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観光地の蕎麦屋視察【深大寺編】

 こんにちは。茶屋ファームです。今回は深大寺に訪れた話をしようと思います。テーマは観光地の蕎麦屋視察です。と言いますのも、利賀村ではただいま利賀ダムを絶賛建設中であります。

 だいぶ先の話になりますが完成の暁には、ダム湖畔に道の駅などをつくって観光スポット化することになる流れです。そこに蕎麦屋を併設しようというプランが僕の頭の中だけに存在しています。そのイメージを膨らませていきたい、ということで深大寺に寄ってみました。


■ 一休庵

左端に見切れていますが水車があります。

 まずは山門近くの一休庵に入りました。こちらの店を選んだ理由は、提灯にある自家製粉の文字と開店前から数人が並んでいたからです。

 季節限定のよもぎそばを注文しました。よもぎのほんのりとした苦味が美味しかったです。一休庵は薬味にワサビがついておらず、「ご所望であれば店員へ申しつけください。」という方式でした。

 察するに、蕎麦本来の風味やよもぎのほのかな味わいをじっくりと感じてほしいのかなと思いました。「うちの蕎麦はこういう風に楽しんでほしい」という店側の考えを明確にする、というのは大切なことですよね。

■ 玉乃屋

 こちらは北門の近くにあるお店で、前日に富山とみやまさん(ときわ3代目)からお勧めしていただいた蕎麦屋です。時代劇のセットみたいな緋毛氈が敷かれた縁台が特徴的です。店舗内でも食べられます。

 この日はとても天気が良かったので縁台に座って、細打ちせいろを頼みました。素麺のようなツルツルさで、コシもありながら、蕎麦の風味もしっかりと存在感を出していました。(すぐに箸をつけてしまい写真を撮るのを完全に忘れてました。)

 接客面でいいなと思ったのは、レジまで行かなくても席で会計してくれる点です。ちょいと茶店に立ち寄った江戸の町人のような気分が味わえます。次行くときは懐に小銭を仕込んでいって、より一層の雰囲気を醸し出そうかななんて思うとります。

■ 一旦、小まとめ

 今回は2軒の蕎麦屋を回りましたが、2軒とも量は少なめだったように感じました。深大寺周辺には20軒ほどの蕎麦屋が集まっているので、恐らくですが何軒も回れるようにどこも控えめの量にしているのかなと想像しています。たまたまかも知れません。

まだまだ入るよー

 まだ食べられそうでしたが、いずれまた来ようと思って深大寺を後にしました。①店側の思いを伝えること、②土地柄や歴史に沿った非日常感の演出、③協調できるところは近隣と協調していくこと、といったようなことが今回学んだことです。

■ 深大寺のおすすめスポット

 蕎麦を食べたら境内を散策して時を過ごし、お腹を落ち着かせてから別の蕎麦屋に入る。そうして何軒もはしごする。そんな深大寺巡りをしてもいいかもしれません。そこで、国宝の釈迦如来像もありますが、あくまで僕目線のおすすめスポットを紹介したいと思います。

◇ そば守観音

 左手にそばの実、右手にはそばつゆの徳利を持つ日本で唯一の観音像だそうです。ちょっと中心からは外れたところに造立されているので、ひっそりと佇んでおられました。ただ、僕には後光が差して見えましたね。なんと有り難い観音様でしょうか。

 最初の話に戻りますが利賀ダム湖畔の整備の際に、寄贈者を募って観音様を奉納したいという気持ちが芽生えました。利賀村の麓の井波町は彫刻で有名なので、井波の彫刻師に依頼して日本唯一の木彫りの観音像を造立してみてはいかがかと。

 利賀村がそばの山里として残り続けられるよう見守っていただきたいですね。今から細々と積み立てていこうと思います。

◇ 深大寺水車館

 逆川という湧水の流れが使われています。水車は常に回り続けている方が傷みにくいので、落ち葉がたまらないようにするなど日頃の管理が大切だそうです。
 
 ただ、どれだけ丁寧に扱っても10年くらいで大規模な修繕が必要となるのですが、修繕技術をもった大工さんが少ない上に部材の調達も困難な状況下です。修繕が終わるまでに1年近くかかることもあるそうです。

 実は、この水車で粉挽きをしてもらえます。(※残念ながら今は休止中ですが。)再開の折には、深大寺の水車で挽いた蕎麦粉を使った新蕎麦をご近所さんやお得意さんにお配りする。みたいなこともやりたいなと想像をかきたてています。

■ 番外編【伊豆修善寺】

 時間は前後しますが伊豆にいる友人に会いに行ったところ、修善寺温泉からは少し離れた「やまびこ」という蕎麦屋に連れて行ってもらいました。天城連山を望む見晴らしとなっており、最高でした。撮った写真がもうひとつだったのでリンク先をご覧いただければ幸いです。

 結構知られた店のようで、11時過ぎに着いたのですが30分待ちと言われました。でも、外の景色もいいし、ちょっとした土産物コーナーもあったので時間は何とでもつぶせるだろうということで、待つことにしました。

 土産物コーナーで目に留まったのは品揃えのある珈琲豆でした。しかもお願いすれば、その場で購入した豆を粉にしてくれます。有料か無料か確認しそびれましたが、手間暇かかるサービスを提供されているお店なんだなーという印象を持ちました。

 なんだかんだ15分ほど待ったくらいで、席に案内してくれました。そして注文後に、すかさずお通しが出されました。

どうも蕎麦を出せるまで30分ほど、という意味合いのよう

 これでもつまんで、もうしばらくお待ちください。といったような感じです。テラス席はペット可のようで、可愛いワンちゃんを見ながらキュウリをかじっていたところに蕎麦がやって来ました。

こんもり

 美味しかったですし、量も多かったですね。並盛を頼みましたが、大盛と言われても「まあ、こんなもんか」と思えるほど。本当に周りには何もない場所だったので「食べ足りないから、ちょっと違う店にも寄ってみる」ことができません。

 満足度をしっかりと上げ切るためのボリュームかなと思いました。待ち時間を長めに言ってくれるところも良かったですね。運よく晴れて心地いい天候だったので、景色を眺めながら、かえってノンビリと時間を過ごすことができました。

 とまあ、こういった感じで味、量、サービスなど諸々の面で勉強になった視察でした。次にこうした機会があったら、もっとちゃんと写真を撮ろうと思います。その点では反省の残る旅でしたね。文字ばっかりで読みづらさがあったかと思いますが、それでも最後までお読みいただきありがとうございました。


 私ども茶屋ファームは富山県南砺市利賀村で主にソバの栽培をしている農業法人です。日頃の農作業や六次産業化の過程、そばを使った料理、蕎麦についての豆知識など色々と発信していこうと思っています。
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文中の画像は「ぱくたそ」さんのフリー画像を使用しています。

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