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インターンメンバー「まこと」自己紹介

こんにちは、今年の4月からチャリツモにインターンさせていただいているまことです。
今日は、私の自己紹介と、なぜチャリツモでインターンをすることになったのか、お話しします。

ロシア語を学ぶ学生が、日本の社会問題に関心をもった訳

私は大学生でロシア語、歴史、宗教などを勉強しています。もともと留学を計画していましたが。新型コロナウイルスの感染拡大の影響でロシアへの渡航が困難になり、進路を再検討するために一年間の休学を決めました。

以前はロシアをはじめ、海外に積極的に関わっていこうと考えていましたが、現在はもっと日本にある問題に目を向けた方がいいのではないかと考えるようになりました。これは内向きな思考になったとも言えるかもしれませんが、以前はあまり考えていなかった、というよりも、今思うと気づいていても無視していた日本の問題が浮き彫りになってきたと感じているのです。とくに、自分が体験した出来事がそう考えるきっかけになりました。


冬のある寒い日、私は最寄り駅から家に帰る途中でした。駅の出入り口には、大きな袋をぶら下げた1人の女性が立っていました。その女性は駅から出てきた私を引き留め、メモを渡しました。それには次のようなことが手書きで書いてありました。

わたしは留学生です。アルバイトをしていましたが、解雇されました。お金がありません。どうかチョコを買ってください。

彼女がぶら下げていた袋にはチョコレートが入っており、どうやら通りすがりの人にチョコレートを売っていたようです。そのときの私はあまりよく考えず、ただ困っている人を助けようという一心で、言い値の1000円を渡してチョコレートを買いました。

社会的に弱い立場にいる人ほど、コロナ禍のような厳しい状況で最初にクビにされてしまいます。日本で働く外国人や留学生も例外ではありません。そのことは報道などを通して知っていたのですが、自分の街でも起きていることとはそれまで思っていませんでした。このことに、私は少なからず衝撃を受けたのです。

ただ、チョコレートを買いはしたものの、果たしてその行為は本当に人を救う行為だったのかという疑念も、その日のうちに湧き上がってきました。1000円で食べていけるのはせいぜい2日か3日ほどでしょう。ずっとチョコレートを売り続けて生活するのにも無理があります。そもそも買ってくれる人は少数派かもしれないのに、私がチョコレートを買ったが故に、その人はまた買ってくれる人を寒空の下待ち続けるのかもしれません。

もっと私に知識があり機転が利けば、その人の話を詳しく聞いて「ここに連絡すれば助けてもらえるかもしれない」と支援団体について伝えることで、その人だけでなくその人のコミュニティも助けられたかもしれないと後悔しました。今、私がチョコレートを買ったその人はどこで何をしているのだろう。考えても仕方ないのですが、ふと気になってしまうことがあります。

さまざまなルーツを持つ人と、日本で共に暮らすこと

この出来事をきっかけに私は「さまざまな国や地域、文化にルーツがある人々が日本で暮らしていくこと」に取り組みたいと思うようになりました。

そこで現在は外国にルーツを持つ子どもに日本語を教えるボランティア活動を行っています。
子どもが日本語を理解していないと、学校で勉強についていけなくなったり、友達ができなかったりして孤立する場合があります。そして、日本語の学習支援を受けられないままだと、将来的には教室の中だけでなく日本社会でも取り残されてしまう可能性が大きくなるのです。

文部科学省の調査では、日本語指導が必要な高校生等の「進学も就職もしていない者の率」は全高校生等の率に対して2.7倍とされています。コミュニケーションにおける不自由が社会的な孤独につながっているわけです。(※)今の子どもの世代を孤独に追い込まないようにと願って、私は活動に参加しています。それぞれの子どもが目指すゴールや興味関心に合わせて、試行錯誤しながら支援を行う一方で、遊びや気軽なおしゃべりも交えることで子どもの居場所づくりにも励んでいます。彼ら彼女らの成長に関われるのは大きな喜びです。

(※:文部科学省「日本語指導が必要な児童生徒の受入状況等に 関する調査(平成 30 年度)」の結果について 」)

そしてボランティア活動をしているうちに、社会問題を世間に伝えるジャーナリズムにも関心を持つようになりました。NPO団体などによる支援活動は、無償ボランティアや寄付に依存しています。取り組んでいる問題が世の中に知られなければ、なかなか支援の規模は大きくなりません。問題に働きかける以外にも、それを伝えていく必要があるわけです。 

そう考えているうちに、私はチャリツモにたどり着きました。「社会問題」という一見堅いものを取っ掛かりやすいものに、難しいものからやさしいものにという理念に惹きつけられたのです。

・問題に働きかける
・問題を伝える
この二つの立場の両方に立って頑張ってみようと思います。

どうぞよろしくお願いします。

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