マガジンのカバー画像

お茶の旅

19
お茶にまつわる旅を紹介しています
運営しているクリエイター

2024年1月の記事一覧

駒場東大前の建築をめぐるお茶さんぽ

京王線の駒場東大前駅と聞くと、どんなイメージを持ちますか?大学があるので学生の街というイメージがあるのではないかと思います。駒場東大前は、歴史的な建造物や自然豊かな公園もあり散策が楽しいエリアです。今日は駒場東大前の建築をめぐる、お茶さんぽを紹介します。 人の気配を日本民藝館民藝の美の概念や「美の生活化」を目指す本拠地として開設されたのが日本民藝館です。1936年(昭和11年)に誕生しました。 本館に入ると目に入ってくるのは、左右対称の大階段。この階段が下から見ても、上か

宇治茶とマンガのルーツがある、京都・栂尾の高山寺へ

鳥獣戯画(ちょうじゅうぎが)という、ウサギやカメが描かれた絵巻物を知っていますか?今回紹介するのは、その絵巻物を所蔵し、お茶にも関わりのある高山寺です。京都・栂野という山深いところにあるお寺です。 高山寺が所蔵する、ナゾだらけの絵巻高山寺は、1206年の鎌倉時代に明恵(みょうえ)さんによって開かれました。 明恵さんは宗派を問わず交流をしていたので、多くの人が集ったお寺だったそう。そういうことも関係しているのか、多くの文化財が残されていて、世界文化遺産にも登録されています。

日本橋お茶さんぽ|煎茶は日本橋から広がった

今では当たり前になっている、緑色した煎茶が生まれたのは江戸時代。日本橋から広まりました。今日は、煎茶が広がった日本橋と江戸時代の歴史を徒歩と船でたどるお茶さんぽを紹介します。 煎茶を広めたのは海苔で有名な「山本山」だった緑色の煎茶は江戸時代に京都で生まれた 緑色した煎茶が飲めるようになったのは、江戸時代。京都・宇治田原町に住んでいた永谷宗円(ながたにそうえん)さんがお茶の葉を揉むという製法を生み出したからでした。それまでは、黒っぽいお茶が一般的でした。 日本橋から煎茶が

渋谷の谷を感じるお茶さんぽ

渋谷駅周辺は、その名の通り、谷あいの地形です。今日は、渋谷の谷からスタートして、青山方面へ坂を登っていく、お茶の散歩コースを紹介します。 スタートは谷底スクランブル交差点 スタート地点は、スクランブル交差点。このあたりは、渋谷でも谷の深いエリアです。江戸時代には、神奈川県にある大山に向かう「大山街道」と交差していた場所でもありました。「大山詣り」と呼ばれ、江戸時代の人たちには人気の旅先で、多いときで年間20万人の人が訪れていたそうです。今も昔も旅をする人たちが行き交う場所