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惰眠
2021年5月29日 14:33
網戸を残して開いた窓のほんの僅かな隙間から、本日何度目かの郵便バイクの音が聴こえて、耳殻を震わせる。常日頃早起きだった私はそのルーティンを割いて昼過ぎに起きた。理由なんてものは特になかった。特定の人間を好きになることもそう特別な理由は無かった。気が付けば感情が先行していて、何故好きなのかということを後から探し始めたくらいである。休日の昼過ぎに呑気に目を覚ます感覚に倣って、きっかけなど本当にどう