五輪=性別問題に揺れるボクシング女子、IBAが敗れた選手に賞金

ロイターより
国際ボクシング協会(IBA)は2日、パリ五輪のボクシング女子で性別適格性を巡り議論を生んでいる選手に敗れたアンジェラ・カリニ(イタリア)に、5万ドル(約730万円)の賞金を与えると発表した。

8月2日、国際ボクシング協会(IBA)は、パリ五輪のボクシング女子で性別適格性を巡り議論を生んでいる選手に敗れたアンジェラ・カリニ(写真)に、5万ドルの賞金を与えると発表した。フランスのビルパントで1日撮影(2024年 ロイター/Isabel Infantes)

また、イタリア・ボクシング連盟に2万5000ドル、コーチにも2万5000ドルの賞金が支払われる。カリニは1日に行われた66キロ級2回戦でアルジェリアのイマネ・ヘリフと対戦し、わずか46秒で棄権して涙を流した。

対戦相手のヘリフは昨年の世界選手権で性別適格性検査をクリアせず、男性のXY性染色体を持つ選手の女子競技出場を禁じるIBAの規定違反で失格となっていた。ただ、IBAは昨年にガバナンス問題でボクシング統括団体としての地位を剥奪され、パリ五輪では国際オリンピック委員会(IOC)が競技を統括することになったため、同選手は五輪参加が認められている。

IBA会長は「なぜ女子ボクシングを殺したのか、理解できない。安全性のため、資格のある選手だけがリングで戦うべきだ。私は彼女(カリニ)の泣く姿を見ることができなかった」と現状を非難した。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?