会

バルーンで飾り付けしたり、
推しの担当カラーのバースデーケーキを手作りしたり、推しの誕生日は年に一度の一大イベントです。

また、推しの誕生日会プランを用意するホテルやカラオケも登場しています。

#推しのいる生活

おうち時間が増える中、グッズで部屋を飾った様子や手作りの推しグッズ、推しカラーでおしゃれなお部屋づくりをする写真が多数投稿されています。

自分の推し活をSNSに投稿することで、ファン同士の交流が生まれたり、
推しの魅力を周りの人たちへアピールすることは、布教活動にもつながります。

このように、積極的に推しを宣伝する「広報活動」も最近の推し活の特徴です。

SNSで推しの関連用語をトレンド入りさせたり、
推しの誕生日にファンが出資金を募って街中に広告を出したり、
貸し切り電車を走らせたり、
日本全国に広告を放映したり・・・

企業ではなく、個人が推しを宣伝する「応援広告」が街中で見られるようになってきました。

推し活はまさに新たなステージに向かっています。

新たな推し活「応援広告」とは?

ファンが推しの広告を出す「応援広告」は、
韓国ではメジャーな文化で、ファンがアイドルやアーティストの誕生日を祝う広告を、センイル広告(センイルとは韓国語で誕生日の意)と呼んでいます。

韓国では若者が集まる駅のあらゆる媒体に推しの誕生日をお祝いする広告が掲出されています。

ソウル地下鉄では広告事業の20%を応援広告が占めていて、若者の街にある『三成駅』や『弘大入口駅』などの広告スペースはアイドルの誕生日やデビューを祝う応援広告で埋め尽くされています。

応援広告は、『ファンダム』と呼ばれているファン団体が掲出していて、事務所が運営するファンクラブとは異なり、SNSを介して集まったファンの団体のことで、
この『ファンダム』が有志でお金を集めて掲出している、というのが応援広告の特徴です。

「推しをお祝いしたい!」
「推しをもっと多くの人に知ってもらいたい!」
という純粋な想いを広告としてカタチにした、いわばファンから推しに送るプレゼントですね。

また、推しを多くの人に知ってもらうだけでなく、推しに「こんなにファンがいるのだよ」と伝えることができる手段でもあります。

広告で応援してもらったアイドルが、SNSで「広告ありがとう」といったメッセージを発信したり、

アイドル自ら現地に足を運んだりすることもあり、

応援広告はアイドルとファンとの「新たなコミュニケーション」の姿といえると思います。

日本での応援広告事例

「推し活」の流行とともに、ファンの方々の応援広告が盛り上がっています。

2021年度の最新の応援広告事例をまるっとご紹介いたします!

■4月  日本初!?付箋広告&スシローサイネージ

ファンたちがメッセージを付箋で貼る光景がお馴染みですが、日本では初めて(?)実施となりました。

付箋広告について詳しくはコチラをご覧ください。

■4~6月 オーディション番組で、推しに投票を呼びかける広告が池袋駅にいっぱいに!

応援広告が流行るきっかけとなったオーディション番組の第二弾が開催され、応援広告はさらに盛り上がりをみせました。

■11月 オーディション番組からデビューしたグループをお祝いする広告が多数!

デビュー広告巡りをする方も多くみられました。

■11月 実施のハードルが高かった車内媒体で、ジャック展開!

終着駅には大型の駅ポスターも実施し、動線を意識した展開となっていました。

■12月 推しに気付いてもらえるかも!?イベント会場付近でのお祝い広告!

リアルイベントの開催が復活してきたことで、会場付近でコンサートの開催をお祝いする広告が多数みられました。

■1月 日中韓オーディション番組の出演者の新曲リリース告知を日本で!

コロナ禍で直接応援できない中でも、海外からも応援しているよ、と伝える手段の一つとなっています。

■1月 Youtuber アイドルだけにはとどまらない!

応援広告を通して推しを応援したいという気持ちはアイドルだけにとどまりません。


上記ご紹介した応援広告は、ごく一部です。

2021年度は、オーディション番組の開催も相まって、ファン自ら主体となって推しに想いを伝えられる応援広告は、新たな応援手法の一つとして盛り上がりました。

また、アイドルだけでなくさまざまな分野での掲出があり、今後の応援広告の盛り上がりの動向からも目が離せません。

応援広告を出すには?

個人単位が広告主となる応援広告は、まだまだ日本国内では馴染みの薄いカルチャーで、掲出や調整が困難な鉄道、媒体社も多数あるのが現状です。

また、著作権や肖像権の問題で、日本国内では応援広告に対応していないエンターテインメント企業が多い状況です。

日本では、媒体社と、推しの所属事務所の両方の規約を確認する必要があります。

1.所属事務所に対して応援広告の許諾を取ること。
いつ、どこに、どんな内容の広告を掲出するかを所属事務所へお伝えし、広告掲出の許可取りをします。
推しの画像を使う場合も、画像の使用許可が必要です。

2.媒体社に対して、団体として承認をもらうこと。
交通広告は、個人では出すことができず、団体審査の承認が必要です。

このように、各種広告の中でも、さまざまな規制やルールがある交通広告は、個人にとって実施のハードルが高く、断念してしまうケースもあります。

ジェイアール東日本企画では2022年1月、日本国内でも年々ニーズが高まっている応援広告に対応する
新サービス「Cheering AD(チアリング アド)」 を本格始動しました。

「Cheering AD(チアリング アド)」では、
広告を出したい個人に代わり、媒体社との調整を行い、
首都圏の駅や電車、ビルボードといったパブリックなスペースを中心に広告を出したり、
街中や商業施設内のカフェで、店内を装飾したり特別なカップホルダーを用意したり・・・と、
いろんなカタチで応援することが可能です。

また、広告を出したい個人に代わって、その想いとエンターテインメント企業をつなぎ、応援広告の裾野を広げていくことをめざします。

応援広告にご興味がある方、ぜひCheering ADのサイトからお問い合わせください。

この記事は2022年3月22日Universal OOH寄稿記事の全文転載です。

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