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風神雷神図と抱一

   少し前の日曜の日経に出ていた記事だが、日本画家の伊藤哲氏は、尾形光琳の「風神雷神図屏風」つまり俵屋宗達の模写の裏にかかれた酒井抱一の「夏秋草図屏風」を見てある発見をしたそうです。

 「夏秋草図屏風」は一双即ち2枚の絵で構成されているものを左右入れ替えると、夏草の上に雷神、秋草の上に風神が重なったとのことです。

 ここでいくつか気付いたことがあるので備忘として記録します。

 一つは今でこそ庶民まで色々な場所にある絵画を見ることが出来る。江戸時代はそれがどんなに素晴らしい絵でも、特定の人しか見ることができなかった筈だ。酒井抱一の様なお殿様だと近くで模写まで出来たということ。

 二つ目はこの日本画家の方の左右入れ替えという発想。

 三つ目はこの入れ替えはもしかしたら酒井抱一の遊びだったかもしれないという発想。

 凡人は固定的にしか見られないのでなかなかそんな発想が湧かない。芸術家の発想は違うのかな。 

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