ラストマンシップ
リーダーに求めるもの
僕はかれこれマネージャーやダイレクターという中間管理職として5年ぐらい働いていて、その間に数多くのチーフと関わってきました。弊社では、チーフはマネージャーの一つ下のレイヤーの中間管理職です。数えてみたら、24人いました。多い。
その中で、信頼できる人だったり任せたいと思える人はどんな人かと言うと、「ラストマンシップがある人」です。
ラストマンシップ、最近覚えた言葉です。そして最近少しずつ広まり始めた言葉のようですね。
詳しくは以下のnoteが参考になります。
要約すると、自分が最後の砦であると言う意識です。実は同じような言葉を新卒時代の部長からよく言われていました。「一人前になれるかは、自分の仕事を自分でケツが拭けるがどうかだ」と。ケツを拭くってちょっとカッコ悪い言い方なので、これからはラストマンシップを使います。
このラストマンシップに似た言葉に、コミット力とかチームへの貢献意識とか当事者意識とか責任感とかいろいろあります。
ただ、僕はラストマンシップの方がしっくり来ています。
なぜかというと、まずコミット力って矢印が自分の仕事のみの可能性があるんですよね。なので、メンバーとしてコミット力はあるけどラストマンシップと言われると、違う人はいます。
また、チームへの貢献意識も、状態が良い時は多くの人はできるんですよね。なので、「この人はチームへの貢献意識は高いけど、あんまり頼れないな」というパターンもあります。
責任感もちょっと違うのは、責任を感じて欲しいわけではないんですよね。
それに比べてラストマンシップは、その言葉のとおり「差し迫った状況でも自分がどうにかする気概があるか」という点で、フォーカスしているのはどちらかといえば状態が良くないときです。
管理職に限らず、僕がリーダーシップの必要条件として一番感じているのはこの点です。これはプロジェクトのリーダーとかでも同じで、僕が接している優れた企画職の人も、最後に「この人は頼れるな」と思えるのは、どこまでも自分だけはどうにかすると思っている気概です。実際に上手く行くかとか、成し遂げられる能力があるかとは別問題です。
役職がないときにもラストマンシップは生まれるのか?また、それは環境によって変わるのか?
これは正直よく分かりません。チーフに選んで活躍した人は元々あったような気もするし、なってから自覚したのかもしれません。ただ、環境によって変わるとは思うので、いざ役職がついてからの方が強くなる気がします。
少し話が逸れますが、書いてて思い出しました。このラストマンシップが強い人はメンバー時代からいつも何かにイラついていたり、マネジメント層に対して意見を言う人が多かった気がします。あくまで傾向ですが。たぶんその人たちは、エネルギーがあり余っていたり、自分の真剣さに周りが追いついていないことに苛立っていた気がします。
そういう人は、マネジメントする側からすると正直大変だったりするんですが、僕は割と好きです。たぶん好きになったのは僕が昔より経験が積めて余裕が出来たからかもしれません。昔はたぶんめんどくさいと思ってました。