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Nのためにこそ人生最高のドラマ

ちゃるめらです。
人生のサプリメントとして小説を読んだり、ドラマをみたりします。
平日はもっぱらドラマを摂取していて、特に生活にリズムをつけてくれる連続ドラマが大好きです。

好きなドラマはいくつもあるけれど、
人生で1番好きなドラマは「Nのために」だとリアタイ勢の頃からずっと変わらず思っています。

最近、ちょうどTverで配信されていて8周目をして愛が再燃しているところなので、
今日はそんな人生で最高のドラマについて、愛を綴っておきたいと思います。

細部に神が宿るプロフェッショナルたちによる最高傑作

出ている俳優さんたちが全員素晴らしいことはもちろんのこと、ドラマってプロたちが集まって作ってるんだ!と初めて感じたのがこの作品でした。

Nのためには湊かなえの小説をもとにした、いわゆる「原作もの」のドラマです。原作があると、原作ファンからネガティブな反響を受けがちになるのに、このドラマは原作の純愛ミステリーとしての雰囲気を忠実に再現したまま、ドラマならではの表現やストーリー展開で、原作ファンも楽しめる作品になっています。

映像ドラマだからこその音や光を駆使した表現と、連続ドラマの醍醐味であるリアルタイム感を存分に活かした、少しずつ事件の真相を紐解いていくストーリー展開。

ただストーリーを楽しむだけではなくて、撮り方やBGM、衣装など、お芝居だけではない部分も含め、全てがセンスの塊のドラマなんですよね。

ドラマのオリジナリティを出す演出と脚本

原作である小説は、基本的にある事件の現場に居合わせた男女が語る証言者それぞれの視点の証言によって、読者を事件の真相に導いていく物語です。

原作小説は淡々とストーリーが展開していく印象の一方、全10話とたっぷり話数のあるドラマでは、過去と現在が行き交いながら、原作では深く語られなかった家族との確執や眩しい青春の思い出といった行間を切り取って表現されています。

演出はMIU404や最愛、アンナチュラルを手掛けている塚原あゆ子さんの繊細だけどとてもリアルな胸熱展開ばかり。違和感なくストーリーに幅を持たせてキャラクターを深ぼってくれます。

また、小説では読者に委ねられた結末について、ドラマではひとつの答えを出している点でもドラマならではのよさを感じざるを得ません。これがまたよいのです。

純愛ミステリーとしての明と暗を違和感なく切り替える音楽

きらきらの青春と、ある殺人事件が起こった当時の殺伐とした空気が入り混じったなんとも不思議な雰囲気を切り替えながら展開するストーリーです。

そんな明るさと暗さをつなぐ、音楽たちが素晴らしい。BGMを効果的に使った表現はもちろん、事件が起こったクリスマスに流れていた子供の聖歌隊が歌うジングルベル、目を閉じる瞬間に鳴るシャッター音、いい時にかかる主題歌と、BGMもSEも主題歌も、音楽が素晴らしいドラマなんですよね。

鮮やかすぎる色づかい

Nのためにでは、主人公の故郷である瀬戸内海の島や沖縄の海など、最高のロケーションでの美しい映像が印象的に使われています。毎話タイトルバックでは、モノクロから色鮮やかなカラーに変わる映像が使われています。
陽の光が差し込んだ海の中の鮮やかなブルー、不穏な血の赤、夕焼けのオレンジ、と、いつもタイトルバックだけでも印象的な色づかいをされているんですよね。

あとは、細かいけど衣装の色も印象的で。事件時に主人公が着ていたビビッドなイエローのトップスや、真っ青のマフラーにセレブが着ているなんとも言えない上品なピンクのスカート。

大事なシーンで使われている色が印象に残る、とても綺麗な映像のお話なのです。

Nのためにが結局1番

同じスタッフが集まった中学聖日記や、演出がNのためにと同じく塚原あゆ子さんの最愛など、似た雰囲気のドラマはほかにもたくさんあるけれど、最後に戻ってくるのは結局Nのためになんですよね。

田舎から出てきて高いところに行きたくてひたすら努力したり、それぞれに辛い過去や葛藤を抱えながらもそれに立ち向かったり捉え方を変えてくれる存在にであったり。

とにかくがんばろうという気持ちと、結局今が1番だから自分を労わろうという気持ちを同時に思い出させてくれるバランスのとれた「Nのために」に、これからもずっと助けられて生きてくのであろうと愛を確かめている最近でした。

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