クレカで借金200万作った話

皆さん元気にクレカ切ってますか？
こんにちは、ベーシスト兼現場監督のやちです

今でこそ手に職をつけて
家庭を持っている僕ですが
20代の頃はバイト暮らしのバンドマンとして
収支が結構終わっておりました。

今回はカスの金回りの実態を振り返るので
皆様の教訓となれば幸いです

収入

22歳、大学を卒業後は
楽器店でのアルバイトで生計を立てておりました。

時給は1,100〜1,200円
(販売実績により半年ごとに変動)
1日7.5時間勤務、週5日出勤
手取りで160,000円くらいの収入でした。

支出

家賃25,000円(ルームシェア)
水道光熱費10,000円
携帯、通信費10,000円
食費30,000円
交通費10,000円
タバコ代8,000円
楽器ローン30,000円
親への借金返済5,000円
音楽活動費25,000円(延べ単価)
交際費　お金があれば使う

細かい数字はだいぶ記憶の彼方ですが
要するに金は貯まらないけど
全然成立してた感じです。

末尾の「お金があれば使う」
これが後にやっかいな事になります。

クレジットカードとの出会い

楽器店に勤めて間もなく
高額なベースを分割で購入するためにクレジットカードを作りました。
イオンクレジットのJCBカード。

これが不思議なカードでして
お財布に現金が無くても堂々と買い物が出来る
まさに魔法のカードなのでした。

一度このカードで月末の急場を凌いだが最後
金欠という状態異常は僕の生活から消えました。

金が無くても金が使える…！

無限クレカ生活編

先月の不足分をクレカで建て替えれば
当然翌月の現金が減ります。

最初は5000円くらいだった請求が
月を経るごとに1万、3万、5万と
雪だるま式に増えていきます。

最終的には
「使える現金の殆どがカードの請求で消える」
という状況に発展します。

現金が無くなるので当月はほぼカードでやり過ごします。後は無限ループとなります。

光熱費が足りないのでどうにかクレカで支払う方法を模索した結果、セブンイレブンでnanacoにチャージして支払うという裏技を見つけたりします。

とはいえ。
ここまでは一括で細かい決済をしてるだけなので
毎月完済は出来ています。

翌月の自分に給料を前借りして生きているだけです

後からリボ払い

「シン・キャッシュレス生活」を続けていると
やがてお金が足りなくなる日が来ます。

友達の結婚式や、レコーディング等
まとまった出費があれば一瞬で破綻します。

すると、さらなる闇の魔術がこちらの様子を伺っているわけですね。
「後からリボ払い」という機能です。

リボ払いとは、月の利用額に関わらず
毎月の返済額が定額(2,500円〜)になるという
夢のようなシステムです。

これまで毎月10万円くらいかかっていた引き落としがいきなり2,500円に減るのですから
僕の火の車は勢いを取り戻します。

高額の決済は全てリボ払いに変更し
再び無限の食い扶持を手にします。

当たり前ですがリボ払いは落とし穴があります

利用額は変わらないのに返済額が減るという事は
返済にかかる時間が無限に引き伸ばされているだけなのです。
10万円を2500円ずつ返済するだけでも40ヶ月
実に3年半の月日を要します。

また、返済が伸びるほど利子は嵩みます。
リボ払いの返済に充てたお金は、半分以上利子で持っていかれているので
実際の返済期間は倍以上かかるのです。

落とし穴どころか、巨大な竪穴です。
後からリボに変更することを僕は
「ラストダイブ」と呼びます。

闇の魔術に対する防衛術の授業を履修していなかった僕は、この竪穴を静かに、静かに落ちていきます。

リボ払いの破綻

未来から目を背けさえすれば
リボ払いは素晴らしい制度です。
いくらお金を使おうがお金が減りません。

しかし、物事には限度があります。
リボ払いは利用額に応じて返済額が変わります
最初は2500円だった定額返済も
いつしか30000円くらいに膨れます。
その内元本の返済は1万円くらいで
毎月2万円くらいはイオンクレジットへの献上金となります。

