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TAMRON 17-70mm F/2.8 Di-III A VC RXD (Model B070) と標準レンズ比較

TAMRONからAPS-C Eマウント向けの明るい標準ズームが発表されました。
やはり気になるのはSONY純正のE 16-55mm F2.8 G (SEL1655G) との違いです。

SONY Eマウント APS-Cの標準ズーム

SONY Eマウント APS-Cといえば現在はα6000系にまとめられています。
APS-Cのレンズ交換式ミラーレス一眼としては非常に小型で、旅行のお供などには最高です。
私もα6000とα6500を併用していますが、小型のAPS-C専用レンズで明るいものはあまり選択肢がありませんでしたが、SONY純正のF2.8通しズームに続きTAMRONも新製品を出してきましたね。
現在α6500でレンズ1本持ち出しの時はE 18-105mm F4 G (SEL18105G) を使っていますが、これを置き換える存在になるか、スペックを調べて見ました。

以降、以下のように記載します。
TAMRON F2.8: TAMRON 17-70mm F/2.8 Di-III A VC RXD (Model B070)
SONY F2.8: SONY E 16-55mm F2.8 G (SEL1655G)
SONY F4: SONY E 18-105mm F4 G (SEL18105G)

主なスペック比較

気になる主なスペックを比較していきます。

明るさ

※焦点距離も加味
TAMRON F2.8 > SONY F2.8 >> SONY F4
F2.8はF4に比べ1段明るいため差としてはそれなりに大きいです。非常に暗い場面で撮影する機会が多い場合はF2.8を諦められないかもしれません。

ワイド端焦点距離

※広角の方が良いとする
SONY F2.8 > TAMRON F2.8 > SONY F4
(16mm, 17mm, 18mm)
1mmずつしか変わりませんが、広角側では1mmの違いが非常に大きいです。
16mmと18mmの差は35mmフルサイズ換算で24mmと27mmであり、レンズ1本で運用する旅行時などではあと少し!と思うシーンがあるかもしれません。
広角側はトリミングで対応できないですからね。

テレ端焦点距離

※望遠の方が良いとする
SONY F4 > TAMRON F2.8 > SONY F2.8
(105mm, 70mm, 55mm)
望遠側も同様に結構な差で、SONYのF4とF2.8では約2倍の開きがあります。
ただしα6000シリーズでは2,400万画素ですので、高画素機がたくさんある現在では特別トリミング耐性が高いというわけでもありません。
トリミング不要で対応できる画角が多いに越したことはありません。

ズーム倍率

※大きい方が良いとする
SONY F4 > TAMRON F2.8 > SONY F2.8
(5.83倍, 4.12倍, 3.44倍)
ズーム倍率で計算するとやはりF4が有利ですね。
また、SONY F4は電動ズーム機能があります。
動画撮影では電動ズームの存在とズーム倍率の大きさは非常に大きなアドバンテージです。

サイズ

※小さい方が良いとする
SONY F2.8 > SONY F4 > TAMRON F2.8
(100x73mm, 110x78mm, 119x75mm)
レンズの長さが約1cmずつ異なります。
TAMRON F2.8とSONY F2.8の差はズーム倍率の差でもあると思うので仕方ないですね。
また、F2.8の2本はズーム時に鏡筒が伸びますが、SONY F4はインナーズームのため伸びません
動画に配慮しているということもあると思いますが、重量バランスが変化しないというのも良いところです。

重量

※軽い方が良いとする
SONY F4 > SONY F2.8 > TAMRON F2.8
(427g, 494g, 525g)
SONY F4はF4だけあって流石に軽いです。
α6000シリーズはボディがとてもコンパクトなので100gの違いは体感で感じられる差だと思います。

最短撮影距離

※短い方が良いとする
ワイド端
TAMRON F2.8 > SONY F2.8 > SONY F4
(0.19mm, 0.33m, 0.45m)
テレ端
SONY F2.8 > TAMRON F2.8 >> SONY F4
(0.33mm, 0.39mm, 0.95m)
SONY F4は最短撮影距離が圧倒的に長く、不便です。
私自身SONY F4は幾度となく寄れないことに困るシーンを体験しています。

最大撮影倍率

※高い方が良いとする
ワイド端
TAMRON F2.8 (他は不明)
(0.21倍)
テレ端
SONY F2.8 ≒ TAMRON F2.8 > SONY F4
(0.2倍, 0.19倍, 0.11倍)
望遠側は圧倒的にF2.8の2本ですね。
計算時の有効数字の都合もあるのでほぼ同じくらいではないかと思います。
ワイド端は明記されていたのがTAMRONのみで、仕様だけでは差がわかりませんでした。

操作系

SONY F2.8 >> SONY F4 > TAMRON F2.8
操作系に関してはTAMRON F2.8はスイッチ類はありません。
SONY F4は電動ズーム用のズームレバーがあります。
これはスライド量に応じて電動ズームの移動スピードも変化させられるもので、ビデオカメラのズームレバー等に似ています。
SONY F2.8は高額レンズらしく、フォーカスホールドボタン1つとAF/MF切り替え用のフォーカスモードスイッチがあります。
ボタンの機能はカスタマイズ可能でとても便利です。

価格

※安い方が良いとする
SONY F4 >> TAMRON F2.8 > SONY F2.8
そして重要なのが価格。
SONY F4はこれだけのスペックが詰まっていてとても安いです。
歪曲が大きく補正前提であることなどが指摘されていたりしますが、コスパは非常に高いです。

まとめ

個人的な結論です。

動画メインなら圧倒的にSONY 18-105mm F4です。
ズーム倍率、F4通しの明るさ、そして何といっても電動ズームの存在が圧倒的です。
価格も非常に安く最高の選択肢かと思います。
欠点は18mmスタートであること、最短撮影距離が遠めというところかと思います。
また、電動ズームなので写真撮影ではズーム操作がワンテンポ遅いと感じます。
私の場合はα6500を動画メインで運用しているので、引き続きこちらのレンズの運用が良いかと思っています。

写真撮影限定であればF2.8の2本の選択は悩ましいところです。
コスパならTAMRON 17-70mm F2.8で良さそうです。
サイズはほぼ同じですがズーム倍率も大きく便利です。
欠点はカスタマイズも可能なフォーカスホールドボタンやフォーカスモードスイッチがないことです。
ズーム倍率と価格が許容できるならSONY 16-55mm F2.8が最も扱いやすいでしょう。





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