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海外に興味を持ち出した7歳夏

最近うちの長男(7歳)は、外国人の方に親近感というか、仲間意識を感じているところがあるようだ。

特に肌の色が息子(我が家はアフリカ×日本のミックス)に近いような人種の方々。


エピソード1

少し前に新幹線で我々の指定席に座っている外国人の方がいて(自由席満席だから多分空いてる指定席座っちゃったみたい)、ここ我々の席ですと伝えてどいてもらったんだけど、

息子に「何でそんなことするんだ!」と半泣きで怒られた。

「え…?だってこれは私達の席よ…?ママがお金払って予約した席よ?」と伝えても、「あの人がかわいそうじゃないか!一緒にあの人と座りたかった!」とカンカンに怒っている。

完全に悪いのは向こうなはずなんだけどなぜか悪者扱いされる私。何度も息子に説明するんだけどわかってもらえない…。

エピソード2

少し前に日本対ガーナのサッカーの試合があったのだけれど、アフリカ人父(あまり大っぴらに言ってないけど夫はガーナ人)を持つ息子は迷わずガーナを応援した。

その日は学校でも「オレは今日のサッカーはガーナを応援するし絶対ガーナが勝つと思う!」と話したらしく、息子の友人たちは「オレもガーナ応援する!」「オレも!」とサポーターを集めてきたらしい。

サッカーの試合中、そんなにサッカーに興味のない私だけど、無意識に日本を応援してしまっているようで、ガーナが攻めてくると「あぁ危ないっ!」とか日本が決めると「よっしゃ!」などと口に出してしまって。

それを聞くと息子は「ママは日本を応援するんだね!もう仲間じゃない!」と並んで座っていたソファの間にクッションでバリケードを作られてしまう始末。

結局ガーナが負けてしまったんだけど、その後何日も「ガーナ負けてかわいそうだったな」「日本チームなんか嫌いだ、最悪だ」となぜか日本代表をディスる始末。(それはスポーツマンシップに則っていない発言だということを伝えた)

エピソード3

フードコートなどでも、外国人の方が座っている近くの席に座りたがる。

「ここ狭いしもうちょっと広い席に行かない?」などと私が提案しても「ここがいい!」と譲らなかったり。

そしてその外国人の方をじっと凝視する。

そうすると大体向こうから話しかけてきてくれて(興味があります光線出しすぎですよね、すいません)、息子は特に積極的に話すわけではないんだけれども、交流ができたことにすごく嬉しそうにする。

そしてその方の何かしらについて必ずポジティブなコメントをする。
「あの人の靴がかっこよかった。ほしい。」
「あの人握手してくれた。優しい。」などなど。

エピソード4

よく行く公園はいつも同年代の子どもたちばかりが遊んでいるんだけど、この間は珍しく外国人の大人?青年?の方が数人でサッカーをしていて。

友達との鬼ごっこをこよなく愛する息子は、公園に着くとまずは鬼ごっこをするし、大体それで終わるんだけど、この日ばかりは公園に着くなり持ってきていたサッカーボールを取り出し、その方達に見てみてとアピールせんばかりに同じコートでボールを蹴り出す。

そうするとやっぱり向こうから話しかけてきてくれて、二言三言言葉を交わしていたようだ。

後で聞くと、なんと我が家と父方の国籍が同じガーナ×日本のミックスの方々だったらしい。

日本語も喋れたけど、仲間間(それとも兄弟か何かだったのかしら)では英語で喋っていたということで、ずっと日本に住んでいたわけではないのかもしれない。

「また会いたいなぁ。○○公園にまた来てくれるかなぁ。」と憧れの人に会えたかのようなコメントをする息子。



こんな風に特に最近、外国人への憧れの入り混じった仲間意識、親近感のようなものが日に日に大きくなっているように感じている。

外国の方も、見た目からあきらかに外国にルーツを持っていることがわかる息子に親近感を抱いてくれるのか、ほぼ必ず声をかけてくれる。

だからそれを息子も分かっていて、自分は外国人の仲間だという意識が強くなっているのだと思う。


日本人になりたいとか日本人の一員でありたいみたいな気持ちよりも、自分は日本人ではないし(戸籍上日本人ではあるけれど)、外国にルーツがあるのが誇り、と思っているように私には見える。

実際「オレは日本人だけど日本人じゃないよね」や「オレはこういう肌の色だから○○なんだ(ポジティブな意味合いのことが多い。足が速いとか筋肉があるとか)。」みたいな発言も彼の口から出ることがある。


そして先日何気なく聞いてみた。

外国人の方を見つけていつものように近づいていって少しお話をした後に、

「お話しできてよかったね。○○(長男の名前)は外国の人のこと見ると仲間だっていう気持ちになるのかな?」

「そうだよ。オレと見た目も似てるし。かっこいいし。大きくなったらあの人みたいになりたい。」

「そっかー。もしさ、あなたがそういう人たちがたくさんいる世界に行ってみたいなと思ったら、例えば中学生からとか高校生から外国で学校に行ってもいいんだよ?日本人だらけの日本にずっといなくてもいいんだよ。」

と伝えたら、想像に反して

「行きたい!」の即答。

「でもママはいないんだよね…」がすぐに後に続いたけども。

「でも行きたいな!」と。


基本的に彼は「ママがいないから嫌だ」とお友達のおうちやばぁばのお家にも私と離れてお泊りしたがらない。

いまだに「一生ママと一緒に住む!」と豪語するママ大好き息子ではあるんだけど、海外で生活することに興味はある様子。

ちょっとびっくりした。正直「それは嫌だな~」なんて答えが返ってくると思っていたから。

「そっかそっかーそういう気持ちなんだね。コロナでしばらく行けてなかったけど、またシンガポールみたいに外国に旅行に行こうね。もっと日本の外の世界を○○(長男)にも見せたいよ。」

と伝えた。


もし、本当に中学校や高校から全寮制の海外の学校に進学したいとなったら、我が家の経済状況ではなかなか厳しいけど「No」とは言いたくない。

選択肢を少し絞ってでもなんとか実現させたいし、そのために全力で働いて費用捻出する。

今は何もやっていない英語だけど、もし今後英語を学びたいと本人が言い出したら家でも完全英語環境にするし教材もガッツリ準備する気は満々である。

(でも押しつけない。ただでさえ今も勉強嫌いなのに。)


もう少ししたら状況も許すかな、と「kids summer camp 国名」で夜な夜な検索して、「航空券と滞在費とキャンプ費でこれくらいか…」と妄想しながら計算する母。

今年の夏は何もできなかったけど、来年の長男小学3年生8歳の夏はどこか日本の外へ連れ出して新しい経験をさせたい!と目論んでいる。

海外に目が向き始めた長男の成長が、9割嬉しい、1割切ないそんな気持ち。

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