JDバンスの悲哀

トランプさんが副大統領候補にJDバンスって言う人を選んだね。この人はベストセラー作家でヒルベリーエレジーと言う回顧録を書いてるけど、それがNetflixで映画化されているのを見たよ。結論から言うと、ラストベルトの悲しみを描いた作品なんだよね。

看護婦をやっているお母さんが薬物中毒になってしまって、どんどん壊れていくんだよね。そしておばあさんに育てられるんだけど、この壊れた家庭の悲しみが伝わってくる作品だよ。バンスさんは、この家庭が壊れる悲しみをたっぷり味わって育った人で、そこに心の中心があるんだろうね。

トランプさんには、ノーマンビンセントピールから受け継いだ、積極思想があるんだけど、このバンスさんにはどうもそれが少ないみたいだね。この辺が似たようで、この2人が違うところだと思うよ。スティーブバノンは、トランプさんがイエス・キリストで、バンスさんはパウロだと言ってるけど、そううまくはいかないんじゃないかな。

だから4年後に、この人の影響力が強くなるようなら、アメリカはこれからもう一段内向きになっていく感じがするね。特にこのバンスって言う人は、ポストリベラリズムと言う考え方を唱えているけど、これは合衆国憲法の中のリベラルが入れた啓蒙主義的なものを批判しているんだよね。特にフランスの影響を強く受けていたジェファーソン的な考え方を批判しているので、根本的にアメリカの国の形を変える可能性が出てきてるよ。

合衆国憲法の中の啓蒙主義的な部分は、日本国憲法にも強く反映されているわけだから、日本も戦後憲法の国の形を変えるチャンスが来たと考えるべきだね。

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