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音が聴こえる体育館で思ったこと

2021年9月12日。
私と息子は枇杷島スポーツセンターにいた。

これは実は3月の代々木競技場以来の外出だ。
それまで半年間私達がどう過ごしたかというと、学校、仕事、スーパー、習い事の繰り返しだった。
オリンピックは無観客になり外食も帰省もせず、それに反してコロナウイルスの感染者数は増え続けたところで夏休みが明けた。

我が子の学校は9月からも通常通り学校が始まった。給食も授業も普段通りに。

そんな中、ワクチン接種対象外の子とスポーツ観戦に行くのはどうかとも思ったけれど、私は今回感染リスクとスポーツ観戦で得られる経験を天秤にかけた時この試合は行くと判断した。
それが正しかったのかはわからない。
しかしこれから、自分の判断力が問われる時代がくるんだろうなと思う。

今回のnoteはコロナ禍の試合観戦の是否を問うものではないからここまでにしておいて。



9月12日。枇杷島スポーツセンター、日本ハンドボールリーグの試合を観戦した。当日は

ザ・テラスホテルズ ラ・ティーダ(以下テラスホテルズと略)対大阪ラヴィッツ(以下ラヴィッツ)

大同特殊鋼フェニックス(以下大同特殊鋼)対トヨタ車体ブレイヴキングス(以下トヨタ車体)

の2試合が行われた。詳しい試合経過の説明は私には手に負えないので逃げることにする。

まず、枇杷島スポーツセンターに入った時、音が溢れていたことに驚いた。
私はこれまでずっと大阪ラヴィッツをリモート観戦で応援してきた。
ずっと画面の中だった選手達がまばゆい光の中、目の前にいた。

靴の底の鳴る音
選手がジャンプする時の音
松脂の音
投げたシュートの音
シュートが入った時のネットの音

その全てがリモートでは聞こえない音で私はとても感動した。

リモートで聞こえていた音もあった。
選手がお互いに声を掛け合う声。
でも私が聞こえていたよりずっと選手達は大きな声で声を掛け合っていた。

渾身のシュートを打って床にべシャッって倒れ込む選手の音。
配信では選手達はそれはそれは軽々と空を飛ぶように見えたけど、選手は人間で空なんか飛ばない。それでもあれだけ飛んで落ちてうつシュート。その会場で感じた必死さ。

ディフェンスの選手達の鼓舞する掛け声、シューズの音、必死の攻防の結果、折り重なり倒れる音。

本当は聞こえてないけど、聞こえたような気がした音もあった。
ラヴィッツの新人選手、奥山選手はこの試合で日本リーグ初得点を決めた。
奥山選手の初得点を喜ぶラヴィッツの選手達。
ニコニコの奥山選手。
彼女が次に相手チームの選手を見た時、私には何が開いた音が聞こえた気がした。

試合はラヴィッツの今季初勝利。
ラヴィッツは開幕戦から2戦いい試合をするのに、惜しい試合が多く、待ちに待った初勝利だった。
しかしラヴィッツの選手の皆さんは多分「まだまだ!」って思っている気がした。
その勝って兜の緒を締めた音も聞こえた気がした。

私は初めて大阪ラヴィッツというチームをこの目で見て、このチームの醸し出す雰囲気を全部感じ取りたいと思った。このチームの持つ空気が好きだと思ったし、私が思ってる以上に頑張ってきたことがわかった。

それはザ・テラスホテルズさんも大同特殊鋼さんもトヨタ車体さんも同じこと。でも2つとして同じではないチームの雰囲気。


観戦に行って良かったと思う。

蛇足ながら男子の試合についても思ったことを。
最近、私は男子のチームは気になるチームが増えてきて、非常に中途半端なファンですが。

以前のnoteに書いた記事。
大同特殊鋼、ヒーローがめちゃめちゃ生まれてた。誰がとは書かないけどヒーローがめちゃめちゃ生まれてた…!
しかもまだヒーローが目覚めた段階で…。これからさらに磨かれていく訳で。
このチームはやっぱりものすごく楽しみ。上向きの矢印がチームに描かれてる気がする。

トヨタ車体は、こちらはやっぱりすごくバランスが良いチームという印象。ベテランの中に若手が育っています。まだフルメンバーじゃないから次の試合が楽しみ。 
こちらは安定感がすごいな。トヨタの品質ではないけど安定感すごい。

両チームGKがいい。GKがいいと試合がしまる。


リモート観戦はすごく便利。
これからもお世話になっていく。
けれど会場でしか聞こえない音がある。
リモートも会場もどちらもいい。

スポーツ観戦できる有り難さ、その機会を守る為の自分の対策を忘れずに、そこにしかない音を聴きにまた試合会場に行きたいと思う。

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