Webライターに「完璧主義」は向いてない?陥りやすいパターンと対処法を解説
Webライターに向かないといわれる性格の一つに「完璧主義」があります。
なぜなら、Webライターには100%120%のこだわりよりも、読者の求める内容やSEOなど、優先度の高い資質があるからです。さらに決められた納期までに仕上げるスピードと量も必要です。
しかし、中には文章を書くことが好きでWebライターの仕事を選んだ方もいるでしょう。そんな方は「でも、完璧な文章で納品しなければ気が済まないし失礼だから」と思っているのではないでしょうか。
そこで今回は、Webライターが陥りがちな完璧主義のパターンと問題になる理由、それぞれの対処法を紹介します。
「なんだ、自分が執筆遅い言い訳を並べてるだけじゃん」と思われたらゴメンなさい…全く以てその通りなので言い返せない(笑)
完璧主義パターン① 勉強が先行、後から実践
完璧主義のひとつのタイプとして、何事も勉強してから始めようとするパターンがあります。
実践の前に勉強をした結果、余計なペーパー知識が邪魔をして、始める前からすべてセオリー通りの高いレベルを求めてしまいがちです。
自分に求める項目も多くなり、何に重点を置いてよいかわからないため、優先順位が付かず混乱してしまうこともしばしば。
このタイプの対処法は、後からでもとにかく数多く実践を重ね、ペーパー知識を裏付けたり、塗り替えたりするしかないでしょう。
完璧主義パターン② 「欲しがりません勝つまでは」を地で行く
ストイックな方にありがちな完璧主義パターンに「欲しがりません勝つまでは」思想があります。
「〇〇できるまで我慢」「月収○万になったら○○を買う or 〇〇する」といった類の根性論ですが、これが問題になる理由は、我慢を続けた結果、反動で一足飛びに結果を狙いたくなってしまうことです。
このタイプの方は日々地道に進捗管理をしているだけに、目に見える結果や成長の証の誘惑に襲われやすいといえます。
「そろそろ高単価案件で報われてもいいよね?」という邪念が頭を掠めるのも、この頃。しかし相手(クライアント)には当方の我慢してきたことなど一切関係ありません。
着手当初の思惑では、とっくに目標を達成して欲しい物を手に入れ、行きたい所に行けている予定だったのかもしれませんが…。
「欲しがりません勝つまでは」タイプの対処法として大事なのは、目標に届かず落胆しないために、自分の「できていること・成長したこと」を見つけ、加点方式で自分を評価し、褒めてあげることです。
完璧主義パターン③ スケジュールの空白が許せない
3番目の完璧主義パターンは、スケジュールを寸分の隙もなく埋めないと気が済まないタイプです。
長年会社員で独立した場合は特に、元の仕事が忙しいほど暇が怖いようです。ライターは回収するべき初期投資や仕入れがないとはいえ、早く収益化したいばかりに絶え間なく案件を詰め込みたくなるものです。
このタイプの対処法は、二つあります。ひとつは、空いた時間に取り組むタスクを用意することです。なるべく、ライターとしてのキャリア形成に資することにしましょう。空いた時間に、今後取り組みたいジャンルや資格取得の勉強をするもよし。応募用のサンプル記事を作成するもよし。わずかずつの進歩でも better than nothing の精神で取り組みましょう。
もうひとつの対処法は、息抜きに徹することです。完璧主義タイプは休むことが苦手な傾向にあるため、心身の疲れを溜めないよう留意しなくてはなりません。
せっかく頑張ってきたのに燃え尽きて継続不能にならないよう、休むこともタスクと考え、息抜きも予定に入れてしまいましょう。
完璧主義パターン④ クライアントの意向を勝手に先読み
完璧主義のパターンのひとつに、クライアントの意向を先読みし過ぎるケースがあります。
せっかく手にした案件を失いたくないばっかりに、要求される前に何でもやらなければと思い、頭がパンクし身動きが取れなくなることも。
