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『プレデター:ザ・プレイ』『プレデター』シリーズにしかできない、堂々たる人間讃歌!!

プレデター:ザ・プレイ
Prey
監督
ダン・トラクテンバーグ
脚本
パトリック・アイソン
原作
Jim Thomas
John Thomas
Characters
製作
John Davis
マーティ・P・ユーイング
John Fox
Jhane Myers
出演者
アンバー・ミッドサンダー
デイン・ディリエグロ
撮影
Jeff Cutter
編集
Claudia Castello


 今作『プレデター:ザ・プレイ』は『プレデター』過去作シリーズのハイコンセプトな(=一言で内容が言い合わせるような)作風を踏襲しながら、 より純映画的な語り口で我々に「映画を観る」という行為そのもののプリミティブな喜びを感じさせる堂々たる傑作に仕上がっていた。しかも『プレデター』シリーズならではの方法で!!

 まず、劇中の舞台を1490年代〜1500年代初頭に舞台を移すことで、シリーズにおいて散々繰り返されてきたプレデターvs人類の追走劇によりフレッシュな面白みをもたらしている。
メル・ギブソン監督『アポカリプト』(2007)やジョージ・ミラー監督『マッド・マックス 怒りのデスロード』(2015)すら想起させる怒涛のアクションアイデア(ここでいう「アクション・アイデア」とは物語を面白く魅せるために作られたアクション、という意味である)の鶴瓶打ちに舌を巻いた。

 そして今作でもっとも褒められるべき点は、文明批評やアメリカ史、さらにはフェミニズムメッセージなどのテーマがものすごい密度で、尚且つ情報過多にならず、『プレデター』シリーズならではの物語と一致していることだ。
「狩る側・狩られる側」たちの物語がどのような結末を迎えるのか?
人類の最も偉大且つ普遍的な財産でもある「知恵と勇気」が魑魅魍魎を蹴散らすさまを刮目してほしい!

(『プレデター:ザ・プレイ』はディズニー+で配信中です。)

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