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いいやつの周りにまたいいやつ

金曜日の夜は妻とピザパーティーをした。何のお祝いでもないけれど。2人とも仕事お疲れ、ということで。家で飲むと酔いが醒めきらないまま寝てしまい、それができることがいいことだが、二日酔いになりやすい。3缶飲んだだるさを残し、しっかり昼過ぎまで寝てしまう。

昨日の残りのピザと、これまた残りものの石狩汁を昼ごはんとし、夕方から外出。ゼミのメンバーでの新年会。そのうち1人が婚約したと昨年末聞いていたので、事前にお祝いを調達。新宿の伊勢丹にある育てるタオルでフェイスタオルのセットを買った。自分の結婚祝いとして先輩からいただいたが、何回洗濯してもへたらずふわふわをキープしている。店員さんが気のいいおばちゃんといった人で気持ちのいいコミュニケーションだった。僕は店員さんと仲良く喋るのが好きだ。結構話しかけてほしいと思っている。

飲み会まで20分時間が余ってしまい、あまりの寒さと雪でとてもではないが散歩して時間を潰せる気候ではなかったのでカフェに入る。友人が来月読書会を企画してくれており、課題図書となっている平野啓一郎『私とは何か 「個人」から「分人」へ』を読み進める。高校生の時はこういった評論文を読むのが好きではなかった。もっとわかりやすい文体で書かんかい、と思っていたが、単に読解力不足だったのだな。自分が抱えているコミュニケーションの課題や手応えの回答になっていると同時に、いくつか疑問も湧いていて、「読んでるなあ」という実感を得られていて楽しい。高校生のときの自分に読ませたいなあ、と思う一方で、あのとき悩んで自力で今に辿り着いたからこそ意味があるのかなあ、簡単に答えのようなものに縋り付いてしまって努力をしなかっただろうなあと思ったりもする。読書会に向けて設定されている課題もとても興味深いので、あと1ヶ月、もっと潜ってみたいと思う。


ゼミのメンバー7人が集まる。昨年から企画していたので、とても楽しみだった。自分以外の6人を僕は結婚式に呼んだので、まずは出席してくれてありがとうを伝えた。同時にお祝いをまたさらに3個もいただき、帰りには今日で会社を辞める人みたいな手荷物になってしまった。

余談だが、おすすめで予約してもらった新宿の浪曼房というお店は、ワインと全国津々浦々の郷土料理まで幅広く取り揃えたいいお店だった。新宿にありながら入れないほど混んでもおらず、地下に店を構え演劇のポスターに溢れた隠れ家感のある雰囲気で一気にファンとなったので、また使いたいし、おすすめです。

18時半に開始して、2軒目を経て23時に解散するまでとにかく喋り通しだった。平野啓一郎風に言うとしたら、僕はこのメンバーでいるときの「分人」が好きなのだろう。

それにしても、会話の内容が所帯染みてきたというか、大人になったと言うべきなのか。普段自炊をするとき何を作っているのか、大掃除はするか、ゴミ出しの疑問、家を買うべきか、HDDレコーダーの容量がカツカツな話。いつでも誰とでもできる話だからこそ、信頼するみんなの意見が気になるのかもしれない。文系のゼミらしくそのクールのドラマのおすすめの話は今回もしっかりと入ってくるあたりは変わっていない。やはり今クールはクドカン作品になりそうだ。

ある1人が、実家ではパスタを寸胴を使って茹でていたので、そんな鍋は一人暮らしでは到底持てず、パスタのことを一人暮らし料理じゃないと思っていたという話がおもしろかった。あんなに入門みたいな料理なのに。

結局婚約する彼は、自分からは最後まで言い出さず、せっかくのお祝いを持ち帰る羽目になるかと思ったが、ギリギリ解散直前で祝えた。7人のメンバーのうち5人が既婚者となった。このコミュニティに限らず、僕の周りの結婚のペースはとても早い。男女問わず8割くらい結婚している。それだけ自分のパートナーのことを大事にできるやつで、周りからも引く手数多ないいやつ揃いなんだろう。友達に恵まれていて本当に幸せだ。

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