見出し画像

『数値化の鬼』まとめ

今日は安藤広大さんが書いた『数値化の鬼』(ダイヤモンド社)を読んだので、まとめを書こうと思います。


まとめ

現代では数字より先に情熱など抽象的なものが支持されるようになっている。例えば「1000万円の売り上げがこの商品をこのように売れば見込めます。」ではなく感情で訴えかけて「この商品を売りたいんです。」という話をする。しかし感情だけでは裏付けが足りない。まずは数字で徹底的に示す事が重要なのだ。情熱などはその後だ。

「行動量」
そもそも数値化とは「PDCA」を回す事である。計画を立て、行動を起こし、それに対して評価する。その評価から改善できる事を見つけ再び計画を立てる。しかし計画や行動の評価が言葉で表されているのならば、数字に変えなければいけない。例えば「英語力を上げたい。」ならば、「TOEICで800点を取る。」など数字に置き換える必要がある。言葉の目標だと達成できなかった時に、結構頑張ったからこれでいいかとなる。しかし数字にする事でこれだけ足りなかったのか、次は何をするべきか、客観的に考える事が出来る。またKPI(目標を達成するための数値化された目標)を立てる必要がある。先程の「TOEICで800点を取る。」で考えるならば、それを達成するためには、一日に単語を何語覚えなければいけないや、何時間リスニングを勉強しないといけないを考える事が重要だ。つまり、大きな目標を細分化するのだ。それを出来るだけ一日単位にして毎日行動できるようにする。言うなれば、大きなPDCAサイクルの中にさらに小さなPDCAサイクルを回して歯車のようにする感じだ。しかし目標が多すぎるとパッと日常の中で思い出す事が難しくなる。だから、なるべく5つ以内の目標に絞る事が大切だ。

「確率」
確立の罠に引っかかってはいけない。正答率50%のAと正答率80%のBがいたとする。この数字だけをみればBが優秀に見える。実際テストでは100点規準にしている事が多いのでBの方を優秀と安易に考えがちだ。しかし、ビジネスの世界では分母が100とは限らない。Aは100問中50%で50問正解、Bは20問中80%で16問正解という事があるのだ。分母によってその人が成功した数が変わる。この場合だとAの方が優秀である。確率に引っ張られずに分母を上げるために行動量、つまりPDCAのDを増やす必要がある。また会社内の評価では現状維持(失敗も含む)か成長かの二択しかない事が多い。現状維持、失敗は0点。成長は1点という感じだ。しかし、現状維持、失敗までも0点と考えてしまうと、0点が当たり前になり成長を考えなくなる。そこにマイナス評価を加える事によってこのままではいけないという認識を与え、成長するきっかけを与える事ができる。

「変数」
変えられるものと変えられないものをはっきりする事が重要だ。成長しない人は変えられないものを変えようとする。見た目でいえば、身長は変えられないから髪型や筋肉などを変えるべきなのに身長を変えられると盲信している。変えられるもの、つまり変数を見つける事が成長するためには必須なのだ。変数を見つけるためには仕事の中身を嚙み砕いて時系列にする事が大事だ。そして変えられそうな所を変えていき、結果がどう変わるかを確認する。もし結果が少し良くなったとしてもそれが唯一の変数だと確定してはいけない。結果がもっと良くなる他の要因もあるかもしれないので常にPDCAサイクルを回していく事が大切だ。

この動画の9分40秒あたりで林先生も同じ事を語っている。

「真の変数」
仕事を覚えていくと変数が増え、どれに集中してよいか分からなくなる。その結果、余計な事を考える時間が増え、全体としてパフォーマンスが下がる事に陥りかねない。そこで核になっている変数(真の変数)を見極めてそれに注力する事が重要だ。何が何か分からなくなったらとにかく分離する。そして数字を見つけ出し、変えられる所を変えていく。その繰り返しが人を成長させる。

「長い期間」
短期的に考えるだけでなく、長期的に考える事も重要だ。なぜなら短期底には得でも長期的に見ると損をする事があるからだ。短期的な欲求でお菓子を食べるとその時だけの欲求は満たせるが長期的に見ると健康に悪いなど悪影響が出るのと同じ理屈だと思う。また、短期的に考えている時は楽観的になる事が多い。未来は変わらない、このままで大丈夫だろうと。しかし、未来は何が起こるか分からない。未来に対して様々な可能性がある事を認識して考える事が重要だ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?