ここまでくればイオンにとって「太客」です。

大企業の太客である僕が
ここでカスのライフハックを紹介します。

ー居酒屋の錬金術師ー

仲間を3,4人集めて飲み会を開催します。
会計は割り勘にして、主催の自分がクレジットで飲み代を建て替え仲間から現金を徴収します。
これで一時的に10000円前後の現金を手にします。

あまり大人数だと流石にカードを切る勇気が出ず
手にした現金も持て余して怖くなってしまうので
少人数でやるのがおすすめです。

ーマネー・ロンダリングー

スマホにモバイルSuicaをインストールします。
モバイルSuicaにはクレジットカードによるチャージ機能が付いているので、5000円ずつチャージをして日々の細かい決済に使います。
チャージ決済はスマホで行えるので、お店の端末にカードを刺すよりハードルが低いです。

数百円の決済にカードを切る後ろめたさと
手元から現金が減る不安を軽減できます。

ーシンデレラボーイー

お金がない状況でも飲み会に参加する方法です
給料日の前日であれば、堂々と飲み会に参加しましょう。
当時の給料は、給料日の0時に振り込まれていたので
テッペンまで時間を稼いでからATMに駆け込む事であたかも最初からお金を持ち合わせていたかのように振舞うことが可能です。

限度額

物事にはいつか終わりが来ます。
クレジットカードの場合は「限度額」です。
利用額は増え続けるのに、元本は減らない
となればいつか天井に達します。

この時点で100万円くらいの借金です。

節約して増額返済するなり
仕事を変えて収入を増やすなり
何かしらの対策を取らねば状況は変わりませんが

途方もない金額と返済期間を直視すると目眩がするのでどうしようもありません。
アビスの呪い、上昇負荷です。

そこで最後までイオンに食い下がろうと打つのが次の手です。

キャッシング

目に入ってはいるが、見て見ぬふりを続けていた
最後の砦、「キャッシング枠」
直球にイオンクレジットが現金を貸してくれます。

どんなに困っても消費者金融には頼るまいと
謎のプライドが守っていた砦です。

カードの利用はあくまで「建て替え」
現生を借りたらいよいよ「借金」という
謎の線引きが自分の中であったのです。

試しにATMにクレジットカードを入れてみたら
一瞬で3万円が出てきてくれました。

再び無限の食い扶持を手にします。
返済はもちろんリボ払いです。

お金を降ろすと最後にキャッシング枠の残高を表示してくれるのですが
これがまるで自分の預金残高のように見えてくるんですね。

返済

ここまで読めばお察しかとは思いますが
キャッシングにも終わりが来ます。
限度額まで達すればそれ以上借りられません。

この時点で借金総額200万円となります。

ここで、人生の転機が訪れます。
現在の会社に正社員雇用が決まり
現在の嫁との結婚を決意します。

嫁の協力を経てまずは
クレジットカードを解約してもらいました。

後はここまで面倒を見てくれたイオンクレジットに借りを返すだけです。

自分が金を持つと無限に使ってしまうので
共用の口座に賃金を預ける事にしました。

そして、最大の僥倖が訪れます

社長の奥さんが僕の借金の一括建て替えをしてくれる事になったのです。
奥さんには10%の利息をつけて
24回分割でお返しとなりました。

これまでイオンに払ってきた膨大な金利からすれば、あってないようなものです。

イオンに200万円一括返済の旨を連絡した時に
「かしこまりました」と何事もなく対応された時は
僕も全国に数多くいる養分の1人でしかなかったわけだなと実感しました。
低収入のカスからでもお金は搾り取れる。

こうして周りの手厚いサポートを経て
29歳の夏に無事完済を果たしました。

終わりに

借金返済から数ヶ月後、そこには元気に走り回るやち少年の姿が…！
「もうクレジットカードはこりごりだよ！」

クレジットカードは大変便利ですが
使い方を誤まれば簡単に沼に嵌ります。

借金が増えてる間も、生活に変わりはなく
まさに真綿で首を絞められるように
緩やかに、自覚させずに人生を蝕んでいきます。

これを読んだ、借金と無縁の聖人は
カスは身近で踠いてる事を覚えて帰って下さい。

心当たりのある方は
詰まない内に返済と向き合って下さい
もしくは、開き直って新たなカスのライフハックを考案して広めてください。

ご利用は計画的に…