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なかなか辞めさせてくれない前職の社員の話。

ここのところ。

職場で大きな間違いが起きなくて、ほっとして過ごしている。

というより、まったくもって調理補助を信用しなくなった。もう全部、自分で確認するしかない。

幸いにも自分のスキルであれば、なんとか時間を作り出すことができるので、相手がやってる仕事は必ず再度確認するようにしている。そして、やっぱり二日に一回はミスを犯してくれるのですが、まぁ未然に防ぐことはできてる。


今の場所では、それでもう行くしかない。

諦めの境地。あはは。




ワタシにとって今の職場は、もともと短期間の逃げ場であり、稼ぎ場所でしかなかったから、諦めつくのも早かった。

いる間だけ、出来ることをやればいいやって。


今の職場もまぁまぁ大変だけど、前職は別の意味でめちゃくちゃキツかった。



社員が一才年下の栄養士の資格保持者だったのだが、この人が、ま~本当にクレバーな人だった。そして真面目な人だった。

この人が、ほんっと~~~~~にめっちゃくちゃ退職するのを許してくれずで。辞めるのに3年もかかった。

大量調理の調理師ってある意味職人仕事なわけで。
自分でいうのもなんだけど、完全に技術職だなって思うんです。

なので、前職の社員からするとワタシ一人をまた育てる苦労を考えれば、なんとしてでも引き止めたいっていうのがあったらしく、そりゃもうしつこかった。

普段の仕事ではあうんの呼吸が完璧な間柄になれたけど、こと退職したいって話になるとほんとに全然わかってもらえなくて。


なんで辞めたいのか聞かれたワタシが、

「疲れたからしばらくゆっくりしたい。」

と言っても、意味わからん?という顔をされ、

「したいことがないなら、まだいればいいじゃ~ん♪」

とまったく相手にされなかった。

いや、ゆっくりしたいって言ったじゃんっ!!


最初に退職を言い出したのが3年前。
それこそ他にいた、調理補助のパートさんは簡単に辞めていくのに、何故かワタシだけはどうしても手放してもらえないということが度重なった。

ま、簡単な話。補助ならだれでも出来るけど、調理担当はそうはいかないって話なんでしょう。

去年の夏、頚椎ヘルニアで腕にほとんど力が入らなくなったことがある。

このまま腕が動かなくなったらどうしようという不安もあったが、これでやっと辞めれると安堵した。

が、社員にその話をしたところ、

「・・・う~~~ん。だったら腕使わない仕事・・・あ!そうだ!献立表作ったりとか、してみない?」

と、まさかの事務作業を振ろうとしてきた。
いや、それあんたの仕事なっ!
そして、腕使わない仕事なんて、その場所にはないだろうに( `ー´)ノ。

その時も何度かケンカみたいな言い合いにまでなったけど、なんとかしぶしぶ退職願いは飲み込んでくれて。

それから2,3か月が過ぎて、なんとか腕の力が戻りそうだなぁと自分ではわかっていたけどわざと黙ってた。

その間、なかなか面接応募が来てる気配がないなぁと思い、

「そういえば面接とかどうなってんの?」

と聞いたところ、彼女苦笑いしながら、

「あ~。・・・なんか大丈夫そうだから、センター長に応募は取りやめてもらうように言ったんだぁ。」

と、まさかの勝手に退職希望取り下げられてて。

さすがにそん時は切れましたよ。

「マジで勘弁して。」

今考えたら、これってけっこうなことされてたな。人生の決定権を盗まれてたんだから。


あれを言ってもこれを言ってものらりくらりする相手に対して、こっちも理由を山のように告げて。

最終的には「職業訓練でWebの勉強するから。」という、相手からしたらさらに謎の理由で今年の3月に退職した。

去年の夏に退職希望を出して、たぶん年末まで引っ張られるだろうなぁと予想していたのだが、その後も向こうの押しに負けての結果だった。

webの勉強をしたかったのは本心だけど、とにかく次の期限が決まった話をしないと彼女の振り切ることが出来ないだろうとも思っていたから。


そうしてなんとか、前の職場を離れることができた。

長いこと居すぎたせいで離れたら多少はさみしくなるかと思ったが、正直肩の荷が下りてほっとしただけだった。



学校は楽しかった。

なんせ昔と違って、勉強するのが好きになってる自分に気づいたし。

いろいろあったが調理師免許取得や、もちろん調理技術習得に関しても精一杯頑張ってきたワタシ。「一生懸命に取り組む」という思ってもなかった技術を習得したんだなぁと感慨深いものがあった。
おかげで「ITパスポート」なる、今後の人生にはなんの影響もないだろう国家資格を取得した(笑)。
ま、調理師免許と並べると面白いかなってくらいだけどね。


その間も、時折彼女からはメッセージが届いた。

「また遊びに来てねぇ。」

「元気でやってる?」

「今度落ち着いたら回転ずしでも食べに行こうよ。」

内容は他愛もない話。


が。


ワタシにはわかっていた。


学校が終わる6月。


絶対奴は言ってくるに違いない。



「学校終わったんでしょ~?戻っておいでよ~~~~~。」



超予想内な展開よ"(-""-)"。



彼女からの誘いのメッセージを見るたびに、どんどんと心が寒くなるのを感じてた。一緒にいたころは気づかなかった感情。


また彼女と一緒に仕事???



ずぅぇっっっっっったいヤダ。



彼女のことは好きだった。

と思っていたワタシ。

だが、離れてみて、ようやく気付いた。

彼女のことはすごいなぁと思ってはいたけど、全然好きじゃねわ。
むしろもう、一緒にいるのが耐えられなかったんだわ。

って。

あまりに手放してくれない彼女に対して、ワタシは疲れ切っていて抵抗も出来ない状態であったんだなぁって。


彼女は本当に仕事の出来る人間であったし、周りに目を配れるいい人であった。

いい人。

そ。

いい人って、実はけっこうな害になる人が多いのよね。世の中ほんと。

クレバーだから、人をいかに使おうかといつも画策されてただけ。

一見正論言ってるだけなんだけど、正論って人を傷つけること、往々にしてあるからね。

離れるまで気が付かなかった自分にこそ驚いた。
完全に負けていたんだわなって。


どうシミュレーションしても、もう二度と彼女と仕事をしたいとは思えなかったワタシ。

そして、このまま学校が終わってフリーになると、絶対また彼女の「戻ってこい」攻撃に辟易するのが目に見えてる。


早く次の仕事を決めないと( ゚Д゚)!!!!


それが、ワタシが間髪入れずに転職先を決めてしまった理由です。

別業界に行くことも考えはしたんだけど、とにかく早く転職したかったので、経験ありなら即採用だろうと今の職場を選んでしまったのが現在の結果で(笑)。

ま、しょうがないよね。

逃走地は辺鄙なところと相場が決まってるからね。あはは。

お。なんかいいたとえだな、これ。

今の職場はワタシの「僻地」。

うん、これに尽きるな。

ま、せいぜい僻地でも勉強を欠かさず、次のシャバに出る機会に備えることにいたします。

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