そもそも先回りしてしまう原因は、自身のコミュニケーション能力に自信がないばっかりに、何とか相談せず自己解決しようとするからかもしれません。「掲載メディアの方向性・トンマナがイマイチよくわからない」など、少しでも疑問を感じたら、自分ひとりで考えていても始まりません。質問・相談してみましょう。
意向を先読みパターンの対処法は、必要なことを必要な時にしっかり確認するよう意識することです。コミュニケーションを取れたことで、迷っていた問題が一気に解決することも多いです。
完璧主義パターン⑤ 昭和の文筆業を目指している
主に昭和世代で、ライターを文筆業の専門家と捉え、読み応えのある記事や専門性の高い記事を書かないと納得できない方がいるようです。その結果、執筆にとんでもなく時間を掛けてしまいます。
50代の私個人を例に取りますが、私は昭和の物書きや文屋のイメージからWebライター仕事に入ってきました。そのため当初執筆物を「作品」と捉え、その後取材記事と認識を改めたものの、やはり1記事ごとに時間が掛かっています。
初めはリサーチ = 自分の足で取材 or 図書館で1日中専門書を漁るものと思っていました(笑) そう、昭和の文系学生にとって、物書きは選ばれた者だけに許された高嶺の花の職業だったのです。
若い方はWebライターの仕事にそんな時間の掛け方をしないでしょうが、私と同様に50代で始める方もいると思うので、念のため。
昭和の物書き風完璧主義への対処法は、Webの文章の特徴と型を把握できたら、ひたすら記事の量産を意識することです。
「専門家でもないのに記事を量産するなんて畏れ多い!」と思うかもしれませんが、そもそも記事の目的が違います。少しでも多くの情報を少しでもスピーディーに、伝えることがミッションと割り切りましょう。スピードと量もクオリティーの内です。
完璧主義パターン⑥ そもそも承認欲求が強い
完璧主義の原因は、承認欲求が強いことにあるともいわれます。
このタイプは価値観的に「人並み」になることに興味がなく、称賛されなければ意味がないと考えます。ともすると健康まで犠牲にしてしまい、これがミドル世代以降だと普通に身体を壊しかねません。
承認欲求が強いタイプは、称賛を得続けなければ満たされないので、無理をして疲れてしまいがちです。またどんなに頑張っても自分軸でなければ、違和感を感じ続け幸福度が上がりません。
クライアントの言葉に一喜一憂したり、案件が途切れたとき「自分は価値のない人間」と思い込んでしまったり。他人軸でライター業をやっていてはメンタルが病んでしまうでしょう。
承認欲求が強く完璧主義なタイプの対処法は、ほどほどにテキトーを心がけることです。物事がうまく行かずカリカリしてきたときに「ま、いいか」「そんなこともあるさ」と呟いてみる。納品物も、芸術作品ではないので時間を掛けて120~200%を狙うより、求められたときにすぐ提供できる方がよいのではないでしょうか。
テキトーに加えて、演劇かコントでステージに立っている自分を、もう一人の自分が見ているイメージをするのもおすすめです。スベリまくってあたふたしている自分を「しょうがないなぁ」って客観的に見て笑ってあげる。それだけで状況を冷静に見ることができます。迫る納期はどうにもなりませんが(笑)
結論:Webライターは脱・完璧主義でほどほどにテキトーが長続きのコツ
Webライターの完璧主義は、せっかく頑張っているのに辛くて長続きしない可能性が高いです。
無理はいつか破綻します。自分で決めた目標でも、こだわるあまりに達成するまで何もかも我慢!では心が折れてしまいます。
特に承認欲求が強い他人軸での頑張りは、自分でも幸福度が低く、いつまでも報われない思いをし続けることになりかねません。
Webライターが脱・完璧主義するためには、自分のできていることを褒めること、ほどほどにテキトーになること、そして自分と今の状況を俯瞰して見ることが大事です。そして適度な休息も忘れずに。自分を大切にしてください。Good luck!
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