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母の実家ではよく金縛りに遭う話
母の実家は茨城県の山奥にあります。
山に囲まれた猪も出るような場所です。じぶんが高校生の頃はまだ携帯も圏外でした。家自体も結構古くて、お風呂は薪で沸かしてました(当時)。
そんな母の実家がじぶんは好きです。自然が豊かという点では父の実家(じぶんの生まれ育った家)も同じだけど、なんかやっぱり母の実家が好きなんですよね。
そんな母の実家ではよく金縛りが起こります。
それもじぶんだけではなくってその家に住んでる従姉妹達も金縛りを体験してます。でも怖い幽霊とかそういう金縛りではないんです。そこでじぶんが母の実家で体験した金縛りについて書いてみようと思います。
高校生の時
高校生の時に母方のひいばあちゃんが亡くなりました。もちろん葬式があったのですが、当時勉強で忙しかったじぶんは行けませんでした(私立の進学校で勉強に厳しいとこでした)。やっと母の実家に行けたのはひいばあちゃんが亡くなって約一年後の初盆(8月中旬)でした。親の仕事が終わってから車で家族と母の実家に向かいます。着いたのは深夜2時くらいだったかと思います。着いてもちろんすぐ布団に入ります。部屋は母の実家の中でもちょっと暗い奥座敷です。疲れていたこともあり、すぐ寝てしまいました。
ふと目が覚めました。
「あれ、寝る前には常夜灯を消しておいたのになんか灯いてる。なんで?」
おかしいなーと思ってたら急に身体が重くなって全く動かなくなりました。
「えっ、これって金縛り!?どうしよう!(怖)」
とりあえず怖いので目を瞑ります。
するとそのうち隣の部屋から畳の上を歩く「ぎゅっ、ぎゅっ」というような音が聞こえてきました(隣の部屋は畳張り)。
普通に考えれば家族とかが起きて歩いていてもおかしくはありません。
でもその時じぶんは「これ絶対家族の誰かとかじゃないぞ」と確信に近い感覚がありました。
足音はじぶんが寝てる部屋の前で止まりました。
「えっ、どういうこと!?(怖)」
じぶんが寝ている奥座敷と隣の畳の部屋は引き戸で仕切られています。
そしたら今度は「ガー」と引き戸が開く音がして、その足音がじぶんの部屋に入って来ました。
「(怖)!(怖)!(怖)!」
もちろんずっと目は瞑ってます。だって何か見えたら怖い。
足音はじぶんの枕元で止まりました。
「(怖)!(怖)!(怖)!」
するとその「誰か」はその両手でじぶん(怖がっている私)の顔を挟み込んで、
「ブルブルブル」小刻みに左右に揺さぶって来ました。
(じぶんは目を瞑っているので何も見てませんが、そのような感覚でした)
じぶんはそこで意識を失いました。
再び目覚めると金縛りは解けてました。
寝る前に消した常夜灯も消えたまんま。
「金縛り終わった。助かった〜」とホッとして、そのまま朝まで寝ました。
翌朝みんなにその出来事を話すと、ばあちゃんが
「あぁ、きっとひいばあちゃんが○○(じぶんの名前)の成長を確かめに来たんだべ〜」とさらっと言い放ち、他の人も「そうだそうだ」と異口同音。
なんとなくじぶんも納得。言われてみればじぶんの顔を挟んだあの手の感覚はひいばあちゃんのそれだったような気もします。
「そっかー、ひいばあちゃんが会いに来てくれたのか。怖がってしまってごめん」
と思ったじぶんでした。
去年の夏
2020年の夏、母方の祖母が亡くなりました(上の話で「あぁ、きっとひいばあちゃんが○○(じぶんの名前)の成長を確かめに来たんだべ〜」と言い放った祖母)。この時はすぐお葬式も行きました。去年はその3回忌。時期は8月のお盆です。
その日も寝たのは例の奥座敷です。寝る前から金縛りに遭う予感はしてました。
「ばあちゃんが会いに来るんだろうな」と思ってたので、特に怖いとは思いませんでした。
「金縛りが来る」と思っているせいか、その夜は眠りが浅く、起きては寝てを繰り返し、そのまま空が明るくなって来ました。
「あれれ、なんか予想と違うぞ」
時計を見ると朝の5時。
「ばあちゃん会いに来なかったなー」と少しばかり残念な気持ちで目を瞑りながらまどろんでいました。
すると急に身体が動かなくなり、金縛りに。
『あ、来た!」と思ったらすぐに
「○○(じぶんの名前)、もう朝だぞ〜、朝ごはんしっかり食べたか〜」
と亡くなったばあちゃんの声が聞こえ、金縛りもすぐに解けました。
「やっぱりばあちゃんが会いに来てくれたんだな〜」と嬉しくなり、ちょっぴり涙が出ました。
朝起きて朝食の場でその出来事を話すと、
「そうかーよかったねー」とみんな。
みんな金縛りに慣れてます(笑)
以上二つのエピソードを書いてみました。
もちろんこれは私個人の解釈なので、
「誰かがいたずらしたんじゃないの」
「そんなの気のせいだろ」
「金縛りなんて科学的に証明されてる」
「夢でも見てただけでしょ」
と思う人はたくさんいると思います。その意見ももっともです。
でもじぶんはご先祖様が会いに来てくれたと信じたいです。
だってその方が嬉しいじゃないですか。それくらいじぶんに都合よく解釈したっていいじゃないですか。誰に迷惑かける訳でもないし。
じぶんの中では心温まるエピソードなんです。ご先祖様ありがとう!
今年は育児で母の実家に行くのは難しそうです。とっても残念。
来年は娘を連れてお墓参りに行きたいと思います。そしてご先祖様に娘を見てもらいたいと思うじぶんでした。
おしまい。
長い文書を読んでいただき、ありがとうございました。
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