見出し画像

中国と関わって20年

はじめまして。早いもので中国と関わって20年が経過しました。

私の場合、留学で来たとか意志を持って渡中したとかではなく、もともとは駐在員として中国にやって来ました。

もちろんそれ以前(2000年頃)から会社が中国関連ビジネスを始めたので中国との関わりはそれ以来になります。

来中したのは2003年、今年で19年目になりますが、2010年からは当時の中国子会社を引き継ぐ形で独立しています。

この間、いろいろな事業をやり、上手くいったこともあれば、大失敗をしたこともあります。

もちろん楽しかったことも苦しかったことも。

まだ総括するには早いのですが、それにしてもこのコロナ禍、、、なんなんでしょうね?(笑)

ちなみに私は中国武漢でコロナ禍が始まった2020年の1月末にこれを避けるために緊急帰国しましたが、以来、約1年7か月中国には戻れていません。

今、わが社は現地社員のみで廻っていますが、なんとかなるもんですね、リモートワーク。

幸い会社の仕事に必要なものは緊急帰国時点で持ってくるものと、持ってきてはいけないものをきちんと分けることが出来たので、基本的にはほぼ何の問題もなく仕事が出来ています。

中国が長くなると危機察知能力は否応なしに高まるようです(笑)

社員のモチベーションも最初こそ難しい局面がありましたが、彼らも覚悟を決めたのでしょう。今ではすっかりこの環境での仕事がこなせるようになっています。

考えてみれば、私は中国に赴任したその日から一人で営業に行かされるという経験をしたので、少々のことでは動じない人間になっていました。

これまでの経験については追々書いていくとして、これまで本当に様々な経験をして来ましたので、これからもその経験を現在のコンサルタントとしての仕事に活かしていきたいと思っています。

今日は初めてのnoteなのであまり過激なことは書かないつもりですが、第一回目にあたり私の立場だけ明確にしておきたいと思います。

昨今のコロナ禍以降の日中関係はさらに微妙なものになっていますが、基本的にはビジネスと政治は別物だと思っています。

この「別(べつ)」というのはその国の情勢や政治の体制と全く無関係ということを言っているのではありません。

現実には様々な影響がありますから、無関係というわけにはいきません。ただ基本的には「儲かるか儲からないか」というののが判断基準の一番目にあるという意味のことをお伝えしたいがための「別(べつ)」という表現です。

ビジネスの世界では「そこに魚がいれば釣り糸を垂らすのは当たり前」であり、よほどそれを遡及する理由がなければ、そこに投資していくのは企業や個人の利益追求の姿勢として当然だと思っています。そしてまだまだ中国市場の成長性は期待出来ると考えています。

その点において私の立場は明確です。

しかし、中国にはリスクがあるのも事実です。

またそのリスクファクターの一つに政治体制の違いや日本を含めた自由主義陣営との対立、根本的な価値観の相違があることは極めて大きな問題です。

実は私は赴任当初、日本人向けのフリーペーパーを編集、発行していたこともあり、その当時は公安からマークされていましたし、そのことを暗に分からせるような事案も多々ありました。また間接的な警告を受けたこともあります。

また中国人の共同経営者に騙されたこともあります。

現実に個人や企業の自由が制限されたり、模倣(いわゆるパクり)、圧力、乗っ取りなどのリスクが常にあるのが中国です。

しかし、そのような経験をしたからこそお伝え出来るノウハウがあります。リスクをヘッジしながらビジネスを行うノウハウはそれなりに持っているつもりです。

常にリスクとベネフィットを検討しながら慎重かつ大胆に仕掛けていくのが中国でのビジネスではないでしょうか?

ですから私は2000年代初頭のように安易に中国進出や投資を誰にでも勧めるつもりはありません。

私としてはこのようなリスクがありながらもまだまだ魅力のある中国市場で覚悟を持ってビジネスチャンスを創造しつかんでいきたい、これが偽らざる想いと立場です。

そうは言いつつ、今後、中国での経験を語るにつれいろいろな毒も吐くでしょう。しかしそれは出来るだけリアルな中国と中国でのビジネスをお知らせしたいという極めてフラットな立場からです。

その辺りは追々わかって来るかとも思いますが、どうかこれからも末永くお付き合いいただけますと幸いです。

2021年8月30日 江花隆一郎 ~note初投稿~

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?