アリシア・デ・ラローチャ

アンドラーシュ・シフ、クリスティアン・ツィマーマンに続き、もう1人好きなピアニストがいる。

それは、スペインのピアニストのアリシア・デ・ラローチャ。もう亡くなってしまっているのが、残念だ。

ラローチャを初めて聞いたのは、大学受験の推薦入試の課題曲のCDを探していた時に偶然聞いた。

シューマンの「アレグロ」という曲で、私が住んでいた田舎では、ラローチャのCDしか手に入らなかった。

それで、たまたま知っただけで、別に思い入れもなかった。

ところが、大学院で師事した先生は、本気でラローチャに弟子入りをお願いしたことがあるくらいのラローチャ好きだった。私の師匠は、日本で安川加壽子先生にしていたのだが、ラローチャの演奏を聴いたら、すぐに弟子入り志願に行ったようだが断られたそうだ。そんな話を聞いたら、がぜんラローチャに興味をもった。師匠は、「手が小さいのにあの迫力は度肝を抜かれた。ラヴェルの左手のための協奏曲を聴いたら、腰を抜かすぞ。」とよく話していた。

ラヴェルの左手のための協奏曲を私も聴いたが、腰を抜かさなかったが、手が小さい私には、ラローチャに親近感を覚えた。手が小さくても弾ける人はいるということを当たり前だが再認識した。

そして、ラローチャのCDも片っ端から買い漁った。

そんなラローチャの演奏もヤンデックスでいろいろ聞ける。


この記事を書いていたら、無性に聴きたくなったシューマンの「アレグロ」。

そして、久しぶりに聴いてみたら、「なんと素敵な曲」と思ってしまった。

高校3年の時は、弾きたくないと思ったが、今なら、弾けるかも、弾きたいかもと思ってしまった。高校3年生の時にシューマンは嫌という認識で、大学の時もピアノ曲は好きになれなかった。歌曲は「詩人の恋」と「女の愛と生涯」の伴奏を全曲弾いたことで、歌曲は好きになったのだが、ピアノ曲は好きになれなかった。

それなのに、今聴いたら、嫌いだったピアノ曲もいいなあと思ってしまった。年をとったからかなあ?



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