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赦しの嵐

シェイクスピアの“The Tempest”
テーマは復讐と赦し…等と言われている。

政治を弟に任せて魔術の研究に没頭していた主人公プロスペロー(元大公)は、
弟に裏切られ大公の座を奪われ
国から逃げることになる。

辿り着いた島で娘と静かに暮らしていたが
ある日、自分を裏切った弟達を乗せた船が
島に近づいて来たことを知り
魔術で嵐を起こすプロスペロー。

娘に嵐を沈めるように言われて弟達を助けたが、
島に着いた弟一行は
更なる権力を手に入れるために悪事を働く…。

最終的にはプロスペローは裏切った弟を赦すというストーリーなのだけれど、、、
人間は、そうも簡単に人を赦せるのだろうか。

この作品はシェイクスピアが最後の戯曲だと思いながら書いたのではないかとも言われていて、
長年悲劇を書いてきたシェイクスピアの
人間への希望も込められているのかもしれない。

嵐が去った後、
失った物を嘆いたり運命を呪うのではなく
そこからあるものからリスタートするしかない
ということなのだろうか…。


Let us not burthen our remembrance with
A heaviness that’s gone.〔Act Ⅴ〕︎
思い出に、過去の悲しい重荷を負わせるのはやめよう。〔第五幕 第一場〕

この言葉を繰り返し思い浮かべながら、
私の周りの嵐はまだ通り過ぎないなあ…
と思う月曜日だった。

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