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大槻”KALTA"英宣ピアノトリオ Live at CRAWFISH Sep. 14, 2023

また例によって日にちが空いてしまったので簡単にメモなど。

赤坂のCRAWFISHには初めて伺いました。表題画像から少しお分かりになると思いますが、天井が高く、音響が頭打ちになったような感じの無い、ゆとりのある空間です。ピアノはアップライトですが、ベヒシュタインのものだそうです。レンジの広い伸びやかでクリアな音色でした。

1stセット1曲目は少し不穏な感じのピアノの和音から一転、スウィンギーにスタンダード。ベースの鉄井さん、初めてお聴きしますが、とてもグルーヴィで華やかな印象です。
2曲目は新澤さんの「お馴染み」の1曲。
この曲はリズム、コードがきっちり構成されているので、ベースラインなどはパターンに従って淡々と演奏されることが多いのですが、鉄井さんのベースはその隙を縫うような音数の多いユニークなアプローチ。ベースソロもメロディアスで素敵でした。
3曲目はKALTAさん曲。マーチングっぽいdrのイントロから。
4曲目は鉄井さん曲のバラード。カラフルなpfが印象的です。
KALTAさんによれば横尾忠則を思い出す曲想とのこと。
セットラストはSam Rivers作品のR. Glasperアレンジ。
高速の7拍子の疾走感がとても気持ち良い演奏です。

2ndセットはE.S.T.の作品から。いわゆる北欧ジャズのちょっと変わった感じの曲です。ほとんどモノコードのようでモーダルでもないというような印象の、フリースペースの多い演奏でした。
音響の色彩感が素敵です。
2曲目は端正なスタンダード。
3曲目、新澤さんのもうスタンダードですね。ここでもベースのインタラクションが機敏で見事でした。
4曲目はAlan Pasquaの作品。ベースのカウンターメロディが印象的な静謐を湛えたバラードです。
セットラストはこれもきっちりスタンダード。もう何でも来い、くらいの勢いで素敵に素晴らしく自由。
アンコールはKALTAさんの例の意地悪な曲で締めくくり。

何か体が解けていくような気持ちの良いライブでした。

Info.

date:Sep. 14, 2023
place: CRAWFISH(赤坂)

Personnel:

・大槻”KALTA"英宣 (ds)
・新澤健一郎 (pf)
・鉄井孝司 (bs)

Set List:

1st.
・There Will Never Be Another You
・Stomach
・Europa
・Jasmine Tree by the Pond
・Beatrice
2nd.
・Mingle in the Mincing-Machine
・Everybody’s Song But My Own
・Quiet Leaves
・Highway 14
・Seven Steps to Heaven
enc.
・Bach-logy Shift


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