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将棋の楽しみ方は色々あると思うが、好きなプロ棋士がいれば、その人の解説に耳を傾けてみたり、棋譜(指し手を示す記録のようなもの)をみて模倣したり、勉強したりと幅が広がる。個人的に好きな棋士は、木村一基九段である。解説が分かりやすくトークも冴えて面白いのだ。

話はコロナ禍前の2019年に遡る。個人的に将棋は好きなボードゲームのひとつで、この頃から力を入れるようになった。前掲のyoutubeやネット中継などで対局を観戦する環境が整ってきたことも影響しているのだろう。

そんな折、将棋のタイトル戦のひとつ、第60期王位戦の挑戦者として名乗りをあげたのが、羽生善治九段との挑戦者決定戦を制した木村一基九段だった。その王位戦の第一局が名古屋で開催され前夜祭があるとのことで、いそいそと出かけていったのだ。ミーハーである。

木村九段はその当時、45歳。対戦相手の豊島将之王位(当時)は29歳。一般的に将棋は年齢を重ねると、衰えてしまう部分はあるといわれる。下馬評でも豊島将之王位が有利という感じだったと記憶している。

木村九段は、それまでに何度かタイトル戦に挑戦したことはあったが、タイトルを獲得したことはなかった。この当時の王位戦の挑戦が、7回目の挑戦である。

肝心の結果だが、木村一基九段が4勝3敗で豊島将之王位を制し、王位のタイトルを奪取した。木村九段が初のタイトル獲得した。このことは自分の心をとても強く揺さぶったように思う。

分厚い壁に何度も阻まれるが、決して諦めずに、挑戦する。その大切さを強く感じた。わざわざ東京まで祝賀会に参加にいった。やっぱりミーハーである。